今津加菜 ~ぽってりとやさしい印象のスリップウェア~
福岡県糸島市に工房を構える、陶芸家・今津加菜(いまづ かな)さん。
独特な線模様や色合いが印象的なスリップウェアの器を手がけています。
大学で陶芸と出会い、技術専門校を経て、
民藝運動の精神を受け継ぐ窯元の一つである鳥取の「中井窯」で働きはじめました。
美術館で目にしたスリップウェアに感銘を受け、スリップウェアを独学。
独立後も、模様や色など料理に合うスリップウェアを目指して作陶しています。
一見すると強い印象を持ちやすいスリップウェアですが、
今津さんの作品は、ぽってりとしていて丸みのある線や、やさしい印象の色合いが特徴的で、
かわいらしさを感じます。
そして食卓にある姿は、使う人をほっと温かな気持ちにさせてくれます。
そんな今津さんの皿やボウルなど、食事を美味しく見せてくれる器を取り扱います。
サイズやかたちごとに複数の柄がありますが、すべて1点ものになります。
ぜひ、自分だけのお気に入りを見つけてください。
スリップウェアとは
スリップウェアとはイギリス伝統の装飾技法。
器の表面にスリップと呼ばれる化粧土で装飾する手法です。
また器を成型する前に装飾を行うため、線模様が器に溶け込んで見えるのも、他の器にはないスリップウェアの特徴の一つです。
スリップウェアは19世紀ごろから衰退し姿を消しかけていましたが、柳宗悦やバーナード・リーチなど民藝運動家がその美しさを再発見。
日本各地にスリップの技法を伝え、現代まで受け継がれています。