1日をごきげんにはじめる!仕込み上手な朝ごはん
2024年9月公開
ご飯とおかずが一つで食べられる
タカハシユキさんに教わる
「ししゃもとみょうがのおむすび」と
「いんげんのくるみ味噌むすび」
「ししゃもとみょうがのおむすび」と
「いんげんのくるみ味噌むすび」
何かと慌ただしい朝の時間。
一汁三菜の余裕はなくても、おかずをおむすびにして握ってしまえば、
片手で手軽にご飯とおかずを一緒に食べることができます。
今回は、基本を大事にしながらも自由な発想で食を伝える
フードコーディネーターのタカハシユキさんに、
タンパク質も野菜も、ご飯と一緒に楽しく食べられる組み合わせを教わりました。
ししゃもを丸ごと1本入れた「ししゃもとみょうがのおむすび」と
いんげんとくるみの食感が楽しい「いんげんのくるみ味噌むすび」です。
お湯を注ぐだけで完成の、飲み物のようにさっと飲める
「即席味噌汁」も添えて。
手軽に食べられるのに大満足の朝ごはんメニューです。
教えていただいたのは……
フードコーディネーター
タカハシユキさん
自由な発想と新しい視点を盛り込みつつ、伝統や基本の考え方に則った料理法を大切にした料理を考案。国際中医薬膳師の資格も持ち、心と体に寄り添う料理をモットーとしながら、書籍や雑誌、広告、企業の商品開発など、幅広く活躍しています。
著書に「飲むだけくすりスープ」(大和書房)、「汁物が好きなので。」(池田書店)など。
活動情報は、こちらから。
ししゃもとみょうがのおむすび
丸ごと1本のししゃもを、甘酢みょうがの混ぜご飯で包んだおむすびです。
三つ葉を首に巻いて顔を出すししゃもが茶目っ気たっぷり!
一晩甘酢に漬け込んだみょうがの酸味やパリッとした歯触りと、いりごまの食感がアクセント。
目でも口でも、食べていて楽しくなるおむすびです。
仕込み上手のポイント
前日にししゃもを焼いておき、みょうがを漬け込んでおくことで、
朝は混ぜご飯をつくって握るだけ。
材料(2人分)
- ししゃも…2尾(約30g)
- みょうが…2個(約30g)
- 三つ葉…2本
- ごはん…2膳(約240g)
- 白炒りごま…少々
- (A)
- はちみつ…小さじ2
- 酢…大さじ1
- 塩…小さじ1/2
- (B)
- 水…2カップ
- 塩…大さじ1
つくり方
ししゃもはトースターで7分ほどを目安に、こんがりとした美味しそうな焼き色がつくまで焼きます。
焦げないよう、温度や時間は適宜調整してください。
魚焼きグリルでも大丈夫です。※ししゃもは焼き立ての方がやわらかいので、朝少し余裕がある日は、おむすびをつくる前に焼いても。
鍋に湯を沸かし、三つ葉をさっと湯通しします。
※三つ葉は湯通しすることで色鮮やかに、やわらかくなり、曲げやすくなります。
2と同じ湯でみょうがを30秒ほど茹でて塩を軽くふります。
Aを袋に入れ混ぜ合わせ、みょうがを入れて空気を抜きます。※みょうがは茹でることでアクが抜け、甘酢が浸透しやすくなります。
ししゃも、三つ葉、みょうがは冷蔵庫で保存します。
みょうがを取り出して縦半分に切ってから、縦にせん切りにします。
ボウルにごはん、みょうが、白炒りごまを加えて混ぜ合わせます。
塩が溶けるまでよく混ぜ合わせたBで手を濡らし、手のひらにごはんを広げ、ししゃもを真ん中に乗せて、頭と尻尾が出るように包み込むように結びます。
ぎゅっと握りすぎないようにすると、ご飯が潰れず美味しくいただけます。※塩を直接ご飯につけると塩をつけすぎてしまう場合があります。塩水を手につけて握ることで、塩加減が決まりやすく、塩をつける手間もありません。
三つ葉の茎をししゃもの首元に結び、余った部分は切り落とします。
お好みで海苔を巻けば、手にご飯がつかず食べやすく、海苔の風味も楽しめます。
いんげんのくるみ味噌むすび
いんげんの混ぜごはんでほんのり甘いくるみ味噌を包んだ野菜がメインのおむすび。
鮮やかないんげんの緑が食欲を湧かせてくれます。
いんげんのぽりぽりした歯ざわりとくるみのかりっとした食感が楽しく、
しっかり噛めば朝の頭もしゃきっとしてきます。
いんげんと甘く煮絡めた味噌が相性抜群で食べる手が止まりません。
仕込み上手のポイント
前日にいんげんを塩茹でして、くるみ味噌をつくっておけば、
朝は混ぜて握るだけ。
材料(2人分)
- いんげん…2本(約15g)
- くるみ…15g
- ご飯…2膳(約240g)
- (A)
- 味噌…大さじ1
- みりん…大さじ1
- 砂糖…小さじ1
- (B)
- 水…2カップ
- 塩…大さじ1
つくり方
いんげんは塩ひとつまみ(分量外)を入れたお湯で茹でて、5mm幅に切ります。
くるみは食べやすい大きさに手で砕きます。
小鍋にAを入れて混ぜ合わせ、中火にかけてツヤが出るまで練ります。
さらにくるみを加えて混ぜ合わせます。※火にかけることでみりんのアルコールを飛ばし、ツヤを出すことで味のぎゅっと詰まったくるみ味噌に仕上がります。
いんげん、くるみ味噌を冷蔵庫で保存します。
ボウルにご飯、いんげんを入れて混ぜ合わせます。
塩が溶けるまでよく混ぜ合わせたBで手を濡らし、手のひらに2のご飯を広げ、真ん中にくるみ味噌の半量をのせて握ります。
お好みで海苔を巻いて食べるのもおすすめです。
即席味噌汁
お湯を注ぐだけでさっと完成する、飲み物感覚ですすっといただける朝にぴったりな味噌汁です。
一緒に入れたかつお節からだしが出るので風味も豊か。
細かくみじん切りにしたねぎが飲みやすく、
ねぎとおろししょうがのピリッとした辛みで目が覚めて、体も温まります。
お好みの乾物などを入れてアレンジしても楽しめます。
材料(1人分)
- 味噌…小さじ1~2
- かつお節…1~2g
- おろししょうが…小さじ1
- ねぎのみじん切り…少々
- お好みでとろろ昆布や白いりごまなど
つくり方
汁椀に全ての材料を入れて湯を注ぎます。
箸で混ぜながらいただきます。
タカハシさんの器選び
朝らしく、明るくやさしい色合いの器を選びました。
おむすびをのせたお皿は爽やかな色味で元気をもらえます。
見込みがフラットで、おむすびを二つのせるのにちょうどいい大きさです。
味噌汁のお椀は、カップのような感覚でさっと飲めるように、小サイズを選びました。
軽やかな色合いも朝らしいです。
湯呑はうっすらとした桜色と貫入のおかげで、真っ白よりも柔和な印象。
お箸はやさしい色が他の器に似合います。
合わせた箸置きもやわらかい色味で、
葉っぱのモチーフもさりげないワンポイントになっていいですね。
1.平皿 6寸 灰釉 (佐藤大寿)
2.碗 桜 墨貫入 (南景製陶園)
3.茶托 オイル仕上げ (南景製陶園)
4.めいぼく椀 さくら 小 (薗部産業)
5.八角箸 山桜 (木箸しのはら×cotogoto)
6.落雁箸置 かしわ 白 (倉敷意匠)