管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2018 雨水
2018年2月公開
徐々に暖かい日も増え、浮き立つ一方、
花粉症の人には辛い季節がやってきます。
今年の花粉の飛散量は、昨年の1.5〜2倍になる見込みだとか。
マスクや手洗い、うがいなどに加えて、
症状の軽減が期待できる栄養素を積極的に摂って、
少しでも症状を緩和させたいですね。
雨水の献立
オリーブ&
ドライトマト風味の
ブリ味噌煮
調理時間:30分
361kcal(1人分)
脂がよくのった食べごろのブリを、
オリーブとドライトマトが香る洋風の味噌煮に仕立てました。
ブリは小麦粉をはたくことで、中の水分が逃げずしっとりした食感に。
冷めても美味しいので、お弁当のおかずにもどうぞ。
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材料:2人分
ブリ切り身…2切(180g)
小麦粉…適量
オリーブオイル…小さじ1
黒オリーブ…種を除き正味30g
(12粒程度)
ドライトマト…10g
白味噌…大さじ3
酒…大さじ2
水…カップ1/2
(飾り用)
黒オリーブ(粒)…好みで適宜
クレソン…好みで適宜
つくりかた
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1.
ブリはキッチンペーパーに包み、10分ほどおきます。
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2.
オリーブは種を除いて粗めのみじん切りにします。ドライトマトも同じく粗めのみじん切りにします。
【ポイント】
オリーブは種付きのものの方が旨味があるので、面倒ですが種付きを使ってつくった方が美味しくなります。 -
3.
2を擂り鉢に入れ、なめらかになるまで擂ります。
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4.
3に白味噌を加えてさらに擂ります。均一になったら、酒、水を少しずつ加えて全体をよく混ぜます。
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5.
1のブリに小麦粉をはたきます。
【ポイント】
ブリの切り身を煮る時は、サバの切り身と違って煮ている時に身がくずれやすいです。そのため先に小麦粉をはたいて表面を焼き固めてから、合わせた調味液を加えてさっと煮絡めるという調理法がおすすめです。 -
6.
フライパンにオリーブオイルをしき、5を並べて両面に焼き色がつくまで焼きます。
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7.
フライパンの油をキッチンペーパーなどでふき取り、4、好みで黒オリーブの粒を加えます。強火で汁にとろみが出てくるまで煮詰め、ブリに煮汁をからめます。器に盛り、クレソンを添えます。
【ポイント】
キッチンペーパーで油を拭き取っておくと、調味液を加えたときに液体が飛び散りません。
栄養のまめ知識
*雨水の頃からはじまる花粉症シーズン。
ブリをはじめとした青魚に豊富に含まれる不飽和脂肪酸の仲間「EPA」と「DHA」は、アレルギー疾患の症状を緩和する効果があると言われています。ビタミンEを含む食材と一緒に摂ることで、体内での酸化を防げます。今回のレシピでは、オリーブにビタミンEが豊富に含まれています。
*アレルギー反応は、免疫力を高めることで症状を和らげることができると言われています。腸内環境を整えることは、免疫機能を高めることに繋がります。発酵食品を積極的に摂ることで、「乳酸菌」などの善玉菌の活性化を促しましょう。味噌には乳酸菌だけでなく、熱に強い大豆オリゴ糖(腸内細菌のエサになる)も含まれているのでおすすめです。
*ブリは皮に光沢があり、身は固くて透明感があるものが新鮮です。血合いの色が鮮やかな赤色のものを選びましょう。血合いが褐色になっていたり、パックにドリップ(液体)が溜まっているものは古くなっているので避けましょう。
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/