食材を美味しく調理する、手仕事でつくられた銅製フライパン

銅の道具がある台所。
その景色を想像しただけで、心がぽっと温かくなるような、幸せな気持ちになります。
その姿にときめき、使いこなして心が躍る、銅の「フライパン」は、富山県射水市を拠点に活動する池田晴美さんによるものです。

銅製のフライパンは熱伝導率が高いのが特徴の一つ。
フライパン全体がすぐに温まることで表面の水分が飛んでくれるから、野菜炒めはべたっとせず、シャキシャキの食感に。

さらに蓄熱性にもすぐれる銅は、じっくり焼く料理にもぴったり。
弱火でもムラなくしっかり熱が伝わっていくので、肉のソテーは外はカリっと、中はジューシーな仕上がりに。
まるで喫茶店で出てくるような外はサクッと、中はしっとりとしたホットケーキも、自宅で味わうことができます。

きれいな曲線が美しい、ときめく佇まい

底からの立ち上がりがきれいな曲線を描き、深さもあるかたち。
金工作家の池田さんがつくる台所道具は、日々、自分で使っているからこその使いやすさと、デザインが魅力。
当て金（あてがね）と呼ばれる道具を裏に当てながら、銅板を金槌で細かく叩き続けて成形するから、手打ちの跡が手仕事感のある表情を生みます。
細い棒状の真鍮をグイと曲げてある持ち手は、軽やかさをまとうだけでなく、引っかける収納を可能に。
プロのキッチンだけでなく、普通の台所にも違和感なく馴染みます。

日常の調理に使いやすい３サイズ

サイズは「18cm」、「21cm」、「24cm」の３種類。
「18cm」はホットケーキを１枚ずつ焼くのにちょうどいいサイズ。
「21cm」なら目玉焼き二つを一緒に焼くことができます。
「24cm」はしっかりと底面に広さがあるので、炒め物や、鶏肉や牛肉などをソテーするときに使えます。

使い込むほどに、深く濃い、なんともいえない色味に育っていく銅製の台所道具。

一緒に歳を重ねるように、味わいが増していく様子も楽しめ、大切に使っていきたい道具の一つになってくれそうです。

アヤノの使い心地

「フライパン （池田晴美）」を使ってフレンチトーストをつくってみました。
銅製なので熱伝導率がとてもよく、火加減には注意が必要なのですが、フライパンにくっつかずきれいにフレンチトーストを焼くことができました！
食材全体に均一に火が通っており、外はカリッと中はフワッとした食感に。
お店で出てくるような本格的なフレンチトーストを自宅でも簡単につくることができ感動しました！
なんでもかんでも強火でガーッと焼いてついつい焦がしたり、道具が温まる時間を待てない自分にとっては、ぴったりの道具になりそうです。

池田晴美さんについて

富山県射水（いみず）市を拠点に金工作家として活動している池田晴美さん。
大学を卒業後、貴金属装身具の製造に携わったのち、2017年に独立。
国内外の企画展や公募展に出展し続けながら、作家としての活動の他に、2024年からは母校である富山大学芸術文化学部の非常勤講師も務めています。
手打ちで叩いてかたちづくる銅製の台所道具を中心に製作。
ハンドメイドらしさと実際に使いながらつくるからこその使い心地のよさ。
その両方を堪能できる作品をつくっています。