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季節の恵みを大切にいただく、保存食暦

3月は、冬から春へ環境が大きく変わり、体調を崩しやすい季節です。
こんなときは、体を整える作用のある食べ物を積極的に摂りたいところ。
この時期、葉がやわらかく甘みも増すキャベツは、
栄養満点でうってつけの食材です。

キャベツを乳酸菌発酵させてつくるドイツ生まれの漬物「ザワークラウト」なら、
しんなりしてカサが減り、爽やかな酸味でもりもりたくさん食べることができます。
さらに、発酵を経ることで栄養価も増し、植物性乳酸菌も豊富といいこと尽くめ。
発酵料理研究家の舘野真知子さんに、
自宅で簡単にできる「ザワークラウト」を教わりました。

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旬の食材のこと

旬の食材「伊予柑」
瑞々しくて葉がやわらかい春キャベツ

キャベツは通年出回っている野菜ですが、
春にとれる「春キャベツ」は、
葉の水分量が多く瑞々しいのが特徴です。
やわらかくて甘みも増すので、
ザワークラウトもよりやさしい仕上がりに。
ふんわり巻きがゆるいものほど葉がやわらかくなります。

舘野真知子さん
教えていただいたのは…

料理研究家 舘野真知子さん

栃木で8代続く専業農家に生まれ、管理栄養士として病院に勤務後、2001年アイルランドの料理学校に留学。生産者が身近な環境の中、素材を生かす料理を学んで帰国。メディアのフードコーディネーターやレストラン「六本木農園」の初代シェフを務めた後、現在はフリーランスの料理家として発酵料理をキーワードに活動中。料理の楽しさや食べることの大切さを栄養、料理、文化を通して伝えています。「おいしく食べる 甘酒レシピ」(東邦出版)など著書多数。オフィシャルサイトは、こちらから。



 

ザワークラウトのつくり方

用意するもの

用意するもの
材料(つくりやすい分量/
完成量約330g)
  • キャベツ…300g(約1/2玉)
  • 塩…7.5g(キャベツの重さの2.5%)
  • キャラウェイシード…小さじ1/2
  • ローリエ…1枚
  • 水…75ml(キャベツの重さの25%)

つくり方

芯を外す

1.キャベツを切ります。まずはじめに、芯の部分に切り込みを入れ、葉から芯を外します。

芯を千切りにする

2.芯の部分は、薄切りにし、マッチ棒くらいの細さに千切りにします。

【ポイント】
芯は、生では固くて食べにくい部分ですが、ビタミンCが豊富。無駄なくいただきます。

葉を細切りにする

3.葉の部分を二等分し、3mm程度の細切りにします。発酵してしんなりするので、多少太めでも大丈夫です。

塩もみする

4.キャベツの重さの2.5%量の塩を加えて全体にまぶし、力を入れてよく揉みます。ぎゅっぎゅっと新雪を踏みしめるような音がするくらいの力加減が目安です。

しんなりするまで揉む

5.キャベツがしんなりしてカサが半分くらいになり、絞ると汁が出るくらいになったら揉み終わりです。

キャラウェイシードを加える

6.キャラウェイシードを加えて混ぜます。

瓶を消毒する

7.保存に使う瓶(容量1.5L程度)を、度数が35度程度のアルコールを含ませたキッチンペーパーで拭き、消毒します。
※耐熱ガラス容器の場合は、熱湯消毒でも可。

水を加える

8.瓶に6のキャベツとローリエを入れ、水を加えます。水が全体に行き渡るよう、瓶を回すようにゆすります。

ポリ袋で蓋をする

9.ポリ袋を瓶の中に押し込み、端を瓶の外側にかぶせるように折り込みます。

重しをのせる

10.キャベツと同じくらいの重さの重しをのせ、ポリ袋の口をクリップなどでとめてゴミが入らないようにします。常温で1日置きます。

【ポイント】
乳酸菌発酵により出るガスを抜くため、密封はしません。

水をあげる

11.1日経つと発酵して泡が出てくるようになります。キャベツの汁の上がり具合を確認します。汁がキャベツの上まで上がっていない場合は、重しを倍にするか、2.5%の塩水を足してかぶるようにします。

【ポイント】
キャベツが汁につかっていないと、つかっていない部分にカビが生えたり白い膜がはることがあるので要注意。

完成

13.常温で3〜4日置くと、キャベツの緑色が抜けて薄い黄色に変化します。キャベツに酸味が出て、酢のような発酵した香りがしたら完成です。タッパーなどに移して、冷蔵庫で1ヵ月は保存が可能。

【ポイント】
常温で置いておく日数が増えるほど、発酵が進み酸味が強くなります。日数はお好みで調整してください。

「ザワークラウト」のアレンジレシピ

ザワークラウトのコールスロー
「ザワークラウトのコールスロー」

「ザワークラウト」に、ニンジンとコーンを合わせてコールスローサラダに。お酢を入れなくても、乳酸菌発酵によるやさしい酸味がサラダを爽やかにまとめてくれます。

 

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ザワークラウトのポトフ
「ザワークラウトのポトフ」

発酵により旨みが増した「ザワークラウト」を、具と調味料として使うポトフ。ウィンナーや他の野菜と一緒になって、甘みと酸味が合わさった味わい深いスープに仕上がります。

 

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舘野さんが選んだ器は…

石川昌浩さんの筒型の深皿(倉敷意匠)

ひとつひとつ口吹きでかたちづくられているガラスの深皿。「地味なザワークラウトも、ガラスの器に盛り付けるだけで、爽やかに春らしくなります。とろんと少し厚みのあるガラスの様子が、光を受けてきれいですね」



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