管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2018 立春
2018年2月公開
2月4日は「立春(りっしゅん)」です。
少しずつ桜の話題を耳にするようになったり、
寒さがゆるみ季節の移ろいを感じるときも。
とはいえまだまだ寒い日の方が多く、
猛威を奮うインフルエンザにも気をつけたいですね。
立春の献立
白菜の根元の肉詰め煮
調理時間:15分(蒸し煮時間を除く)
197kcal(1人分)
火を通すと甘みが増す旬の白菜に、
ひき肉とコンビーフの肉ダネを詰めて、
とろとろになるまで煮込みます。
あっさりとした白菜にコンビーフのコクやお肉の旨味が染み込み、
香り付けのディルが味と見た目のアクセントに。
スープまで飲み干せば、栄養満点、体もぽかぽかです。
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材料:2人分
白菜の根元部分…1/4個(200g)
豚赤身ひき肉…150g
低脂肪コンビーフ缶
…小1/2缶(40g)
玉ねぎ…1/2個(100g)
ディル…5本
塩…小さじ1/6
顆粒コンソメ…小さじ1
湯…カップ1と1/2
白ワイン…大さじ2
粒マスタード…好みで適宜
つくりかた
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1.
白菜の根元は葉の間を洗って水気をよく切ります。玉ねぎはみじん切りに、ディルは2本を茎ごとみじん切りに、残りは葉を摘みます。
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2.
ボウルに豚赤身ひき肉と塩を入れ、粘りが出るまでよく混ぜます。
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3.
2にほぐしたコンビーフ、玉ねぎ、みじん切りにしたディルを加えてさらに混ぜます。(葉を摘んだディルは残しておきます)
【ポイント】
肉ダネにコクと深みを加えるためにコンビーフを加えます。コンビーフは脂肪が多いので、低脂肪タイプのものを使います(スーパー等で取り扱いがあります)。ひき肉も赤身部分を使うことで、通常のコンビーフ+ひき肉を使うより、70kcalほどエネルギーを抑えられます。 -
4.
3の肉ダネを1の白菜の葉の間に詰めます。葉の間に肉ダネを手で押し込み、全体を軽く抑えてつぶし広げます。
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5.
余った肉ダネで上部を覆い、残りは側面の隙間に詰めます。
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6.
肉ダネの表面に、残しておいたディルの葉をまぶします。
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7.
厚手のなべに6、顆粒コンソメを湯で溶いたもの、白ワインを入れて強火にかけ、煮立ったら蓋をして、弱火で1時間ほどじっくり蒸し煮にして完成です。器に盛り、好みで粒マスタードを添えます。
【ポイント】
蒸し煮の途中で底になる面を変えたほうが、まんべんなくやわらかく仕上がります。木ベラなどを使って両側面を押さえながら、肉ダネと白菜がずれないようにやさしくひっくり返します。
栄養のまめ知識
*暦の上では春になりましたが、まだまだ寒さは真っ盛り。寒さで屋内にこもりがちになり活動量が減ったり、体が冷えることによって、腸の運動機能が低下し、便秘などのお通じのトラブルに悩む方が増える時期です。適度な運動をして血流を促し腸の動きを助けることが大切です。食べ物からは「食物繊維」と「カリウム」を積極的に摂るよう心がけましょう。
白菜には食物繊維、カリウムともに豊富に含まれます。カリウムは水に溶けやすい性質なので、煮たり、茹でたりすることで外に流れ出ます。カリウムを無駄なく摂るため煮汁も残さず召し上がってください。
*白菜は重量感があって葉が固く巻いてあるもの、根元の切り口が乾燥していないものを選びましょう。カット売りの物は、中心部の葉が立ち上がってきていないものを選びましょう。葉に黒い斑点があることがありますが、これは白菜の細胞が栄養をとりすぎた結果生じるものなので、安心して食べられます。
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/