少し青味のあるマットな白地。
異国情緒あふれる花模様が彩る、
花びらをかたどったかのような縁。
思わず手に取りたくなる「色絵黄花 7寸皿」のつくり手は、堀畑蘭さんです。

更紗（さらさ）模様を意識したという「色絵黄花」シリーズは、
石川県の「九谷青窯」にて修行を積み、独立した彼女が届ける新しい世界。
更紗とは、インドを起源とし、東南アジアを始め世界に広がった
多色染の木綿布で、その魅力的な模様は江戸時代の日本であっという間に人気に。
その木綿布には、草花・鳥獣・人物・幾何学模様など、実に多種多様なモチーフが描かれ、
堀畑さんはその中の花模様を、色絵黄花シリーズをつくる際に意識したそう。

花模様は、印判という方法で下絵を施した後に、
手描きで色づけを行うことで鮮やかな色合いと、模様の立体感を表現しています。
全体のかたちは、ろくろで形成され、
その後「ひき打ち」という複雑なかたちを表現できる技法を用い、
可憐な縁の仕上げを行ないます。
さらさらと、指先でなぞると乾いた音。
ツヤ消しの釉薬の大人っぽい表情。
薄手で軽く、繊細な印象ですが、電子レンジも食洗機にも対応していて、
普段使いしやすいのがこの器のいいところなのです。

西洋風にも、オリエンタルにも見える器は、
ハンバーグや鮭のムニエルなど洋風のおかずはもちろん、
春巻きや餃子など中華料理にも似合います。
地味になりがちな煮物など、
普段のおかずにも可愛らしく彩りを添えてくれるのもうれしいところ。
他にも、ちらし寿司や手毬寿司などをのせて、ハレの日の演出にも。
時にはガトーショコラにミントとクリームを添えて
シックにお茶の時間を楽しむ、なんてシーンにも。
朝から晩まで、ハレの日も365日大活躍してくれます。

見た目の可愛らしさ、魅力はもちろん、
料理を盛ったときのバランスやスペックなど使い勝手にもこだわっている
堀畑さんならではの器です。