管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2016 小暑
2016年7月公開
二十四節気は「小暑(しょうしょ)」。
間もなく梅雨が明けます。本格的な夏の訪れを感じる日も増えてきました。
冷房がフル稼働することも多くなる頃。
寒暖差に負けぬよう、体調管理には十分気をつけましょう!
小暑の献立
ダシのせ冷しゃぶうどん
調理時間:15分
399kacl(1人分)
旬の夏野菜やネバネバ食材がたっぷり入った、山形の郷土料理「ダシ」。
氷水でよく締めたうどんと一緒に楽しむ、つるりとした食感がうれしい一品です。
簡単なのに栄養満点なので、暑い夏に重宝する献立です。
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材料(2人分)
モロヘイヤ…1袋(80g)
きゅうり…1本
ナス…1本
みょうが…2本
青じそ…4枚
昆布茶…大さじ1
水…大さじ5
しょうゆ…小さじ1
粉山椒…小さじ1/4
豚しゃぶしゃぶ用肉…150g
冷凍うどん…2玉
削り節…適宜
つくりかた
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1.
モロヘイヤは沸騰した湯でさっとゆで、水に取ってザルにあげて、みじん切りにします。みょうが、青じそは5mm角に切ります。
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2.
きゅうり、ナスも5mm角に切ります。きゅうりとナスは塩水(水カップ2に塩小さじ2)に入れ、3分程置き、ざるに取って両手で水気をぎゅっと絞ります。
【ポイント】
ナスは切ったままおくとアクによって色が黒っぽく変色します。今回はきれいな色を保つためと、下味をつけるため、塩水につけてアク抜きをします。アク=ポリフェノールなので、なくなり過ぎないよう漬け時間は短時間に留めます。 -
3.
ボウルに1、2、昆布茶、水、しょうゆ、粉山椒を入れ、スプーンなどで空気を含ませるようによく混ぜます。粘りが出てカサが増えたら、冷蔵庫で味がなじむまで置きます。
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4.
鍋に湯を沸騰させ、冷凍うどんを入れます。再沸騰したらうどんを取り出して氷水に入れ、揉み洗いして締め、ザルにあげ水気をしっかり切っておきます。
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5.
うどんを取り出した4の鍋に豚肉を入れてさっとゆで、キッチンペーパーに取ります。
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6.
器にうどんを盛り、冷蔵庫で冷やしておいた3をたっぷりかけます。5の豚肉をのせ、けずり節をたっぷり添えていただきます。
栄養のまめ知識
*“ダシ”は山形の郷土料理で、夏野菜と香味野菜とネバネバ食材(納豆昆布やめかぶ、オクラなど)を醤油ベースで味付けしたものです。ごはんや冷奴、麺などにかけて食べます。
*このレシピでは、ネバネバ食材としてモロヘイヤを使いました。モロヘイヤはビタミン、ミネラルともに野菜の中でもトップクラスの含有量を誇ります。β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが豊富で、カルシウムもほうれんそうの約5倍。これほど栄養価の高い野菜は他に見当たらないくらいです。
*豚肉は“ビタミンB1”を豊富に含む代表的な食材です。暑い季節は簡単につくれたり食べたり出来るものに食事が偏りがち。特に糖質の多いもの(素麺や菓子パン、フルーツやジュースなど)の摂取が多くなる傾向にあるので、糖質の代謝に必要な「ビタミンB1」をしっかり摂らないと、代謝が滞ってだるさや倦怠感があらわれてきます。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/