管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2016 小寒
2016年1月公開
今年最初の二十四節気「小寒」。今日以降は「あけましておめでとう」ではなく、
「寒中お見舞い申し上げます」と変わります。
1月には「七草がゆ」や「鏡開き」などの食の行事が盛りだくさん。
今年も季節にあわせた美味しく栄養のあるものを楽しみましょう。
小寒の献立
揚げ餅と芽キャベツの
みぞれ煮
調理時間:20分
288kcal(1人分)
お正月のお餅、余っていませんか?
お雑煮もお汁粉も磯辺焼きも美味しいですが、
たっぷりの大根と旬の芽キャベツを使った「みぞれ煮」もおすすめ。
おかずとしても活躍してくれます。
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材料(2人分)
切り餅…2個
芽キャベツ…8個
揚げ油…適宜
大根…10cm分(300g)
(A)
出汁…カップ1/2(100ml)
しょうゆ…大さじ1
みりん…大さじ1
酒…大さじ1
酢…大さじ1
粉山椒 適宜
つくりかた
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1.
大根は皮をむき、鬼おろしですりおろします。鬼おろしがなければ、普通のおろし器でも大丈夫です。
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2.
芽キャベツのお尻に包丁で十字の切れ目を入れます。
3.
揚げ湯を160度に熱します。菜箸を入れて、細かな泡が出てくる程度が目安です。
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4.
一口大に切った餅を入れます。時々返しながら2分ほど揚げます。
【ポイント】
揚げ油の入った鍋が小さ過ぎると、入れた餅がひとかたまりにくっついてしまうので、広い口の鍋で揚げるか、分けて入れるとよいでしょう。 -
5.
揚げ油の温度を180度に上げ、さらに1分ほど揚げます。表面がカリッとしたらキッチンペーパーに取り、しっかり油を切ります。
【ポイント】
餅の表面がカリッとしていないとキッチンペーパーに取ったときにくっついてしまいます。まずは低温で揚げ、芯まで火を通してから高温で揚げ、表面をカリッとさせて仕上げます。 -
6.
続けて芽キャベツを入れ、表面の葉がカリッとするまで揚げます。
【ポイント】
芽キャベツは低温で揚げるとベタッとしてしまうので、餅を揚げた後の高温の揚げ油で揚げます。十字に切り込みを入れてあるので火が通りやすくなっています。 -
7.
餅も芽キャベツもキッチンペーパーの上でしっかりと油を切ります。
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8.
鍋に1のおろした大根と(A)を入れて火にかけます。
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9.
煮立ったら7の芽キャベツと餅を加えます。温まったら火を止めて器に盛り、粉山椒をたっぷり散らしてできあがりです。
栄養のまめ知識
*大根は上の方が辛味が少なく生食に適しています。みぞれ煮(加熱する)なら上下どちらを使っても。もし、みぞれ和え(生のまま使う)にするなら上の部分を使うとよいでしょう。
*餅の吸油率は5%程度、芽キャベツも素揚げなのでそれほど多くはなく10%程度です。揚げ物は衣をつけて揚げると吸油率もぐんと上がります(芽キャベツなら30%程度になります)。
*大根にはでんぷんの消化を助ける酵素(アミラーゼ)が含まれますが、胃にたどりつくと酵素は失活しますので、消化を助けるほどの効果はないと考えたほうがよいでしょう。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/