私たちが比べてみました 暮らしの道具、徹底比較

おひつ編

2019年2月公開

炊きたてのごはん以上に、お米の美味しさを感じさせてくれる「おひつ」。
適度にお米の水分を吸収してくれるので、
ご飯がべとついたり、かぴかぴに乾燥したりせず、
ふっくら、もちもちの食感にしてくれます。
そんなおひつも、使用されている材料やかたち、サイズなど違いはさまざま。
今回は、おひつに入れたごはんの味から、かたち、サイズ感、お手入れ事情にいたるまで、
cotogotoで扱う3種類のブランドを比べてみました。

スタッフの紹介

  • ナオミ

    30代、夫と娘と3人暮らし。
    実家でさわらのおひつを毎日使っていたが、
    結婚後はまだ暮らしに合うものを見つけられず。

  • シュリ

    30代、夫と息子と3人暮らし。
    4ヵ月前に秋田杉のおひつを購入。
    おひつ生活を絶賛満喫中。

  • ミナミ

    20代、未婚、1人暮らし。
    旅先でおひつに移したごはんの美味しさに魅了されるも、
    おひつ購入には踏み出せずにいる。

どんなおひつを使っていますか?

ナオミ

今の生活ではおひつは使っていませんが、実家では子どもの頃から、
「関西型」と呼ばれる、さわらのおひつを使っていました。
落とし蓋のような取っ手がついた平らで丸い木の板を
おひつの上に乗せることで蓋としていて、
木の板が乗っているだけ、という構造のおひつが「関西型」です。
実家では、祖父母も合わせて7人家族だったので、5合のおひつを使っていました。
今は、両親だけになったので、「おひつ(東屋)」の3合を使っています。
実家に帰って、おひつからよそったごはんを食べると
やっぱり美味しさが全然違うので、
今の家にもおひつがほしいと考えているところなんです。

ミナミ

私も、旅館とかででてくる、無塗装のおひつに入ったごはんを食べたときに
あまりの美味しさに感動した記憶があります!
もともとお米が大好きなので、
より美味しく食べれるおひつがあればな、とは思うんですが、
なにせ1人暮らしなので、なかなか購入に踏み出せなくて……。

シュリ

私は、4ヵ月前に憧れだったおひつ生活をスタートしました!
cotogotoで扱っているものではないですが、
一目惚れだった、秋田杉を使ったおひつ3合を購入。
もともとごはん派だったので、
ごはんを食べる機会は今までと変わらないんですが、食べる量が増えました。
おひつがあることで、わざわざおかわりに立つ必要がないし、
なにより美味しいのでどんどん食べてしまうんですよね。

ナオミ

おひつ生活羨ましいです!
cotogotoにあるおひつだけでも、
かたちや大きさ、材料が異なるなど、違いはさまざま。
金額の面からも、簡単にできる買い物ではないので、
おひつを選ぶとき、それぞれにどんな違いがあるのかしっかり知りたいですね。

▲おひつならそのまま食卓まわりに置いておけて、わざわざおかわりに立つこともなく
美味しいごはんが食べられます。写真は「曲げわっぱのおひつ 6寸(大館工芸社)」。

早速、おひつを比べてみましょう

おひつに移したごはんを試食しました


ミナミ

まず、それぞれのおひつに移して、
大体6時間ほど経った白米を試食してみます。
短い時間だとそれほどではありませんが、
長時間入れていると、それぞれぞれの木の風味がお米から感じられます。
ごはんにほんのりと木の香りがつくことにより、
一層ごはんの旨味や芳醇さが引き出されます。
それぞれのおひつで、食感はもちろんどのような風味なのか
意識しながら食べてみました。

▲「おひつ(東屋)」は、爽やかでさっぱりとした風味。

ナオミ

まずは、「おひつ(東屋)」のごはんから試食してみます。
さわらの爽やかでさっぱりとした風味がほのかに移っていますね。
私は、実家でもさわらのおひつを使っていたので、馴染みのある味です。

ミナミ

ふっくらしていて、美味しいです!
全体的にさっぱりしてるので、食べやすい印象ですね。

シュリ

さわらの木を使用した、お弁当箱や飯台を使っている人は
想像しやすい風味かもしれません。

▲秋田杉の風味が口いっぱいに広がる「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」。

ミナミ

次は、「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」に入れたごはんを食べてみます。
先程試食した「おひつ(東屋)」と風味が全然違いますね!
秋田杉の香りが、鼻から抜けていきます。
嫌な感じではないんですが、こちらのほうが若干クセがある感じ。

シュリ

私が購入したおひつと同じ秋田杉を使っているので
風味や味も馴染みがありますね。
噛むごとに秋田杉の風味があふれ出してくるように感じます。

ナオミ

食感は、ふっくらもちもち。
こうして比べてみるとわかりますが、
「おひつ(東屋)」はお米が少しやわらかい印象。
「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」は、もちもちっとしています。
一緒に炊いたお米なのに、こんなに変わるんですね。

▲「おひつ(柴田慶信商店)」は、香りも風味も控えめで、ごはんそのままを楽しめます。

ミナミ

最後に「おひつ(柴田慶信商店)」のごはんを試食してみましょう。
こちらも同じく、秋田杉を使っているので風味が豊かかと思いきや、
「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」や「おひつ(東屋)」と比べて
風味や香りは控えめですね。
そして、お米の甘さが少し増している気がします。
同じ秋田杉でも、樹齢など使っている材が異なるからでしょうか。

ナオミ

同じ「柴田慶信商店」のお弁当箱を持っていますが、
そちらも木の風味や香りは控えめです。
なので、風味や香りを抑えて、
ナチュラルにごはんの味を楽しみたい人におすすめかもしれないですね。

シュリ

こちらも食感は、ふっくらもちもち。
全てのごはんの試食をしてみましたが、
食感に関しては、そこまで大きな差はない気がします。
一番大きな違いだった
風味や香りに焦点を当てて選ぶのがよさそうですね。

つくりも異なります


▲「おひつ(東屋)」のタガ部分。
タガの締め直しはメーカーで行っているので、緩んできても安心です。

ミナミ

つくりは、木を継ぎあわせて銅製の「タガ」で留めてあるか、
木を曲げて桜の皮でとじた曲げ物かどうかで大きな違いがあります。
曲げ物の「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」や
「おひつ(柴田慶信商店)」はタガが全体を囲ってない分、コンパクトです。
でも、このタガで留めてある
「おひつ(東屋)」の和な雰囲気が私は好きです。

ナオミ

タガは使っているうちに、木の繊維が引き締まることで、
必ずゆるくなって外れてしまうそう。
そのため、タガを締め直す必要があるけれど、
実家で使っていたときは、締め直すのも大体5年に1回程度でした。
環境によって差はあると思いますが、そこまで手間ではない気がしますね。
「おひつ(東屋)」なら、メーカーに問い合わせれば
締め直しもしてくれるので、安心です。

▲「おひつ(柴田慶信商店)」は、内側の隅の部分が丸くなっています。
そのため、ごはん粒が入り込む心配はありません。

シュリ

つくりの面でいうと、私がおひつを購入するときに注目したポイントの一つが
内側の隅が丸くなっているかどうか。
隅が角になっているとお米が入り込んでしまって
取れなくなってしまうんじゃないかって心配で……。
cotogotoが扱っている商品の中では、
「おひつ(柴田慶信商店)」だけが隅が丸くなっていますね。

ナオミ

実家で使っていたおひつは、隅が角になっていました。
隅にごはん粒が入り込んでしまうのを
気にしていたのかどうかはわからないんですけど、
直接おひつにごはんを入れずに
濡らして固く絞ったさらしを敷いてごはんを入れていましたね。
さらしを敷いていると、片づけが比較的簡単でした。
ごはん粒が隅に入り込むのが気になる人は、
ごはんを入れる前にさらしを敷くのをおすすめします!

▲全てのおひつを並べて横から見たところ。どれも同じ2合向けのサイズですが、
「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」(右)が低く、浅型。
他の2つは高さがあり、深型のかたちをしています。
左が「おひつ(東屋)」、中央が「おひつ(柴田慶信商店)」。

ミナミ

つくりでいうと、もう一つの違いは高さや直径のサイズ感ですね。
それぞれ、2合サイズで比べてみると、

「おひつ(東屋)」:φ180×H125mm
「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」:φ155×H70mm
「おひつ(柴田慶信商店)」:φ165×H115mm

「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」は、背の低い浅型で直径も小さくコンパクト。
「おひつ(柴田慶信商店)」は、高さがある深型ですが、
直径が比較的小さいので、見た目からそこまで大きさを感じません。
「おひつ(東屋)」は、高さも直径もあるので、他の2つにくらべて大きい印象ですね。

ナオミ

私の実家で昔使っていた物は、「おひつ(東屋)」や
「おひつ(柴田慶信商店)」と同じ
深型だったんですけど、深さがある分ごはんをよそうときに、
ぐっと手を入れる必要があって、少し使いずらさを感じていました。

シュリ

私が購入したのは、「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」のような浅型。
浅型だと、手を入れ込む必要もないので、杓文字を入れやすいです。
そして、深さがない分、洗った後すぐに乾くのはいいですね。

ミナミ

ごはんのよそいやすさもありますが、
深さによって、洗ったあとの乾燥の早さ、
数字で見るとサイズの違いも大きいので、
食卓の広さや収納のスペースにあうかがポイントになりそうですね。

知っておきたいお手入れこと


▲おひつは、風通しのいい日陰でしっかり乾かすのが大切。「おひつ(柴田慶信商店)」を使用。
※下がすのこで通気性がいいため、下向きにして乾かしています。

▼メーカーごとのお手入れ方法と、黒ずみへの対応のまとめ。

シュリ

お手入れに関しては、やっぱりどのメーカーも
「水洗い(またはお湯)」、「水分を拭き取る」、「風通しのいいところで乾かす」の
3工程をしっかり行うことが大事なよう。
cotogotoで扱っているおひつは、どれも無塗装で食器用洗浄機が使えないので、
手間に感じる人もいるかもしれませんが、
丁寧に使っていくことで、だんだん愛着が湧いてくるんじゃないでしょうか。

▲汚れが落ちにくいときには、たわしを使って洗うのがおすすめ。「おひつ(東屋)」を使用。

ミナミ

他に大切なのは、食器用洗剤を使わないことですよね。
ついつい使ってしまいそうになりますが、水洗いが基本。
もし、なかなか汚れが落ちないようなら、たわしを使ってみてください。
あとは、ごはんを入れる前に水です。さっと濡らせば、
水の膜が汚れやにおいからおひつを守ってくれます。

ナオミ

それでも、黒ずみとかが出てきてしまうことはありますね。
特に「おひつ(東屋)」は、使っているうちに
どうしても黒ずみは出てきてしまうようです。

▲「おひつ(東屋)」の黒ずみを抑えるには、消毒用のアルコールスプレーを吹きかけるのが効果的。
パストリーゼ77(ドーバー)」がおすすめです。

ミナミ

「おひつ(東屋)」は、使う前や後に消毒用のアルコールスプレーを吹きかけると
黒ずみの発生を比較的遅らせることができるそうなので、
一緒に揃えておくといいかもしれませんね。

シュリ

さわらが材料の「おひつ(東屋)」は、反りの恐れがあるので水洗いですが、
秋田杉を使っている「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」と
「おひつ(柴田慶信商店)」は、
50~60℃のお湯で洗うのがよいそう。
黒ずみの原因は、不十分な乾燥にあるので、
乾燥を促すお湯だと、水より比較的早く乾かすことができます。

ナオミ

黒ずみが出てきてしまったら、一般的には対処法がなく、
そのまま使い続けるしかなくなってしまいます。
使用に問題はないといえども、見た目があまりよろしくないので、
基本的なお手入れをしっかり行って、なるべくきれいな状態を保ちたいですね。
「おひつ(柴田慶信商店)」は、1枚ではなく、
2枚の板を使ってつくられているので、
一度だけなら、表面を削って黒ずみを消すことも可能なようです。

ミナミ

それぞれのメーカーで、細かなお手入れ方法は異なるので
しっかり説明書を読みこんで、正しいお手入れをすることが大切ですね。



【番外編】炊き込みごはんを入れても大丈夫?

▲「おひつ(柴田慶信商店)」に、炊いた炊き込みごはんを移せば、いつも以上に美味しい仕上がりに。

▼各メーカーの炊き込みごはんについてのまとめ。


シュリ

「おひつ」って、白米を入れるイメージだったけれど、
炊き込みごはんは入れても大丈夫なのでしょうか。
やっぱり炊き込みごはんは油分があるので、
黒ずみの原因になってしまったり、香りが移ってしまうなど
気になる点は多いですね。

ミナミ

実際に各メーカーに確認したところ、メーカーによって対応はさまざま。
「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」は、色移りや色落ち、
油じみが残ってしまうので、使用は控えたほうがいいとのこと。

ナオミ

「おひつ(東屋)」は、長時間入れていると
染みになってしまうかもしれないとのこと。
短時間での使用なら大丈夫そう。
加えて、使用前には必ず水で濡らして、
水の膜をつくって汚れやにおいを防ぐようにしたほうがいいですね。

シュリ

「おひつ(柴田慶信商店)」は、炊き込みごはんも入れて大丈夫みたいですね。
使い終わったら、基本のお手入れに加え、
汚れが落ちにくいようであれば、
粉タイプのクレンザーを使って表面を磨くように洗ってもいいとのことでした。

ミナミ

炊き込みごはんについては、メーカーによってさまざまでしたが、
もし、炊き込みごはんで使うときには、
白米で使う以上に注意したり、
お手入れを入念にする必要がありますね。

最後に、おひつの違いをまとめてみました

ナオミ

風味にはそれぞれ違いはありましたが、
食感や美味しさはどれも大差はなかったので、
ビギナーさんには、値段もお手頃な「おひつ(東屋)」がいいかもしれないですね。


ミナミ

「曲げわっぱのおひつ(大館工芸社)」は、唯一の浅型なので、
ごはんのすくいやすさや収納など、深さがないものがいい、と
考えている人におすすめです。

シュリ

炊き込みごはんにも使いたいという人には、
「おひつ(柴田慶信商店)」が最適。
内側の隅の部分も丸みを帯びているので、
ごはん粒だけではなくて、炊き込みごはんの具も入り込む心配はありません!
ブランドバリューがあって、値も張るし、
なかなか入荷しないので手に入れるのは大変だけど……。
やっぱり憧れの品ですね。

  • おひつ(東屋)

    材料:
    木曽さわら、銅

    サイズ:
    二合:φ180×H125mm
    三合:φ205×H140mm
    五合:φ235×H160mm

    【特徴】
    ・お米の食感は、若干やわらかめ
    ・爽やかでさっぱりとした、食べやすさがある
    ・タガの締め直しが必要


    【価格(税抜)】
    二合:9,000円
    三合:12,000円
    五合:15,000円

    詳しくはこちら
  • 曲げわっぱのおひつ (大館工芸社)

    材料:
    秋田杉、桜皮

    サイズ:
    6寸(2合):約φ155×H70mm
    7寸(3合):約φ190×H85mm
    ※各サイズ専用のしゃもじつき

    【特徴】
    ・食感は、ふっくらもちもち
    ・秋田杉の風味が強い
    ・タガがない分コンパクト
    ・浅く、底の面積が広いので
    ご飯がすくいやすく、乾燥も早い


    【価格(税抜)】
    6寸(2合):26,000円
    7寸(3合):28,000円

    詳しくはこちら
  • おひつ (柴田慶信商店)

    材料:
    秋田杉、山桜

    サイズ:
    五寸(2合):φ165×H115mm
    六寸(3合):φ200×H120mm
    七寸(5合):φ230×H130mm
    ※各サイズ専用のしゃもじつき

    【特徴】
    ・食感は、ふっくらもちもち
    ・風味や香りが控えめで、ごはん本体の味を楽しめる
    ・タガがない分コンパクト
    ・炊き込みご飯を入れられる


    【価格(税抜)】
    五寸(2合):30,000円
    六寸(3合):35,000円
    七寸(5合):40,000円

    詳しくはこちら
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