“朝から焼き立てふわふわおかずパン” 荻山和也さんに教わる「野菜と玉子のせフォカッチャ」 | 仕込み上手な朝ごはん | cotogoto コトゴト
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荻山和也さんに教わる「野菜と卵のせフォカッチャ」

2025年3月公開

朝から焼き立てふわふわおかずパン
荻山和也さんに教わる
「野菜と玉子のせフォカッチャ」

忙しい朝には、おかずを一緒に食べられる具だくさんのお惣菜パンがあると大助かり。
しかもそれが焼き立てなら、尚のこと幸せな気持ちになれます。

今回はパン研究家の荻山和也さんに、野菜や玉子がたっぷりのった
「野菜と玉子のせフォカッチャ」を教わりました。
前の晩に具材や生地を仕込んでおけば、朝は焼くだけ。

「フォカッチャ」とはイタリアの平焼きパン。
シンプルな材料でつくるから、おかずとの相性も抜群です。

野菜を補って体を温めてくれる、しょうがや玉ねぎ、マッシュルームが入った
「しょうがのポタージュ」も添えて。
ほかほかのパンも味わえる栄養バランスのいい朝ごはんで、ごきげんに1日をはじめられます。

教えていただいたのは……

パン、料理研究家
荻山和也さん

荻山和也さん

パン研究家の竹野豊子氏に師事し、ヨーロッパの製パン学校でパンづくりを学んだ後、パン教室をスタート。家庭でもつくりやすいレシピが人気で、パンづくりレッスンの主催、雑誌のレシピ掲載、本の出版など多方面で活躍。
著書に「ひとぬりで幸せになるパン友レシピ」(WAVE出版)、「ホームベーカリーで作る高級専門店のパン」(主婦の友社)、「ホームベーカリーでプレミアム食パン」(枻出版社)など多数。
オフィシャルサイトは、こちらから。

野菜と玉子のせフォカッチャ

野菜と玉子のせフォカッチャ

イタリアの平焼きパン、フォカッチャに、塩やオリーブオイルで味つけしたズッキーニ、
玉ねぎ、パプリカと茹で玉子をのせた、これ一つでおかずと主食を一緒にとれるお惣菜パン。

パンづくりをしたことがない人にもおすすめの手軽さです。
生地づくりはこねる作業が不要で、ゴムベラでぐるぐる混ぜるだけ。
さらに、発酵から焼成まで、琺瑯の保存容器一つでできるから、洗い物や道具も少なく済みます。
生地にはオリーブオイルを使うから、仕上がりがあっさりとするだけでなく、
計量しやすいのもうれしいポイント。

フォカッチャはシンプルな風味だから、のせる具材はどんなものでもよく合います。
ゆで玉子の代わりにウインナ―、ベーコンやツナ、
野菜はお好みのものにアレンジしても美味しくいただけます。
スライスしたりんごと砂糖をのせてデザートパンにしても美味しいですよ。

仕込み上手のポイント

生地は前日に混ぜて、冷蔵庫で一晩発酵させておき、具材も仕込んでおけば、
朝は焼くだけで完成します。

材料(2人分)

レクタングル深型 M (野田琺瑯)」(約W185×D125×H60mm)
1個分にちょうどいい分量です。
別の容器や型をお使いの場合は、オーブン対応で、サイズが近いものをご使用ください。
水分をほどよく保って、しっとりとした焼き上がりにするため、
生地の高さの2倍程度深さのある容器をおすすめします。

  • 強力粉…100g
  • 塩…2g
  • 砂糖…3g
  • ドライイースト…1.5g
  • 水…90g
  • オリーブオイル…20g
  •  
  • 【トッピングの材料】
  • ズッキーニ…1/8本(15g)
  • 玉ねぎ…1/8個(30g)
  • 赤パプリカ…1/8個(15g)
  • 塩…小さじ1/4
  • オリーブオイル…小さじ2(8g)
  • 卵…1個
つくり方
前日まで
【生地】
  • ボウルに塩、砂糖、ドライイースト、水と、半量の強力粉をボウルに入れ、ゴムベラで混ぜます。

  • 滑らかになったらオリーブオイルを加えて混ぜます。

  • 残りの強力粉を加えて均一になるまでよく混ぜます。

  • ボウルにラップをかけて、室温(なるべく暖かいところ)に30分おきます。
    生地の温度が上がる事で、焼いたときによく膨らむようになります。
    この間にトッピングの準備をするのもおすすめです。

  • 3、4回ゴムベラで生地を混ぜてガスを抜き、オーブンシートを敷きこんだ琺瑯容器に入れます。
    オーブンシートは四隅に切り込みを入れると容器にフィットしやすくなります。
    オーブンシートの代わりに容器の内側に油を塗っても代用いただけますが、生地が容器にくっつきやすくなります。

  • 容器の蓋を閉めて、冷蔵庫で8~12時間発酵させます。
    写真は左が冷蔵庫に入れる前、右が冷蔵庫で発酵させた後。
    容器の半分くらいの高さまで膨らめば発酵完了です。

    毎日1回、ゴムベラで3、4回混ぜてガス抜きをしながら冷蔵庫で保存すれば、生地は7日間保存可能です。
    日にちが経つほど酸味が強くなっていきます。

  • 【トッピング】
  • 冷蔵庫から出したての卵を、沸騰した湯で9分ほど茹でます。
    最初の2分間は箸などで転がすと黄味が偏りません。
    茹でたら冷水にとって殻をむきます。

  • 茹で玉子を4等分のくし型切りにします。
    包丁にラップを巻いてから切ると、黄味が包丁につきづらく、潰さずに切りやすいです。

  • ズッキーニは薄さ5㎜の輪切りに、玉ねぎは繊維に沿って薄切りに、パプリカは5㎜の幅に切ります。

  • 3を塩とオリーブオイルで和えます。
    具材はすべて冷蔵庫で保存します。

  • 当日
    • 生地を室温に30分置き、蓋を外して、オイル(分量外、またはトッピングのオイルを使っても)をつけた指で数ヵ所穴を開けます。
      室温にしばらく置くことで生地が膨らみ、ふんわりとした焼き上がりになります。
      室温に置かずに焼いた場合は、ギュッとして少しかための焼き上がりになります。

    • トッピングを生地の上にのせ、軽く押さえます。
      軽く押さえておくことで、カットするときにトッピングが落ちずに切りやすくなります。

    • 電気オーブンの場合は200~210度、ガスオーブンの場合は190度に予熱し、オーブンで16分焼きます。
      パンを容器から外してみて、裏面にうっすら焼き色がついていれば完成です。

      ※焼き色が足りない場合は、追加で焼いてください。
      ※焼成時間は、お使いの機器により適宜調整してください。

しょうがのポタージュ

しょうがのポタージュ

玉ねぎをベースに、しょうがをたっぷり使ったポタージュ。
マッシュルームを加えることで、しっかりとうまみの効いただしが出ます。
マッシュルームと生クリームの濃厚な組み合わせに、
しょうがのピリッと感がほんのり効いて、体も温まります。
玉ねぎの甘みも全体をやさしくまとめてくれます。

仕込み上手のポイント

前日に野菜を煮てペーストをつくっておけば、
朝は生クリームと一緒に温めるだけで完成です。

材料(2人分)
  • しょうが…1.5片(15g)
  • 玉ねぎ…1/2個(100g)
  • ホワイトマッシュルーム…2個(30g)
    ※ブラウンマッシュルームを使うとより濃厚な味わいになります。
  • バター…10g
  • 塩…小さじ1/4
  • 水…1カップ(200ml)
  • 生クリーム(高脂肪)…1/4カップ(50ml)
  • しょうがのみじん切り(トッピング用)…少々
つくり方
前日まで
  • 皮つきのままのしょうが、玉ねぎ、マッシュルームは薄切りにします。

  • 鍋にバターを溶かし、1と塩を入れて水気が出るまで炒めます。

    ※この後の工程でじっくりと焦げつかないよう煮詰める必要があるため、鍋は小さめの、底が厚く、蓋がしっかり閉まるものを使用するのがおすすめです。

  • 水を加えて中火にかけ、沸騰したらふたを閉めて弱火にし、ときどきかき混ぜながら、写真のようにかさが減るまで30分煮ます。
    煮込んでいる間に水分が無くなって焦げつかないように注意してください。

  • 全体をミキサーに入れて滑らかにしたら、濾して保存します。
    ペーストは冷蔵庫で1~2日間保存可能です。

  • 当日
    • ペースト、生クリームを鍋に入れて火にかけ、再沸騰したらでき上がり。
      器に盛り、しょうがのみじん切りをのせます。

荻山さんの器選び

荻山さんの器選び

春らしさを感じられるやわらかい色合いのものを選びました。
パンをのせたプレートは、ナチュラルな印象の木製のものを。
木は調湿作用があるうえ、溝も施されているデザインなので、
パンが水っぽくならずふわふわを保つことができます。
少し大きめなので、他の器をのせたりしてお盆のように使えるのも便利です。

濃厚なスープなので、スープカップは小さめのものにしました。
木に馴染む自然な色合いもお気に入りです。
スプーンやカップは、木のプレートに似合うやさしい雰囲気のものを。
ランチョンマットは黄色を入れることでぐんと春らしい軽やかな印象になりました。

1.unjour カップ nami nuit(S) (ユミコ イイホシ ポーセリン/yumiko iihoshi porcelain)
2.dishes カップ S sand beige(マット) (ユミコ イイホシ ポーセリン/ yumiko iihoshi porcelain×木村硝子店)
3.純銅洋食器 銀仕上 カトラリー デザートスプーン (工房アイザワ)
4.KITO ブランチボード(四十沢木材工芸)
5.刺し子クロス L イエロー (コーバ/COOVA)

朝食づくりにあると便利な道具、食材

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