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季節の恵みを大切にいただく、保存食暦

寒さが厳しくなってくる師走は、忙しさもあって体調を崩しやすくなる時期。
食事からも体を整えたいものです。
旬を迎えた瑞々しく甘みのある白菜に、ニンニクや生姜、ニラや長ネギなど
滋養ある薬味野菜をたっぷり入れて乳酸菌発酵させたキムチは、栄養満点のお漬物。
唐辛子も入って体もあたたまるので、この時期にうれしい保存食です。
特別な材料は使わずに、家庭で手軽につくれる「白菜の即席キムチ」を
料理研究家・荻野恭子さんに教わりました。

漬けたその日から食べられて、1ヵ月は保存可能。
最初のうちは浅漬けなのでサラダ感覚で、発酵が進むと酸味が増すので
炒め物や鍋物に合うようになっていきます。
アレンジレシピでは、その味の経過を楽しめる
「豚バラ肉と白菜キムチのサラダ巻き」と
「あさりと豆腐のキムチチゲ」の2品をご紹介します。

アレンジレシピのつくり方を見る


 

旬の食材のこと

旬の食材「白菜」
部位により違う食感が楽しめる葉野菜・白菜

鍋料理や漬物などに欠かせない、冬の葉野菜。
日本に古来からあるイメージですが、
伝来は日清・日露戦争(19世紀後半〜20世紀前半)の頃と、
日本では比較的新しい野菜です。
薄緑色のやわらかい葉の部分と白くて肉厚の軸では、
火の通りや塩の漬かり具合に差があるので、
時間差にするなど分けて調理すると美味しく仕上がります。
※白菜を使った保存食は、こちらもご覧ください。

荻野恭子さん
教えていただいたのは…

料理研究家 荻野恭子さん

料理研究家、栄養士。女子栄養短期大学を卒業後、日本料理を極めるべく、そのルーツとなる中国やロシア料理をはじめ、ユーラシア、ヨーロッパ、アジア、南米など世界各国の料理を研究。現地に赴き、自分の足で歩いて食文化を学ぶスタイルを貫き、訪れた国は50ヵ国以上。現在は、料理教室「サロン・ド・キュイジーヌ」主宰や各種講演会活動のほか、日本テレビ「3分クッキング」、NHK「きょうの料理」出演など、多くのメディアで活躍。著書も「乳酸発酵漬けの作りおき」(文化出版局)、「ロシアの保存食」(WAVE出版)、「世界の米料理」(誠文堂新光社)など多数。オフィシャルサイトは、こちらから。



 

白菜の即席キムチ

用意するもの

用意するもの
材料(つくりやすい分量/
完成量約800g)
  • 白菜…1/4株(500g)
  • 塩…大さじ1/2

  • (薬念/ヤンニョム)
  • 大根…5cm(100g)
  • ニンジン…1/5本(30g)
  • 長ネギ…1/4本(30g)
  • 生姜…2片(20g)
  • ニラ…5本(15g)
  • ニンニク…2片(20g)
  • りんご…1/4個(50g)
  • 塩昆布…10g
  • ごはん…大さじ2
  • イカの塩辛…50g
  • ナンプラー…大さじ1
  • 一味唐辛子…大さじ2
  • パプリカパウダー…大さじ2

  • ※「薬念」とは、調味料、香辛料、薬味野菜を合わせたものの総称。韓国料理の味付けの基本とされています。
    ※お好みで一味唐辛子の量を加減し、辛さを調整してください。

つくり方

白菜を切る

1.白菜を切ります。白菜の繊維に対し垂直方向に、白い軸の部分は3cm幅、葉の部分は5cm幅に切ります。

【ポイント】
白菜は、そのまま漬けるより切って細かくした方が早く漬かります。食べるときに切らなくて済むのも便利です。

塩漬けにする

2.ポリ袋に1の白菜をまずは軸だけ入れ、塩を加えます。袋を揺すってまぶします。

30分以上置く

3.2に白菜の葉を入れ、袋の上から軽く揉むように全体を混ぜ合わせたら、空気を抜きながらポリ袋の口を縛ります。そのまま30分以上置くと、白菜から水が出てきてくたっとします。

【ポイント】
空気を抜いて密閉させることで、重しをしなくても白菜から水が上がりやすくなります。

薬念(ヤンニョム)の野菜を切る

4.薬念(ヤンニョム)をつくります。大根、ニンジン、長ネギ、生姜は、5cm程度の長さの千切り、ニラもそれらに合わせた長さに切ります。ニンニクとりんごはすりおろします。どの野菜も皮と身の間に栄養があるので、皮は剥きません。

【ポイント】
ニンニクとりんごをするときは、香りの強いニンニクからすりはじめます。そのままりんごをすると、おろし金にニンニクのにおいがつきにくくなります。

薬念を混ぜ合わせる

5.ポリ袋に4と残りの薬念の材料をすべて入れ、袋の上から揺すりながら軽く揉むように混ぜ合わせます。

薬念と白菜を絡める

6.5に3の白菜を、よく水気を絞ってから加えます。袋の上から軽く揉むように混ぜ、薬念と白菜をよく絡めます。

【ポイント】
多少水気の絞りが甘くても、薬念に入れたごはんが水分を吸ってくれます。キムチの発酵を促進するため、本場韓国では通常おかゆを入れますが、今回は手軽にできるようごはんを使用。白菜の水切りでも、ごはんが功を奏します。

1日置いたら冷蔵庫へ

7.空気を抜きながらポリ袋の口を縛ります。保存は、常温で1日置いた後、冷蔵庫へ。冷蔵で約1ヵ月保存が可能です。

「白菜の即席漬け」のアレンジレシピ

豚バラ肉と白菜キムチのレタス巻き
「豚バラ肉と白菜キムチのレタス巻き」

焼いた豚バラ肉と青紫蘇と一緒にキムチをレタスにくるんでいただきます。一皿で肉と野菜がバランスよく食べられる一品です。

 

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あさりと豆腐のキムチチゲ
「あさりと豆腐のキムチチゲ」

キムチをはじめ、肉やあさりの旨みがぎゅっと濃縮した鍋料理。体が芯からポカポカとあたたまります。

 

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荻野さんが選んだ器は…

花彫浅鉢 小(JICON・磁今)

内側に大きな花模様が彫ってある、取り皿などにもちょうどいいサイズの平鉢。「白い磁器に地紋が施されている様子が、韓国の器のイメージと重なって、キムチに似合います」

 
 
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