【立秋】鰯の湯引きおろしゴーヤとトマト | 二十四節気の食べごろレシピ | cotogoto コトゴト
12/17(火)まで、年末年始の道具をオトク価格で販売中!
シェアする:
シェアする:

管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2018 立秋

管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ


二十四節気 立秋 イメージ

2018年8月公開

暦の上では「立秋(りっしゅう)」を迎えたものの、
実際は1年で最も暑い時季。
とくに今年はまだまだ酷暑が続きそうですね。
紫外線の量も8月までがピーク。
食事を通じて紫外線対策にも取り組みましょう。


>> 二十四節気「立秋」について詳しくはこちら

立秋の献立

鰯の湯引き
おろしゴーヤとトマト

調理時間:30分
222kcal(1人分)

湯にくぐらせて(湯引き)生ぐさみを取った鰯(いわし)を、
トマトのフレッシュさとゴーヤの苦味が引き立てます。
ゴーヤはすりおろすことで生でも量を食べやすく、
爽やかな苦味が暑さでバテた体をしゃっきりしてくれます。

鰯は漢字の通り弱りやすく、鮮度が落ちやすい魚です。
生で食べるときは、鮮度のよいものを買い、すぐに冷蔵庫に入れること、
また調理中、常温に長く置かないことに注意しましょう。

鰯の湯引き おろしゴーヤとトマト
材料:2人分

鰯…中4尾(480g)
トマト…中1個(200g)
ゴーヤ…1/2本(120g)
ミョウガ…2本(40g)
ショウガ…親指大1/2本分(10g)

(A)
薄口しょうゆ…大さじ1と1/2
酢…大さじ1
ごま油…小さじ1

すりごま(白)…適量

鰯の下処理:手開き


「手開き」は、包丁を使わずに手で魚を開くこと。
包丁を使って開く(「大名おろし」と言います)よりも、小骨が背骨と一緒にきれいに取り除けます。
手開きでも、完全に取り除けるわけではなく極く細い骨は身に残りますが、
鯵などに比べて柔らかいので食べても気にならないと思います。
(特に口に残るようなことはありません)
小さいお子さんや年配の方などは、よく噛んで、喉に引っかかることを防ぎましょう。

鰯の下処理は魚屋さんでやってもらうことも可能。
また、スーパーでは開いた状態でも売っています。



■1 鰯は流水で洗って、ウロコがあれば落とします。エラに指を入れて背骨を折り、頭と身を離します。
■2 親指で頭から尾の方にむけて腹を裂き、内臓を取り出します。
■3 腹の中をきれいに洗い、キッチンペーパーで表面の水気を拭きます。
■4 中骨に沿って指をスライドさせながら、身から骨を離します。
■5 尾の近くまでいったら中骨を折って外し、指を使って頭側へ向かって中骨を離します。
■6 尾びれを包丁で落とし、腹側の小骨を包丁ですき取ります。
■7 皮を爪で引っかいて少し身と離します。皮を引っ張り、身から剥がしたら完成です。



つくりかた
  • 1.

    レシピ つくりかた

    ボウルに60〜65℃の湯をつくります。熱湯400mlに常温の水300mlを加えると、大体65℃になります。別のボウルに、塩(分量外・お湯に対して1%程度)を加えた氷水も用意します。

    【ポイント】
    氷水には塩を加えることで、鰯の旨味を逃がさない効果があります。また鰯は身が薄いので、熱湯に入れるとあっという間に中まで熱が通ってしまい、生の食感がなくなってしまいます。60〜65℃はタンパク質の変性(身に熱が入って色が変わる)が起こる最低温度帯なので、必要最低限だけ熱を入れます。

  • 2.

    レシピ つくりかた

    湯のボウルに下処理した鰯を入れます。表面の色が変わったら取り出して、氷水に入れ身を締めます。取り出してキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。野菜を切る間、冷蔵庫に入れておきます。

  • 3.

    レシピ つくりかた

    トマトは薄い半月切りにします。ミョウガは小口切り、ショウガはせん切りにします。

  • 4.

    レシピ つくりかた

    ゴーヤは縦半分に切って種とワタを除き、おろし器ですりおろします。

    【ポイント】
    種とワタを取って中が空洞になったゴーヤは、すりおろす際に強く握るとぽきっと折れてしまいます。写真のように切ったものを重ねて持つとおろしやすいです。(ちなみにすりおろしゴーヤは、フルーツジュースと合わせゴーヤジュースとして飲んでも美味しいです。)

  • 5.

    レシピ つくりかた

    器に2、トマトを並べ、ゴーヤ、ミョウガ、ショウガを散らします。上から混ぜ合わせた(A)を回しかけ、すりごまを散らします。

栄養のまめ知識

*紫外線を浴びることによって体内で発生する「活性酸素」は、体を酸化(老化)させる原因になります。活性酸素の働きを抑えるのに有効な栄養素「ビタミンA(βーカロテン)」、「ビタミンC」、「ビタミンE」、は通称“ビタミンエース(ACE)”と呼ばれ、それぞれをバラバラに摂るよりも3つ合わせて摂ることで相乗効果があります。これらの栄養素を豊富に含む食材をたっぷり食べて、紫外線によるダメージをリカバリーしましょう。
「ビタミンA(β-カロテン)」は、強力な抗酸化作用を持ち、肌の潤いを保つ働きがあります。トマト、ゴーヤに豊富に含まれています。他にもトマトは抗酸化作用の高い“リコピン”も豊富に含みます。
「ビタミンC」は、シミの元になるメラニンが過剰につくられるのを抑え、色素沈着が起きにくくします。また、皮膚を構成するコラーゲンの合成を促進し、肌荒れを改善させる働きもあります。今回のレシピに含まれるトマトとゴーヤで1日に必要なビタミンCの1/2量が摂れます。
「ビタミンE」も体内で活性酸素から細胞を保護したり、体内の抗酸化酸素量を増やす働きがあります。鰯、そして意外にトマトにも豊富に含まれています。


*鰯は体の色が青くはっきりしていて艶のあるもの、目が澄んでいて透明感があるものを選びましょう。尾がピンと跳ねた状態で、身が硬いものが鮮度がいいです。


*ゴーヤは、鮮やかな緑色で、全体が太く先端は細く尖っているもの、表面のイボが潰れていないものを選びます。


*トマトは、濃い赤色のものほどリコピンが豊富です。全体的に均一に色づき、手に取るとずっしりと重さがあり、ヘタが瑞々しく緑が鮮やかなものがおすすめです。

美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター

香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。

HP:http://bisaijimasumi.com/

美才治真澄 プロフィール

シェアする: