管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2015 大雪
2015年12月公開
大雪と書いて「たいせつ」。雪がたくさん降り出す頃です。
北のほうにはもう、冬将軍が訪れているそうですね。
寒いからこそ、お鍋が美味しい季節。たまにはこんな「雪の積もった」お鍋はいかがでしょう。
大雪の献立
柚子風味の
淡雪鍋
調理時間:20分
294kcal(1人分)
お鍋のふたを開けたとたん、食卓に笑顔がこぼれる「淡雪鍋」。
山芋と卵白のもちもちした食感が、いつものお鍋の具材を新鮮に包みます。
卵黄はタレに使って、無駄なく、より美味しく。
パーティーメニューとしてもおすすめです。
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材料(4人分)
(具材)
◇柚子つくね
鶏ひき肉…250g
長ネギ(みじん切り)…1/2本
えのきだけ(みじん切り)…1/2パック(45g)
柚子皮(みじん切り)…1/2個分
片栗粉…大さじ2
酒…大さじ1
塩…小さじ1/3
◇その他
鱈切身(一口大)…2切
せり(根元を除く)…1束
水菜(5cm長さ)…6株
長ネギ(斜め切り)…1本
しめじ(小房にわける)…1パック
(淡雪)
卵白…2個分
塩…小さじ1/3
山芋…10cm分(80g)
卵黄…1個分
(ベース)
出汁…カップ3
しょうゆ…大さじ1と1/2
酒…大さじ2
(タレ)
ポン酢しょうゆ
好みで卵黄(余ったもの)や ごま油少々を加えてもおいしい
つくりかた
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1.
柚子つくねをつくります。ボウルに材料を入れて手で練り、ねばりがでたら器に盛ります。
【ポイント】
鶏つくねはえのき茸を加えることで、嵩増し&エネルギーダウンさせています。 -
2.
淡雪をつくります。ボウルに卵白、塩を入れ、泡立て器で角がツンと立つまでしっかり泡立ててください。
【ポイント】
卵白は塩を加えて泡立てることで泡立ちやくなります(今回は味をつけるためという理由もあります)。
ちなみにお菓子をつくる際に加える砂糖には、泡の安定性を向上する作用があります。 3.
2にすりおろした山芋を加え、よく混ぜ合わせます。
【ポイント】
卵白に山芋を加えることで、ふわふわな淡雪にもっちり感がプラスされます。-
4.
土鍋にベースを注ぎ入れ中火にかけます。煮立ったら2本のスプーンを使い、1を成形しながら加えます。
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5.
さらに、鱈、きのこ、野菜などを加えていきます。
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6.
5の上に3をすべてのせます。
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7.
ふたをして1分ほど煮て卵白に火を通します。
【ポイント】
ふっくら仕上げるポイントは短時間(1分)だけふたをすること。鍋のふたをしてから長く煮てしまうと、鍋の裏側に溜まった水滴が淡雪の上に落ち、泡がつぶれてしまいます。1分だけふたなんて面倒……という方は、ふたなしで長めに加熱してくださっても大丈夫です(表面を箸などで触ってみて弾力が出るまで)。 -
8.
卵白の表面に弾力が出てきたら、溶いた卵黄1個分を回しかけて、できあがり。
ポン酢しょうゆに好みで卵黄、ごま油を加えたタレでどうぞ。
栄養のまめ知識
*お鍋は野菜をたくさん摂れる優秀なメニューです。いつものお鍋も、今回のようにアレンジすると目先が変わって楽しく食べられます。ふわふわした淡雪はお子さんにも好評です。
*鶏卵には、ビタミンC以外の必要な栄養素がほとんどすべて含まれます。特にタンパク質は良質で吸収率が非常に高く、食卓に欠かせない優等生食材です。お野菜と組み合わせてビタミンCを補給することでバランスのよい食事になります。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/