管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2017 小暑
2017年7月公開
二十四節気は「小暑(しょうしょ)」になりました。
南の方から徐々に梅雨が明け、暑さが本格的になる頃です。
毎日じっとりとした暑さが続き、体調を崩しがち。
美味しく夏バテ対策に取り組みたいですね。
小暑の献立
揚げ鶏レバー
赤紫蘇風味
調理時間:30分
266kcal(1人分)
鉄分など栄養たっぷりなレバーを揚げて、
市販の赤紫蘇ふりかけをあしらいました。
ご飯に和えるしか使い道がないと思われがちなふりかけですが、
クミンやチリなどのスパイスと驚くほどマッチして異国の味わいに。
大人のビールのおつまみにうってつけの、爽やかな美味しさです。
チリパウダーの量を抑えれば、子どものお弁当のおかずにも。
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材料:2人分
鶏レバー…250g
ピーマン…3個(90g)
玉ねぎ…1/4個(50g)
薄力粉…適量
揚げ油…適量
(A)
赤紫蘇ふりかけ(ゆかりなど)
…大さじ1
クミンパウダー…小さじ1
チリパウダー…小さじ1
黒コショウ…小さじ1/2
(仕上げ用)
赤紫蘇ふりかけ(ゆかりなど)…適宜
つくりかた
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1.
ピーマンは縦半分に切って、ヘタと種を除きます。玉ねぎは繊維に沿って薄切りにして水にさらします。
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2.
鶏レバーは太い血管や黄色い脂肪、薄膜などを取り除ける範囲で取り除き、一口大に切ります。
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3.
ボウルに2を入れて水を張り、もみ洗いをして切り口に見える赤黒い血の塊を取り除きます。2〜3度ほど水を変えて繰り返し、仕上げは流水で洗って、キッチンペーパーで丁寧に水気をふき取ります。
【ポイント】
鶏レバーは豚や牛より臭みが少ないので、牛乳洗いではなく水洗いでOKです。水につける時間が長いと、旨味や栄養も逃げていくので注意! -
4.
180℃に熱した揚げ油にピーマンを入れて素揚げし、取り出します。揚げ油の火を一旦止め、150〜160℃まで温度を落とします。
【ポイント】
レバーを揚げると油が汚れるので、ピーマンは先に揚げておきます。また、鶏レバーは水分を多く含んでいるため、油がはねやすいので要注意。150〜160℃の低温に下げてじっくりと揚げることで、油はねを防ぎます。 -
5.
3に薄力粉をまぶし、弱めの中火にかけた4にすべてまとめて入れます。きつね色に色づくまで6〜8分ほどかけてじっくり揚げ、取り出して油を切ります。
【ポイント】
通常、揚げ物をするときには、揚げ油の温度が下がらないようにタネは少しずつ加えますが、今回は揚げ油の温度を下げて油がはねにくくするため、あえて一度にレバーを加えます。 -
6.
熱いうちに4のピーマンと5のレバーをボウルに入れ、合わせた(A)加えて全体をよく和えます。器に盛って玉ねぎをのせ、赤紫蘇ふりかけを散らしたら完成です。
栄養のまめ知識
*赤紫蘇に含まれるポリフェノールやβ-カロテンは、紫外線による肌の老化や乾燥の予防に効果があります。今回は市販の赤紫蘇ふりかけを使いましたが、梅酢に漬けた赤紫蘇を乾燥させれば手づくりのものも楽しめます。
*鶏レバーは、牛や豚に比べてビタミンAが豊富です。鉄や亜鉛、銅などのミネラルやビタミンもまんべんなく含む栄養価の高い食材なので、夏バテ防止に効果的です。今まで調理する機会のなかった方も、ぜひこのメニューをきっかけに、食事に取り入れてみてください。
*鶏レバーは牛や豚に比べて臭みがほとんどなく、小ぶりなので扱いやすいのが特徴です。きれいな赤色で光沢があり、押すと弾力のあるものを選びましょう。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/