管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2018 大寒
2018年1月公開
今年の冬は例年に増して寒さが厳しく、毎日凍てつくような寒さですね。
でも、大寒の次はもう立春。
確実に春が近づいています。
大寒の献立
きのこ鍋 くるみダレ
調理時間:30分
410kcal(1人分)
くるみをにんにくやはちみつなどと和えた「くるみダレ」が
パンチの効いた新鮮な美味しさ。
クセのあるラム肉と、4種のきのこにたっぷり絡めていただきます。
くるみダレの素はお鍋以外にも
くるみ和えや白和えに、またお餅につけても。
冷蔵庫で2週間ほど保存が利くので、ぜひたくさんつくってみてください。
お肉は豚肉(豚もも薄切り肉)でもおすすめです。
ラム肉よりもあっさりした仕上がりになります。
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材料:2人分
ラムもも薄切り肉…200g
ほうれん草…4株(100g)
しいたけ…4個(60g)
しめじ…1/2パック(50g)
えのきだけ…1パック(100g)
エリンギ…2本(80g)
出汁※…カップ4
塩…小さじ1/2
(くるみダレの素)
くるみ…45g
にんにく(みじん切り)…小さじ1/2
オイスターソース…小さじ1
はちみつ…小さじ1
粉山椒…適量
万能ネギ(小口切り)…適宜
※出汁は昆布か鰹がおすすめです。
つくりかた
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1.
くるみダレの素をつくります。くるみはざく切りにして、フライパンで香りが立ち、表面がこんがりと色づくまでまで空炒りします。
【ポイント】
くるみは色がつくまで空炒りすることでタレにした時に香りがグッと立って、ラム肉の個性的な味わいと相性がよくなります。 -
2.
擂り鉢に1を入れ、粉末状になるまで擂ります。にんにく、オイスターソース、はちみつ、粉山椒を入れてさらに擂り混ぜます。
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3.
鍋の材料を用意します。ラム肉とほうれん草は食べやすい長さに切ります。
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4.
しいたけは石づきの先を切り落として半分に切ります。しめじとえのきだけは石づきをのぞいてほぐします。エリンギは縦に薄切りにします。
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5.
鍋に出汁、塩、4を加えて火にかけます。煮立ったら弱火にして、きのこがしんなりしてかさが減るまで7分ほど煮ます。
【ポイント】
きのこ類からもお出汁を取りたいので、さっと煮るのではなく、水からじっくり煮出します。きのこは1種類だけよりも数種類使った方が、味が複雑になり出汁が美味しくなるのでおすすめです。 -
6.
ラム肉、ほうれん草を加え、煮えてきたところから食べます。食べる時は、2のくるみダレの素と万能ネギを適宜取り皿に取り、煮汁を加えてのばしたところに具をつけながらいただきます。
【ポイント】
ラム肉は牛肉のようにレア部分が残っていても食べられますが、安全のために肉の色が変わった頃にいただきましょう。
栄養のまめ知識
*くるみには、血行を促進する「ビタミンE」や、血圧を正常に保ってくれる脂肪酸「γ(ガンマ)-リノレン酸」が豊富に含まれています。また、きのこに含まれる「カリウム」は摂りすぎた塩分を排出する作用があり、血圧を下げるよう働きます。
寒さが厳しくなってくると、体温を保つために血管は収縮し、血圧が上がりやすくなります。まだまだ高血圧とは無縁な年齢と思われている方も、生活や食事の不摂生が蓄積すると、後に高血圧のリスクに繋がります。生活習慣病は予防が一番ですから、くるみやきのこを積極的に摂って、今から十分に気をつけていきましょう。
*くるみは、手に入るなら「和くるみ」がおすすめ。「鬼くるみ」ともいう、日本の山に自生しているくるみです。コクのある深い味わいで渋みも少なく、より濃厚な美味しさを楽しめます。
*くるみは酸化しやすいので、開封後はなるべく空気に触れないように密閉にて冷蔵保存しましょう。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/