まっすぐ繊細で美しい京銘竹の箸

きめ細かくツヤのある肌に、まっすぐでしなやか、粘り強さも備えた性質。
そんな魅力的な描写がぴったりなのが、伝統的な育て方や加工の工程を経た京都産の竹材のみが認められる「京銘竹（きょうめいちく）」です。
京都府向日（むこう）市で、代々京銘竹をつくってきた「清水銘竹」と、塗り箸の産地、福井県小浜（おばま）市の「箸蔵まつかん」が協働でつくる「京都　清水銘竹　白竹　八角拭漆　箸」。
確かな素材のよさが生み出す品のある美しさは、大切な方への贈り物にふさわしい一品です。

美しい白竹を育む、手間暇の技

密度が高く、美しい竹を育むのは、向日市の粘度の高い土と寒暖差の激しい気候。
山裾には竹林が広がり、かぐや姫伝説発祥の地と言い伝えが残る、古くからの竹の産地です。 清水銘竹の竹材づくりは、竹がお互いを傷つけずにまっすぐのびるよう適度な間引きをしながら育てるところからはじまります。
そして、切り出しは機械でなく手作業、運ぶ際にも竹の間に毛布を挟むなど、細心の注意を払って竹を扱います。

切ったままの青竹から余分な油分を抜き、虫喰いや変色を防ぐ油抜きの工程を行います。

そしてかたちをまっすぐに整える矯正を経て、天日に干します。
八角箸に使用しているのは、この油抜きから天日干しの作業を３度繰り返した美しい白竹です。

確かな手仕事から生まれる繊細な美しさ

まっすぐな竹だからこそかなう繊細な細さの箸は、細かいものもつかみやすいかたち。
丁寧に面取りされた頭部、口先にかけてごく細く削られたかたちは、熟練の職人によるものです。
八角形に仕上げているので、転がりにくいうえに手への当たりもやわらかいです。

凛とした佇まいの縁起のいい八角箸は、ハレの日にも馴染む華やかさです。

八つの面のうち一つは表皮を残し、後は拭き漆で仕上げてあるから、京銘竹の特徴である繊維と表皮の美しさといった素材そのもののよさを堪能できます。
見る角度によって印象が変わるのも、この意匠ならではです。

女性にも男性にも使いやすい、少し長めの24cmという長さは、ほっそりとしたこの箸をより美しく見せてくれます。

漆の織りなす深みのある色味

やわらかな赤茶色の「朱合（しゅあい）」、落ち着いた色味の「黒」の２色。

「朱合」「黒」のペアもご用意しました。
すべて桐箱に収めて、贈り物にもふさわしい仕立てでお届けします。

漆から覗くきめ細かな肌目に、優美な細さとしなやかさ。
眺めて、使って味わえる、上質の竹と手仕事の素晴らしさを全身にまとう箸です。

箸蔵まつかんについて

塗り箸の産地、福井県小浜市で1922年の創業から箸づくり一筋の老舗「マツ勘」 が手がける箸ブランド「箸蔵まつかん」。
伝統工芸である「若狭塗」だけにとどまらず、現代の暮らしに合う新しい箸も生み出します。
日本の食卓に欠かせない箸が、使い手やつくり手、関わるすべての人にとって胸躍るものであるように。
箸の可能性を模索しながら、さまざまな箸をつくり続けます。