1日をごきげんにはじめる!仕込み上手な朝ごはん

2025年6月公開
グルテンフリーでお腹軽やか
高橋ヒロさんに教わる
「しっとり米粉パン」
「しっとり米粉パン」
パンを食べるとお腹が重たいなと感じたら、米粉を使ったものにしてみませんか。
小麦に含まれるグルテンが、からだに合わないと感じる方もいます。
米粉はグルテンを含まないから消化がスムーズで、
お腹を健やかに保つことができます。
今回は米粉料理家の高橋ヒロさんに、まるで食パンのようにしっとり、ふんわりとした食感の
「しっとり米粉パン」を教わりました。
発酵いらずで電子レンジで気軽につくれるのに、
発酵させてつくるパンのような本格的な食事パンに仕上がります。
パンにのせて美味しくいただけ、
スパイスの香りが食欲を引き出してくれる「チリコンカン」も一緒に。
小麦より香りが控えめな米粉のパンは、和洋中を問わずいろんなおかずと合わせやすいから、
ごま油が香り、米粉のとろみで温まる「ふわふわ玉子スープ」も添えて。
梅雨どきの疲れ気味なお腹と体を労ってくれるやさしい朝ごはんです。
教えていただいたのは……
米粉料理家、フードコーディネーター
高橋ヒロさん
米粉専門家。オンラインの料理教室「高橋ヒロonline salon」主宰。大手旅行会社、IT企業などに勤務する傍ら、料理を学び、フードコーディネーターとして活動をはじめます。自身の子どものアレルギーをきっかけに、米粉の世界に足を踏み入れ、魅力にのめり込みます。のちに、社会における米粉の重要性を認識し、料理の世界に専念。現在、米粉のセミナーや講座、企業の商品開発、レシピ提供を中心に活躍中です。
著書に「もっと体にいい!米粉100レシピ」「米粉だからおいしい!シフォンケーキの本」(主婦と生活社)、「今日からはじめる米粉レシピ」(ワニ・パブリッシング)など。
オフィシャルサイトは、こちらから。
しっとり米粉パン
米粉でつくった、しっとりふんわりとした、米粉ならではのもっちり感も感じられるパン。
食事にぴったりのシンプルな味わいです。
米粉は胃腸に負担をかけにくいのに、お米を原料としているから腹持ちもよく、
うれしいことばかり。
材料をぐるぐる混ぜて電子レンジにかけるだけで、発酵も不要で手軽につくることができます。
ふわふわに膨らませるのが難しいといわれている米粉パンですが、
ベーキングパウダーで膨らませることでやわらかな仕上がりに。
食パン2枚分くらいの大きさのパンになるので、カットしていただきます。
トーストすれば、表面はカリッとし、中味はよりもっちりさが際立ちます。
シンプルな風味で、食パンと同じくらいの大きさなので、
おかずをのせたり、ジャムやペーストを塗ったり、具材を挟んでサンドイッチにしたりと、
さまざまな楽しみ方ができます。
小麦のパンより香りが控え目なので、和風のおかずと合わせても美味しいです。
仕込み上手のポイント
前日に材料を計量しておけば、朝は混ぜて電子レンジにかければ完成します。
材料(2人分)
- (A)
- 米粉(製菓用)…100g
※今回は「共立食品」の「米の粉」を使用しています。
料理用、パン用などの米粉だと異なる仕上がりになりますので、ご注意ください。 - きび砂糖…10g
- 塩…少々
- 水…100g
- 米油…5g
※他の油でも代用できます。
香りが強いものはその香りが強く出てしまうので香りがない油がおすすめです。 - ベーキングパウダー…小さじ2
つくり方
使う材料を計量しておきます。
クッキングシートを濡らして耐熱容器にセットします(今回は約W15×D15×H5cm程度の耐熱容器を使用)。
濡らすことでクッキングシートが容器にぴったりくっつきやすくなり、生地を流し込んだ際にきれいなかたちに仕上がります。ボウルにAを入れて泡立て器で混ぜます。
2に水と米油を加えて混ぜます。
3にベーキングパウダーを加え手早く混ぜ、ゴムベラで耐熱容器に流し入れ、蓋をせず600Wの電子レンジで3分半加熱します。
※ベーキングパウダーは水分と合わさると発泡がはじまるので、加えたらとにかく手早く混ぜて電子レンジに入れます。
粗熱が取れたら横半分に切り、トースターで焼き、バターをのせます。
※熱いともちもちして切ることができないので粗熱を取ってから切ってください。熱いうちに食べる場合は手でちぎってください。
※すぐに食べない場合は、乾燥を防ぐため、粗熱が取れたらラップをして冷凍してください。冷凍庫で1~2週間ほど保存可能です。
解凍は600Wの電子レンジに30秒ほどかけてください。
チリコンカン
挽き肉、豆、野菜をスパイスやトマトと一緒に煮たチリコンカン。
パンにのせていただくだけで、お肉や野菜をバランスよくたっぷり摂ることができます。
食欲をそそるスパイスの香りも、食が細くなりがちなじめじめとした季節にうれしいです。
仕込み上手のポイント
前日に煮込んでおけば、翌朝はそのまま、または温めてパンにのせていただけます。
材料(2人分)
- 合い挽き肉…150g
- 玉ねぎ…1/2個(100g)
- にんじん…1/4本(50g)
- にんにく…1片(8g)
- オリーブオイル…大さじ1/2
- クミンパウダー…小さじ1/2
- ナツメグ…小さじ1/4
- チリパウダー…小さじ1
- 塩、こしょう…少々
- (A)
- トマト缶(カットタイプ)…150g
- ミックスビーンズ…100g
- 水…100ml
- ケチャップ…大さじ1
- ウスターソース…大さじ1
- コンソメ…小さじ1/2
- 砂糖…小さじ1
- ローリエ…1枚
つくり方
玉ねぎ、にんじん、にんにくはみじん切りにします。
フライパンにオリーブオイルとにんにくを加えて熱し、香りが出たら、玉ねぎ、にんじんを加えしんなりとするまで炒めます。
ひき肉を加え、ほぐしながら炒めます。
肉の色が変わったら、クミンパウダー、ナツメグ、チリパウダー、塩、こしょうを加えて炒めます。※クミンパウダー、ナツメグ、チリパウダーはお好みで量を調整してください。
Aを加え水分がなくなるまで中火で7分程度煮込みます。
焦げつかないよう、途中で何回かかき混ぜます。
ふわふわ玉子スープ
米粉でとろみをつけた、ふわふわの玉子が浮かんだスープ。
とろみのあるスープとなめらかな玉子が合わさって、体をやさしく温めてくれます。
米粉はダマにならないから、片栗粉のように事前に水に溶く必要がなく
手軽にとろみづけに使うことができます。
玉子を一気にふわふわに仕上げるコツもご紹介します。
材料(2人分)
- 卵…1個
- (A)
- 水…400ml
- 鶏がらスープの素…小さじ1/2
- 塩…小さじ1/2
- こしょう…少々
- 米粉…大さじ1
※米粉の種類は問いません - ごま油…小さじ1/2
- 細ねぎ(小口切り)…適量
つくり方
卵は溶きほぐします。
鍋にAを入れて混ぜ、中火で煮立たせとろみをつけます。右回りに円をかくように混ぜ、スープを混ぜた流れと逆方向に、溶き卵を細く少しずつ加えます。
対流と逆方向に卵を入れることでふわふわに仕上がります。
ごま油を加え混ぜます。器に入れねぎを散らします。
高橋さんの器選び
朝ごはんらしくやさしく淡い色合いの器で揃えました。
シンプルなかたちでやわらかなアイボリーのプレートが、白いパンを引き立ててくれます。
色の濃いチリコンカンは、ぽってりとしたプレートに盛りつけてやさしい印象に。
スープを入れたボウルも、グレーがかったニュアンスカラーが食材の色を活かしてくれます。
キウイやコーヒーは、主張しすぎないような白を。
表情のある質感がどこかほっとする雰囲気にしてくれます。
カトラリーは、数が多いので周りと馴染むシンプルなものを選びました。
1.オルノ 手付きプレート ベージュ (4th-market)
2.ブロックボウル ミニ イエロー (HASAMI/ハサミ)
3.円柱マグカップ 白練 (南景製陶園)
4.ReIRABO ラウンドプレート S/quiet white(ユミコ イイホシ ポーセリン/yumiko iihoshi porcelain)
5.unjour プレート M190 suna (ユミコ イイホシ ポーセリン/yumiko iihoshi porcelain)
6.SUNAO カトラリー ディナースプーン、ディナーフォーク、バタースプレッダー、ケーキフォーク (graf)