心をくすぐる、愛らしい姿の銅のケトル

富山県射水市で金工作家として活動する池田晴美さんがつくる銅製の「ケトル」。
童話の中に出てきそうな、丸みのあるかわいらしいかたちです。

銅は熱伝導性も蓄熱性も高い素材。
そのため、銅製の「ケトル」は、白湯をつくりたいときやカフェオレ用の牛乳を温めたいときなど、短時間で温めることができ、さらに温かさも保ってくれるのがうれしいところ。
ケトルをポット代わりにすれば、温かいままゆっくり飲み物を楽しむことができます。

１枚の銅板から手打ちで成形する、手仕事を感じるフォルム

池田晴美さんがつくる道具は、日々の暮らしの中で必要と感じたもの、「こうだったら使いやすいのにな」と感じた感覚をもとに製作されています。
使い心地を考えていくうちにできた銅製の道具は、ユニークで愛嬌のあるかたちで目を惹くものばかり。

ころんとした愛らしいかたちの「ケトル」もその一つ。
１枚の銅板の裏側に当て金（あてがね）を当て、手打ちで叩いて成形します。
さまざまな形状に対応すべく、何種類もの当て金を使い分け、金槌で叩き続けます。
表面の凸凹から、そんな気の遠くなる工程が見えてくるようです。

卵のように丸っこいかたちをした本体。
ごく小さな注ぎ口は、ひよこのくちばしのように見えるかわいらしさがあります。
真鍮製のワイヤーをぐりんと曲げた持ち手部分は、すっきりとした印象。
持ちやすく、注ぎやすい角度でつけられています。
蓋も上部の口部分に合うように丁寧に細かく叩いてかたちづくられており、真鍮製のツマミがユニークなかたちをより引き立てるアクセントになっています。

内側は錫引き仕様

内側には錫引き（すずびき）が施されているため、錆ができづらく、特別なお手入れは不要です。
外側の銅は、使用するにつれ黒っぽく変色していきます。
しっかりお手入れして素地に近い色に保つのもよし、変化に任せて味わい深く育てるもよし。
好みに合わせて、どうぞ楽しんでください。

飲み物を温めるのにちょうどいいサイズ

サイズは、「400ml」と「600ml」。
それぞれ蓋なし、蓋つきからお選びいただけます。
ホットミルクや白湯づくりにうってつけのサイズです。

お湯を沸かす、毎日の日課。
なんてことのない日常のひとコマを特別な時間に底上げしてくれるケトルです。

池田晴美さんについて

富山県射水（いみず）市を拠点に金工作家として活動している池田晴美さん。
大学を卒業後、貴金属装身具の製造に携わったのち、2017年に独立。
国内外の企画展や公募展に出展し続けながら、作家としての活動の他に、2024年からは母校である富山大学芸術文化学部の非常勤講師も務めています。
手打ちで叩いてかたちづくる銅製の台所道具を中心に製作。
ハンドメイドらしさと実際に使いながらつくるからこその使い心地のよさ。
その両方を堪能できる作品をつくっています。