清らかな佇まいの持ち手つきかご

かごに持ち手がついていると、それだけでワクワクするのはなぜでしょうか。
国の伝統的工芸品に認められた大分県別府竹細工の「白竹　持ち手つき角かご」。
シンプルな長方形のかごに可動式の持ち手がついており、持ち手を上げればかごバッグとして、持ち手を下げれば収納かごとして、さまざまな使い方ができます。

素材の白竹は、青竹を天日に干したり、煮たりして晒したもの。
竹が締まり、虫の被害も減りつつ、色味のムラが少ない清らかな印象の竹かごに。

かごバッグや収納など、高い汎用性が魅力

最初に思い浮かぶのは、やっぱりピクニック。
このかごにお弁当やお菓子、水筒を入れて、腕にかけて出かけるだけで楽しい気持ちになります。

横からは中に入れたものが見えないので、ごちゃごちゃと見えるパッケージの食品や生活感の出やすいものをまとめて入れる収納に。
持ち手が倒れるので、棚にのせるときも気になりません。

急須、湯呑み、茶筒に茶托といったお茶周りの道具や、化粧水や乳液、オイルなど、一緒に使うものたちをまとめて収納すれば、使いたいところに運べて便利。
どんなものも無駄なく収納できる角かごは、汎用性の高さも魅力です。

白竹と一緒に味わい深く経年変化する真鍮

可動式の持ち手を留めるのには、真鍮の釘を使用。
使い込むほどに飴色に変化していく竹には、同じく経年変化する真鍮がしっくりきます。

丁寧に組み編まれたかご部分

かご部分は職人が手作業で隙間なく編んでおり、さまざまな太さのひごをまるでパズルのように見た目が美しいつくり。
きれいな曲線を描く、かごの縁や持ち手の角は、何度か熱をあてながら、割れないよう曲げていきます。
とくに縁はかごの角とぴったり合わせる高い技術が必要不可欠。
太めのひごをふんだんに渡してある底には安定感があります。

きれいに組み編まれた、持ち運べるかご。
かごバッグとはちょっと違う、ウキウキとした気分を誘う暮らしの道具です。