蒸し器 | 暮らしの道具、徹底比較 | cotogoto コトゴト
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私たちが比べてみました 暮らしの道具、徹底比較

蒸し器編・特別版

2019年10月公開

蒸すことで食材がふっくらつやつやに仕上がり、
ヘルシーに、そしてより美味しく調理できる「蒸し器」。
だけど、道具の正しい使い方や調理法がわからなくて、
ハードルが高い印象を抱いている人も多いはず。
今回は、9月下旬にcotogoto実店舗で開催された
「フードスタイリスト・江口恵子さんによる蒸し器使い比べワークショップ」と連動した特別版!
蒸し器の正しい使い方から、中華せいろとステンレス製蒸し器の使い比べ、
それぞれのメリット・デメリット、おすすめレシピまで、
cotogotoを代表して、スタッフ・ミナミが参加し、
お客さまと一緒に蒸し料理と蒸し器の基本を教えていただきました。



比べるアイテム




登場人物紹介

  • 江口先生

    フードスタイリスト。
    蒸し器をはじめとした調理道具に精通している食のプロ。
    自宅には電子レンジがなく、料理のあたためには蒸し器を使用。
    自然素材のせいろからステンレス製の蒸し器まで、数種類を使い分け、
    無理なく暮らしに蒸し料理を取り入れている。
    詳しくはオフィシャルサイトへ 


  • お客さま

    蒸し器は持っていないけれど、蒸し料理に興味があったり、
    持っているけれど使いこなせずにいたりなど、
    蒸し器に対して疑問・苦手意識がある方が大集合。
    疑問を解消して蒸し料理を暮らしに取り入れたいと意気込んでいる。

  • ミナミ

    cotogotoスタッフを代表してワークショップに参加。
    蒸し料理の美味しさに心惹かれてはいるものの、
    蒸し器の正しい使い方がわからず、購入に踏み出せないでいる。



さっそく蒸し器・蒸し料理について教えてもらいましょう!


▲自宅には電子レンジがなく、数種類の蒸し器を使い分けている江口恵子さん(中央)。
早く蒸したいときにはステンレス製、
香りを楽しみたいときにはサクラの中華せいろを使っているそう。

江口先生

それでは、みなさん今日はよろしくお願いします!
ワークショップをはじめる前に、
みなさんはどんな蒸し器を使っているのか教えてください。

お客さま

私は、竹の中華せいろを持っていたんですけど、
気がついたらカビてしまっていて……。
それがきっかけで蒸し器に少し苦手意識があります。

ミナミ

私は蒸し器の購入を検討している段階です。
どういう基準で選べばいいのかわからず、悩んでいます。

江口先生

「炒める」や「煮る」といった調理法に対して、
「蒸す」のは料理番組での登場頻度も低く、
目にすることが少ない分、ハードルが高いと感じてしまいがちです。
だけど、蒸し料理っていくつかのポイントさえ押さえておけば、
「炒める」や「煮る」より失敗しにくい調理法だと私は思いますよ。
今回は、中華せいろとステンレス製の蒸し器をつかって、
「シュウマイ」、「蒸し寿司」、「かぼちゃプリン」の3品をつくりながら
蒸し器の使い方や選び方をお教えします!


定番の「シュウマイ」を蒸してみました

  • <江口先生のスペシャルレシピ①>


    豆腐入りシュウマイ

    【材量(4~5人分)】

    ・絹ごし豆腐…100g
    ・豚ひき肉…200g
    ・玉ねぎ…1/2個
    ・塩…小さじ1/4
    ・醤油…小さじ1
    ・ごま油…小さじ1

    ・酒…小さじ1
    ・胡椒…少々
    ・片栗粉…大さじ1
    ・シュウマイの皮…20~30枚
    (皮のサイズによって差が出ます)




    【工程】
    ①絹ごし豆腐はざるに上げて15分ほどおき、軽く水気を切ります。
    ②玉ねぎはみじん切りにします。
    ③①の豆腐、②の玉ねぎ、豚ひき肉、残りの調味料をボールに入れて粘り気がでるまでよく混ぜます。
    ④シュウマイの皮で包み、蒸し器に並べます。
    ⑤蒸し器で、10~15分蒸します。


江口先生

まずは蒸し料理の定番、シュウマイ。
餡を包むところからやってみましょう。
包んだシュウマイは、中華せいろとステンレス製の蒸し器で
蒸し比べたいと思います。

▲シュウマイを包んでいるところ。親指と人差し指で輪っかをつくり、
皮を置いたところに餡を押し込んでかたちを整えます。

江口先生

親指と人差し指で輪っかをつくった上にシュウマイの皮を置き、
輪っかの上に餡を乗せて、ぐっと下に押し込みます。
そうしたら親指と人差し指で、きゅっきゅっとかたちを整えます。
最後に蒸し器の上に安定して置けるように、底の部分を平らにならしたら完成です。
包むときにきれいに包もうとか、ひだを寄せて見映えよくとか
いろいろ考えてしまいがちですが、
蒸し器の上で安定すれば、問題ありません。
小さいかわいらしいシュウマイでも、
皮が見えないくらい餡を詰めた特大サイズでもいいと思います。
大きさやかたちがバラバラでも、個性が出て面白いので。

ミナミ

餡の量が均一じゃないと、
蒸し時間に関わってきたりしないんですか。

江口先生

皮の大きさは全部同じで、詰められる餡にも限度があるので
そんなに気にしなくても大丈夫です。
あまりに大きいサイズのときには、1~2分足した方がいいかもしれませんね。

蒸し器の基本の使い方


▲包んだシュウマイを「ひのきのせいろ」にセット。
蒸し器にシュウマイがくっつかないよう、下にはさらしを敷きます。
キャベツなどの葉物を敷けば、一緒に食べられるのでおすすめです。

江口先生

使用する蒸し器や調理する食材に関わらず、蒸し料理の鉄則は、
ちゃんと蒸気があがっているか確認してから蒸しはじめること。
蒸し料理は、下の鍋でお湯をグラグラ沸かすことで蒸気が上がり、
熱と蒸気がまわることで調理をしていくので、
火が弱く、蒸気が上がっていないと上手に蒸しあがりません。
蒸している間は、炒め物をするような強火だと蒸気が充満しすぎてしまうので、
食材を入れて一度温度が下がった後、
再び蒸気が上がってくるようになったら、弱めの中火くらいに調整してください。
その後も、常に蒸気が上がっているかな、と確認するのを忘れないでくださいね。

お客さま

料理を蒸し器に並べるときにも、
何か意識したほうがいいことってありますか。

江口先生

蒸し料理は蒸気が対流して調理しているので、
食材をぎゅうぎゅうに並べてはダメです。
ぎゅうぎゅうに並べてしまうと、蒸気が対流しないので、
時間がかかりますし、火の通りが悪くなって、
ムラができてしまいます。
なので、蒸気が通りやすいように間隔を開けて並べましょう。

ミナミ

一度にたくさん蒸したいから、
並べられるだけ並べてしまいがちですけど、
それが失敗の原因とは……。
無理に並べず、何回かに分けて蒸すのがよさそうですね。

江口先生

注意して欲しいのが回数を分けて蒸すときです。
1回目を蒸した後、そのまま連続で蒸そうとすると、
お湯が熱いからといって蒸気を確認しないで蒸しはじめてしまいがちです。
必ず蒸気が上がっている状態になってから
2回目も蒸しはじめるようにしてください。

お客さま

蒸し器を使っていると、
中のお湯が減って空焚きしていないか不安で
蓋を開けて見てしまいます。
鍋に入れる水加減が難しくて……。

江口先生

確かに、鍋のお湯の減りには要注意です。
あまりにもお湯が少ない状態だと、
蒸気がしっかり上がらず、蒸すのに時間がかかってしまいます。
お湯は鍋の半分より少し多いくらいをキープしたいですね。
お湯が少なくなったら、温度を下げてしまうので差し水ではなく、
沸騰したお湯を入れるようにしてください。
何回も蓋をあけていると、蒸し器の温度も下がってしまうので、
確認はなるべく最小限にしましょう。

お客さま

例えば、野菜を蒸すとき。
根菜や葉物、キノコ類など、蒸す野菜によって蒸し時間が変わると思いますが、
その場合はどのように蒸せばいいのでしょうか。

江口先生

全体量が多い場合は、まず根菜などかための野菜を入れて蒸し、
次に葉物やキノコ類など短時間で蒸せるものと別々で蒸しましょう。
1人分など全体量が少なく、一度で数種類の野菜を蒸す場合は、
蒸し器に入れるタイミングをずらすといいと思います。
かたい根菜類を先に入れ、最後の3~4分で葉物やキノコ類を足すといいです。
もしくは根菜類は薄く、小さめに切るといった
野菜のサイズで時間を調整するのも一つの方法ですね。



中華せいろの使い方


▲「ひのきのせいろ」から、蒸気が上がっているのがわかります。
ヒノキのいい香りがあたりに広がります。

江口先生

蒸し器の使い方がわかったところで、
「ひのきのせいろ」でシュウマイを蒸してみましょう。
中華せいろの一番の特徴は、木の香りですね。
自宅でいろいろなタイプの蒸し器を使っていますが、
蒸しながら自然の香りが楽しめるのは、中華せいろだけです。

お客さま

せいろのサイズに合わせて
専用の下鍋を購入したほうがいいのでしょうか。

江口先生

鍋については、専用のものを用意する必要はありません。
蒸し板(照宝) 」のような蒸し板をはさめば、大体の鍋で使えると思います。
せいろを鍋に直接のせてしまうと、そこから焦げてしまうのでおすすめはしませんね。

▲蒸しあがったシュウマイ。蒸気のおかげでつやつや、ふんわりとした仕上がりに。
皮も固くならずぷるぷるしています。

江口先生

そろそろ蒸しあがったみたいですね。
美味しく仕上がっているか確認してみましょう。
シュウマイは今回のレシピに限らず、
レシピ本などに記載されている時間を基準に蓋を開けて、
全体の色が均一になっているか、
表面は生っぽい色や質感ではないか確認します。
竹串を刺してみて、中がしっかりかたまっているかも見てください。
見極めが難しい場合は、一つ取り出して半分に割ってみるのがいいですね。
他の料理に関しても、見た目や竹串を刺して中身を確認してみてください。
蒸し料理は蒸しすぎてしまうと、水分が抜けてかたくなってしまいますが、
他の調理法に比べて、かたくなるまでの時間が長く、
ちょっと蒸しすぎたくらいだと状態はほとんど変わりません。
だから、他の調理法よりも失敗知らずなんですよ。

ミナミ

本当に蒸しあがっているのか不安になることがあったので、
今度から竹串を刺してみます。
つやつやですごく美味しそうなシュウマイですね。
ヒノキの香りが食欲をそそります。
やっぱりせいろは、香りから美味しそうでいいですね。



ステンレス製蒸し器の使い方


▲「スチーマー(工房アイザワ)」は、ステンレス製なので熱伝導がよく、
蒸気が上がるのも早いのが特徴。

江口先生

次はステンレス製の「スチーマー(工房アイザワ)」で蒸してみましょう。
金属製のものは、例えばお肉などを蒸した後、
洗剤を使って油汚れなどをさっと洗い流せるのがいいですよね。
食器洗浄機も使えるので扱いやすくて、
私もちょっと蒸し料理をしたいときにはステンレス製を使っています。

▲蓋にかませる布がない場合、キッチンペーパーでも代用可能です。

江口先生

自然素材の「ひのきのせいろ」は、蓋の内側に発生した水滴を
木が自然に吸ってくれていましたが、
ステンレス製の「スチーマー(工房アイザワ)」では、
必ず蓋にさらしやガーゼなどをかませてください。
これをしないと、蓋についた水滴が落ちて、
食材が水っぽくなってしまいます。
キッチンペーパーを一枚かませてあげるだけでも十分ですよ。

▲「スチーマー(工房アイザワ)」で蒸しあがったシュウマイ。
こちらもつやつやしていて、食欲をそそります。

お客さま

「スチーマー(工房アイザワ)」でも蒸しあがりましたね。
「ひのきのせいろ」の下鍋によっても異なると思いますが、
「スチーマー(工房アイザワ)」の方が3分くらい早く湯気が上がりました。
(今回せいろの下鍋には、「無水鍋(HALムスイ)」を使用)
熱伝導がいいと早く蒸しはじめることができて時短になりますね。
「ひのきのせいろ」と味を比べると、
「スチーマー(工房アイザワ)」のほうが
少し身がキュッとなっているような気がしましたが、
味はどちらもほぼ変わりません。



中華せいろとステンレス製蒸し器の違い



▲左から電子レンジ、「スチーマー(工房アイザワ)」、「ひのきのせいろ」で
火を通したシュウマイ。個体差がでないよう、市販のシュウマイを蒸してみました。
電子レンジと蒸し器とでは、ツヤや大きさなど大きく違うことがわかります。
味も蒸し器を使ったほうがふっくらしていてジューシーでした。

ミナミ

蒸し器を使ったシュウマイと
電子レンジであたためたシュウマイとを比べてみましたが、
見た目も味も全然違いました!
他に使い方やお手入れなど、
中華せいろとステンレス製の蒸し器で違いはありますか。

江口先生

一番の違いはやっぱり熱伝導ですね。
「スチーマー(工房アイザワ)」のようなステンレス製だと、
熱があっという間に伝わります。
それに、早いだけではなく、ムラがなくて失敗しにくいんですよ。
たくさんの量を蒸したかったり、
長時間蒸す必要があるもち米などにはステンレス製がおすすめです。
「ひのきのせいろ」のような自然素材は、
じっくり熱が伝わるので、茶碗蒸しやプリンなど
ゆっくり熱を入れたい料理に最適です。

お客さま

お手入れの違いはどうですか?
中華せいろに憧れているんですが、
お手入れしやすいのはステンレス製かな、と迷っていて。

江口先生

「ひのきのせいろ」のような中華せいろは、
乾燥さえしっかりしていればカビや黒ずみの心配はほとんどありません。
使った後は、風通しのいい場所に立てかけて完全に乾いてからしまう必要があります。
なので、キッチンが狭くて乾かす場所が取れなかったり、
使い終わったらすぐにしまいたい、といった人には
不向きな道具かもしれません。
あと、洗剤は使わないほうがいいですね。
「スチーマー(工房アイザワ)」のようなステンレス製は、
食器洗浄機が使えたり、洗剤を使ってごしごし洗えるので、
お手入れ、という点では扱いやすい道具だと思います。

 

冷やごはんがよみがえる!「蒸し寿司」


  • <江口先生のスペシャルレシピ②>


    蒸し寿司

    【材量】
    ・ごはん…ごはん茶碗1膳分
    ・すし酢…大さじ1
    ・白ごま…大さじ1
    ・茹でえび、錦糸卵、かまぼこ、
    きぬさやなど好みの具材…適量

    【工程】
    ①ごはんにすし酢と白ごまを混ぜて耐熱皿に入れます。
    ②好みの具を彩りよく並べ、蒸気の上がった蒸し器で8~10分蒸します。


江口先生

中華せいろとステンレス製の蒸し器の違いがわかったところで、
次は「ひのきのせいろ」で蒸し寿司をつくりましょう。
私の冷やごはんおすすめリメイクレシピなんです。
今回は中華せいろを使いますが、
もちろんステンレス製の蒸し器を使っても問題ありません。
蒸し寿司は、蒸す前にすし酢と白ごまを混ぜて、
ごはん自体に味つけをしておくと、
食べたときに口の中でいろいろな香りや食感がして楽しくなります。

▲味つけした魚や肉などは、旨味が下に落ちないように皿を使って蒸すのがおすすめです。
器は磁器や耐熱のものが安心。陶器のものだと器によっては危険なので避けましょう。

江口先生

冷やごはんは、お皿に盛って蒸します。
他にも中華せいろを使うとき、
油汚れが気になる魚や肉を蒸す場合は
お皿に盛って蒸すがおすすめです。

ミナミ

ごはんは、お皿にのせて蒸すんですね。
シュウマイのときは、器に乗せなかったのはなぜですか。
そのまま食卓に出せて簡単かな、と思ったんですが……。

江口先生

お皿にごはんと具を盛って蒸せば、そのまま食卓に出せるのでいいですよ。
他にも、肉や魚を蒸すときは、
蒸し汁に含まれる旨味まで美味しくいただきたいから、
お皿にのせて蒸すのがおすすめ。
一方でシュウマイや野菜などは蒸し汁で
べチャッとなってしまうので、お皿には乗せません。
また、お皿をかませることで、蒸気が直接当たらなくなってしまい、
蒸し時間も多少伸びてしまうのでおすすめはしていません。

▲皿を使って蒸す場合は、下にさらしなどをかませておけば、
蒸し終わった後に取り出しやすくて便利です。

江口先生

使う蒸し器に対してジャストサイズのお皿だと、
蒸しあがった後、お皿と蒸し器の間に指が入らなくて持ち上げるのが大変です。
お皿の下にさらしをかませて、その両端を持って上げれば
簡単にお皿が持ち上げられるので試してみてください。

お客さま

お皿にごはんを入れないで、蒸し器に直に入れてしまったら、
やっぱりくっついてしまいますか。

江口先生

べったりくっつことはないと思いますが、おすすめはしません。
ガーゼを敷いたり、1膳分のごはんだったら
ラップに包んだまま蒸しても大丈夫ですよ。
冷凍ご飯の場合は、電子レンジで半解凍してから蒸せば、早く美味しく仕上がります。

▲上の具は彩りを考えながら、好みのものを乗せてください。
華やかな見た目で、おもてなし料理としてもおすすめ。

江口先生

蒸しあがったみたいですね。
冷やごはんは、全体をざっくり混ぜてみて、
しっかり湯気が出ているかを確認します。
火が通っていないと湯気は上がらないはずです。
また冷たいと、ごはんは透明感がなくて白っぽく、パラパラしています。
今回のように上に盛りつけをしている場合は、
端の具を少しよけ、内側のごはんが白っぽくないか確認しましょう。

ミナミ

確かにきれいに蒸しあがっているごはんは、透明感がありますね。
それにつやつやしていて、
冷やごはんだとは思えない美味しさです!



すが入りにくい「かぼちゃプリン」


  • <江口先生のスペシャルレシピ③>


    かぼちゃプリン

    【材量】

    (A)
    ・かぼちゃのピューレ…200g
    ・牛乳…250cc
    ・卵…3個
    ・きび砂糖…90g

    (カラメルソース)
    ・きび砂糖…60g
    ・水…大さじ1+大さじ1

    【工程】
    ①小鍋にきび砂糖と水大さじ1を入れて火にかけます。
    カラメル色になって泡が小さくなってきたら、さらに水大さじ1を加えて1~2分加熱します。
    ②①を型に流し込み、しっかり冷まして固めます。
    ③ボールに(A)の材料をすべて入れ、湯煎にかけてホイッパーでよく混ぜます。
    きび砂糖が溶けたら、ざるで濾します。
    ④②の型に③のプリン液を流し込み、蒸気の上がった蒸し器で強火で5分。
    その後、弱火で20~25分蒸してじっくりを火を通します。

    ※プリン型の素材によって蒸し時間が大幅に変わります。
    金属だと早く、ココットやガラス瓶だと25分以上かかることもあります。
    型を持って振ってみて、ふるふると全体が揺れればできあがりです。
    心配な場合は、プリンの真ん中に竹串を刺して、卵液が上がってこなければ火が通っています。


▲蒸気がしっかり上がったのを確認してから蒸しはじめます。
茶碗蒸しやプリンなどすが入りやすい料理は火加減に十分注意しましょう。

▲かぼちゃプリンはムースのような食感なので、多少すが入ってしまっても気になりません。
蒸し料理初心者にはうれしいレシピです。

江口先生

最後は「スチーマー(工房アイザワ)」で
かぼちゃプリンをつくります。
もちろん中華せいろでも同じようにつくれるレシピです。

お客さま

蒸し料理の中で一番難しそうだな、という
印象なのがプリンや茶碗蒸しです。
すが入らないようにするには、どんなところに気をつければいいですか。

江口先生

火が強いと、すぐにすが入ってしまうので、
じっくり、ゆっくり火を通すことがポイントです。
火加減はもちろんですが、ここでも蒸気をよく見ましょう。
蒸気が完全に出ていない状態は避けて、
ちょろちょろと少ない蒸気が出ている状態を保ちます。
このかぼちゃプリンは、粗めのかぼちゃのピューレを使うので
すが入ってしまったとしても気にならず、美味しく食べられる簡単レシピ。
蒸し料理初心者の人は、練習でつくってみるのもいいかもしれません。

他のタイプの蒸し器についても教えてください!

ミナミ

蒸し器って、cotogotoで取り扱っているものだけでも
他にもいろいろな種類がありますよね。
それぞれの特徴や適した料理を教えてください!

▲「照宝」の焼印が目を引く「せいろ(照宝)」。
桜の留め具や蓋と身に施してある溝は、cotogotoオリジナル仕様です。

江口先生

cotogotoさんでは、今回使った「ひのきのせいろ」のほかに、
中華せいろで有名な「照宝」のせいろも扱っていて、
なんでもcotogotoオリジナル仕様らしいですね。

ミナミ

そうなんです。 当店で扱っている「せいろ(照宝)」は、
ヒノキを桜の樹皮で留めていて、
身と蓋がずれにくいように溝を施してあるので、
より使いやすく、雰囲気もいいんですよ。

▲遠赤外線の効果で食材の芯まで熱が通り、美味しく仕上がる「ビストロ蒸し鍋(長谷園)」。

江口先生

「ビストロ蒸し鍋(長谷園)」のような土鍋での蒸し料理は、
鍋があたたまるまでに時間がかかるのが難点。
でも、遠赤外線の効果でじっくり火が通るので、
野菜の甘みが引き立つという、ほかの蒸し器にはないよさがあります。
茶碗蒸しやプリンもじんわり火が入るので
口当たりがよく、滑らかにできると思いますよ。
重くて洗いにくいという点はありますが、
他の調理法に対応していたり、土鍋としても使えて
一つで何役もこなしてくれるので、
キッチンが狭い方にはいいかもしれません。

▶「ビストロ蒸し鍋(長谷園)」の商品ページへ



▲器ごと蒸す場合には面が平らな「蒸し板(工房アイザワ)」が便利。

▲「蒸し器(ミネックスメタル)」は、鍋によってサイズを変えられるので、使い勝手も抜群です。

ミナミ

これから蒸し料理をやってみたいという人には、
手持ちの鍋に入れて使う道具からはじめてみるのも手ですよね。

江口先生

「蒸し板(工房アイザワ)」のようなタイプは、
面が平らなので、幅広い蒸し料理に対応できる万能型。
私も、このタイプの蒸し器を持っていますが、
ちょっと気軽に蒸したいときに使い勝手がいいです。
「蒸し器(ミネックスメタル)」は、
鍋によってサイズを変えられるのがいいですね。
ザルのようなかたちをしていて、野菜が蒸しやすいかたちだと思います。
どちらも蒸すときには、
お湯を板の1cm下あたりまでになるように調節してください。
板ぎりぎりの水量だと、沸騰してお湯がはねて料理が水っぽくなってしまいますから。
水量も少なくて済むので、すぐに蒸気が上がってきて時短になります。

お客さま

蒸し器初心者にとっては、気軽に使えそうでいいですね。
この2種類の蒸し器のデメリットはありますか。

江口先生

どちらも苦手なのが、たくさんのもち米や赤飯を蒸すとき。
入れられる水量に限度があるため、
長時間蒸す必要のある食材だと差し湯に気を遣う必要があります。
「蒸し器(ミネックスメタル)」に関しては、底が平らじゃないので、
茶碗蒸しやプリン、隙間をあけて並べたいシュウマイなどは
安定して置けないので、避けた方がいいですね。

▶「蒸し板(工房アイザワ)」の商品ページへ




最後にサイズ選びのコツを教えてください!

▲「使い勝手やサイズ感で選ぶのももちろんですが、
見た目の好みで選んでも毎日の台所仕事が楽しくなるのでいいと思います!」と江口先生。
写真は、「スチーマー 20cm(工房アイザワ)」。

江口先生

蒸し器は、つくりたい料理やこれからの生活を視野に入れて
自分に合ったものを選ぶことが大切。
もしかしたら、ライフステージが変わったときに
蒸し器を使わなくなる時期があるかもしれませんが、
道具は腐るものではないので、また落ち着いて使える時期がくるはずです。
長い目で見て必要なサイズやかたちを考えてみましょう。

ミナミ

私は今一人暮らしなんですけど、
江口先生の言う通りこれからを視野に入れて、
蒸し器は大きめを買う方がいいですか。

江口先生

蒸し器に関しては、少し大きめを購入しておいてもいいかもしれません。
小さすぎると、蒸せるものが限定されてしまいます。
せいろは、身3段までなら積み重ねられるので、
まずお試しで24cmくらいの大きさで1段買って、
もう少し量を蒸したいと思ったら
段を重ねていくのもいいと思います。
ステンレス製なら、「スチーマー(工房アイザワ)」の「20cm」がいいと思います。
せいろのように段は重ねられないですが、
熱伝導がいいので、何回かに分けて蒸せば問題ありません。
ぜひ自分に合った蒸し器を手に入れて、
どんどん暮らしに蒸し料理を取り入れていってくださいね。



  • ひのきのせいろ

    材質:
    木曽ヒノキ、竹、ステンレス(留め具)

    サイズ:
    24cm 蓋 約φ240×H95(内寸 φ205×H65)mm
    24cm 身 約φ240×H75(内寸 φ205×H55)mm
    27cm 蓋 約φ270×H100(内寸 φ235×H75)mm
    27cm 身 約φ270×H75(内寸 φ235×H55)mm
    ※蓋の外寸の高さは取っ手を含みます。

    重さ:
    24cm 蓋 約445g
    24cm 身 約425g
    27cm 蓋 約500g
    27cm 身 約505g

    備考:
    直火 × IH × 電子レンジ ×
    オーブン × 食器洗浄機 ×

    【特徴】
    ・ヒノキのいい香りが感じられる
    ・木が自然に水分調節をしてくれる
    ・最高身3段まで重ねて蒸すことができる
    ・自然素材の質感が感じられて、佇まいが素敵

    【おすすめの蒸し料理】
    茶碗蒸し、プリンなど、ゆっくり熱を伝えたい料理

    詳しくはこちら
  • スチーマー (工房アイザワ)

    材質:
    上鍋、蓋 18-8ステンレス
    下鍋 三層鋼(18-10ステンレス/鉄/18-10ステンレス)

    サイズ:
    18cm 約W230×D185×H170mm
    20cm 約W250×D210×H175mm

    重さ:
    18cm 約890g
    20cm 約1080g

    備考:
    直火 〇 IH 〇 電子レンジ ×
    オーブン × 食器洗浄機 〇

    【特徴】
    ・熱伝導が早いので、早く蒸せる
    ・熱がすぐに伝わるので、ムラができにくい
    ・汚れが落ちやすく、手入れが楽
    ・下鍋は、両手鍋としても使える


    【おすすめの蒸し料理】
    野菜、もち米、赤飯など、蒸し時間がかかる料理

    詳しくはこちら
    • せいろ(照宝)

      材質:
      ヒノキ、竹、桜

      サイズ:
      21cm 蓋 約φ210×H90(内寸 φ190×H40)mm
      21cm 身 約φ210×H90(内寸 φ190×H55)mm
      24cm 蓋 約φ240×H95(内寸 φ210×H70)mm
      24cm 身 約φ240×H85(内寸 φ210×H55)mm
      ※蓋の外寸の高さは取っ手を含みます。

      重さ:
      21cm 蓋 約265g
      21cm 身 約250g
      24cm 蓋 約345g
      24cm 身 約330g

      備考:
      直火 × IH × 電子レンジ ×
      オーブン × 食器洗浄機 ×

      【特徴】
      ・ヒノキのいい香りが感じられる
      ・木が自然に水分調節をしてくれる
      ・最高身3段まで重ねて蒸すことができる
      ・自然素材の質感が感じられて、佇まいが素敵
      ・溝が施されているので、蓋と身がずれにくい
      (cotogotoオリジナル仕様)

      【おすすめの蒸し料理】
      茶碗蒸し、プリンなど、ゆっくり熱を伝えたい料理

      詳しくはこちら
    • ビストロ蒸し鍋(長谷園)

      材質:
      陶器、ステンレス

      サイズ:
      22cm φ220×H145mm
      (持ち手までを含むと約W280mm)
      27cm φ270×H170mm
      (持ち手までを含むと約W330mm)

      重さ:
      22cm 約1.9kg
      27cm 約2.9kg

      備考:
      直火 ○ IH × 電子レンジ ×
      オーブン ○ 食器洗浄機 ×

      【特徴】
      ・遠赤外線の効果で、食材の芯まで
      しっかり火が通る
      ・茶碗蒸しやプリンなど、じんわり火が通るので、
      口当たりがよく、滑らかに蒸すことができる
      ・蒸し料理のほかにも、
      「炒め」や「焼き」などいろいろな調理法に対応できる

      【おすすめの蒸し料理】
      茶碗蒸し、プリンなど、ゆっくり熱を伝えたい料理

      詳しくはこちら
      • 蒸し板(工房アイザワ)

        材質:
        18-8ステンレス

        サイズ:
        18cm 約φ180×H30mm
        20cm 約φ198×H30mm
        22cm 約φ220×H30mm
        24cm 約φ232×H30mm

        重さ:
        18cm 約210g
        20cm 約255g
        22cm 約305g
        24cm 約325g

        備考:
        食器洗浄機 ○

        【特徴】
        ・手持ちの鍋に入れて使える
        ・すぐに熱が伝わるので、ムラができにくい
        ・汚れが落ちやすく、手入れが楽
        ・コンパクトで収納に場所をとらない

        【おすすめの蒸し料理】
        野菜、火の通りにくい容器に入った茶碗蒸しやプリン、
        蒸し時間がかかる料理

        詳しくはこちら

      • 蒸し器(ミネックスメタル)

        材質:
        ステンレス鋼

        サイズ:
        約φ140~240×H9.5mm

        重さ:
        約325g

        備考:
        食器洗浄機 〇

        【特徴】
        ・手持ちの鍋に入れて使える
        ・直径14~24cmまでなら鍋の大きさを選ばず使える
        ・すぐに熱が伝わるので、ムラができにくい
        ・鍋から上げるとき、中央のリングに菜箸などを通せば、
        簡単に持ち上げられる
        ・汚れが落ちやすく、手入れが楽
        ・コンパクトで収納に場所をとらない


        【おすすめの蒸し料理】
        野菜など、手軽に蒸したいとき

        詳しくはこちら
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