管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2017 大雪
2017年12月公開
師走を迎え、二十四節気は「大雪(たいせつ)」に。
今年はもう九州でも初雪を観測したそうで、
例年以上に寒さを感じます。
栄養たっぷりのご飯を食べて、2017年を健康に終えたいですね。
大雪の献立
いりこ大根めし
調理時間:40分(浸水時間を除く)
240kcal(1人分)
いりこ(煮干し)の出汁が染みわたる、シンプルな炊き込みご飯です。
具はいりこと大根、昆布のみですが、
大きめに切ることで食べごたえがあります。
じっくり味わいたくなる、素朴で優しい美味しさです。
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材料:2人分
米…200ml
水…220ml
大根…3cm分(80g)
いりこ(中羽6〜8cm程度)
…頭と腹ワタを取って15g
昆布…10cm角(8g)
(A)
しょうゆ…大さじ1
酒…大さじ1/2
みりん…大さじ1/2
万能ネギ(小口切り)…適宜
つくりかた
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1.
米は洗って水気を切り、分量の水を入れて30分浸水します。
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2.
いりこは頭と腹ワタを除いた後に縦に割き、長ければさらに横半分にちぎります。
【ポイント】
「パリパリ焙煎いりこ (やまくに)」のように予め頭と腹ワタが除かれたいりこの場合、この工程は不要です。
また、使ういりこの大きさは中羽(チュウバ、約6〜8cm)がおすすめです。小羽(コバ、約4〜5.5cmなら、頭とワタを取らずそのまま、大羽(オオバ、約8〜11cm)なら身を小さくちぎって使ってください。 -
3.
昆布はキッチンバサミで1cm角に切ります。大根は5mm幅の短冊切りにします。
【ポイント】
昆布は小さく切ることで出汁が出やすくなり、食べやすくなります。 -
4.
フライパンを中火にかけ、煮干しと昆布を入れ、香ばしい香りが立つまで空炒りします。
【ポイント】
いりこと昆布は空炒りすることで、香ばしい香りが加わり、生臭さがなくなります。いりこの表面がほんのり茶色くなるくらいが、炒り具合の目安です。 -
5.
1に4、大根を入れ、(A)を加えてさっと混ぜます。いつも通り炊飯し、炊き上がったらしゃもじで全体を混ぜ、万能ネギを散らします。
栄養のまめ知識
*寒さが一段と本格的になってくるこれからの季節、体を動かす機会が少なくなりがち。
気温の低下によって血管の収縮が起こり、血圧が高くなったり、血液が固まりやすくなって血栓ができやすくなります。
いりこには血管を拡げて血行をよくし、血栓ができるのを予防する働きのある「EPA」が豊富に含まれています。
悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす作用のある「DHA」も含んでいるので、これからの季節を含め、年間を通して生活習慣病の予防に積極的に取り入れたい食材です。
*いりこは十分に乾燥し、内側に「く」の時に曲がっているものを選びましょう。背側に反っているものは原料の鮮度が悪いいりこです。
色は黒~青みがかっていて、光沢のあるものが良質です。黄褐色になっているものは酸化しています。
鮮度のいいうちに冷凍保存すると酸化を防ぐことができます。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/