タンブラー (大阪錫器)
錫(すず)。
少し耳慣れない素材かもしれません。
約1300年前に日本に伝わり、金・銀に並ぶ貴重な金属であったといわれてます。
その特徴を活かし、伝統的工芸品の指定も受けている「大阪浪華(なにわ)錫器」を
半世紀以上に渡って製作している「大阪錫器」。
長く愛される理由は、錫ならではの特徴にあるようです。
まずはその熱伝導率の高さ。
冷えたビールを注いだ瞬間、
その冷たさが「タンブラー」全体に一気に広がります。
その速さは、なんと陶器の50倍なのだとか。
さらには厚手に仕上げてあるので、蓄熱量が大きいのも特徴。
飲まずにしばらく置いたままにしておいた「タンブラー」の縁を触ったら、
まだキリリと冷たいのに驚きました。
「タンブラー」の内側には手仕事で細かい槌目が施されています。
この側面にビールが当たることで、泡が細やかに。
おかげで、最後の一滴まで美味しいビールが飲めるに違いありません。
もう一つの特徴は、錫器に飲み物を注ぐと発生する錫イオンの効果。
雑菌の繁殖を抑制し、浄化する効果があるそう。
確かに、普通の水道水を「タンブラー」に入れて飲んでみると、
不思議なくらい角がとれてまろやかな味わいになりました。
ビールはもちろん、麦茶やアイスコーヒーでも、違いが実感できるはず。
使い続けると、中に入れる飲み物によって色が変化します。
アイスコーヒー用のカップとして頻繁に使う場合は、
茶色に染まってくるかもしれません。
自分だけのカップに育つ過程として、経年変化をお楽しみください。
いつもより手を掛けて、大切に扱いたい素材。
特別なものだから、特別な日の贈り物にもおすすめです。
バリエーション&商品詳細
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- 材質
- 錫
>> お手入れについてはこちら - サイズ
- スタンダード 中:約φ65×H100mm
スタンダード 大:約φ72×H120mm - 容量
- スタンダード 中:約200ml(満水)/約160ml(8分目)
スタンダード 大:約300ml(満水)/約240ml(8分目) ※容量の計測方法について - 重量
- スタンダード 中:約249g
スタンダード 大:約338g - 備考
- 直火:× IH:× 電子レンジ:× オーブン:× 食器洗浄機:×
大阪錫器について
1983年に伝統的工芸品として指定を受けた「大阪浪華(なにわ)錫器」。
錫(すず)が日本に伝わったのは今から約1300年前。
奈良の正倉院にも錫製の薬壷・水瓶などが数点保存され、
金、銀に並ぶ貴重品であったことがうかがえます。
ごく一部の特権階級のみで使用されていたという錫器は、
その後一般にも普及し需要が増したことから、
江戸中期には心斎橋・天神橋・天王寺など流通のいい大阪で生産されるようになり、
地域の特産品として知られるように。
大阪全体で、最盛期の昭和前半には300名を超える職人が腕を競ったといわれています。
その後、大戦の影響により、人的にも物的にも資源不足に陥る危機を乗り越え、
1983年に伝統的工芸品としての認定を受けました。
1949年、初代・今井弥一郎氏によって設立された「大阪錫器」は、
現在では5名の伝統工芸士を含む20名の男女が従事しています。
20代から70代までの幅広い世代が共に働く環境の中で、
先人たちの優れた技術や知恵は自然と受け継がれ、
現代の生活で喜ばれる品物の開発に繋がっています。
※こちらの商品は、2023年9月14日より価格が変更になりました。
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ご購入の前に知っておいていただきたいこと
クリックで拡大画像をご覧いただけます。
- >> 製造過程で生じた小さな点や凹凸、線のようなものが見られることがありますが、すべて製品仕様となります。
>> メーカーの品質基準をクリアしたもののみ販売しております。また、当店でもさらに検品を行った後に、お客様にお届けしております。
【使用上のご注意】
>> 取扱説明書をよく読んでから使用してください。
>> 錫は柔らかい金属ですので、落とすと凹むことがあります。お取り扱いにはご注意ください。
>> ご使用後は、水またはぬるま湯で、中性洗剤を使いスポンジのやわらかい面で洗ってください。洗い終わった後は、水気を十分に拭き取ってください。水滴を残すとシミになる恐れがあります。
>> 埃や手垢などは、時々柔らかい布(付属の布やさらしなど)で拭き取ってください。いつまでも艶のある光沢が保たれます。
>> 傷が付くため、お手入れには金属タワシや研磨剤の入ったものはご使用にならないで下さい。
>> 冷凍庫では保管しないでください。錫は蓄熱量が大きいため、手が凍りつき凍傷になることがあります。また組織変成が起こることもあります。
>> 長い間お使いいただくと、器内側の色が変わる場合があります。お酒や飲み物の種類によって微妙に異なる色の変化の違いをお楽しみください。