IFNi Roasting&Co.に教えてもらいました
コーヒーを美味しく、楽しくするドリップ講座

4. 美味しいドリップコーヒーを淹れてみましょう


いよいよドリップスタートです。
豆を均一にしっかり蒸らし、旨味をあますところなく引き出すイメージで。
すべては美味しい一杯のために。

STEP1ドリッパーにフィルターをセットし、挽いた豆を入れます

ドリッパーにペーパーフィルターをセットし、挽いた豆を入れて平らにならします。
すべての豆から均一にコーヒーエキスを十分に出し切るのが、
豆の旨味を最大限に引き出す理想的なドリップ。
平らにするのは、なるべく均一に豆を蒸らすためです。

ポイント!
フィルターは濡らしません

ペーパーの匂いを落とすためなどの理由で、
フィルターにお湯を通してから豆を入れる方法もありますが、
濡らさないのがIFNi流。
先にペーパーを濡らしてしまうと、フィルターの目が詰まったり、
ドリッパーにペーパーがくっついてしまい、蒸らしの段階で
横からの炭酸ガスの抜け道がなくなってしまいます。
また、濡れたペーパーに触れた豆が濡れて、
キュッと縮んでしまい、エキスが出にくくなるということも。

STEP2豆を蒸らします

挽いた豆の真ん中から、お湯を“置く”ように、とろっとろっと点滴のように垂らします。
徐々に中央から豆が膨らんでくるので、少しずつその周りにお湯を垂らす範囲を広げていきます。
湯量は均一に。多すぎても少なすぎても、全体をしっかり蒸らすことはできません。
多いと、湯だまりができてしまい、底の方の豆がふやけすぎたり、
固まってお湯が下に落ちなくなってしまいます。
逆に少なすぎると、表面の豆だけが固まり、お湯を落としてもその下まで浸透しなくなってしまいます。

ポイント!
コーヒーの旨味やコクは「蒸らし」で決まります

「蒸らし」は、コーヒーのエキスを出し切る作業。点滴のように、やさしくそっと丁寧にお湯を垂らしながら、
すべての豆の組織が開いて膨らむイメージで。

まずは、真ん中からお湯をそっと垂らします。
円錐形のドリッパーの場合、
真ん中が一番深く、豆の層が厚くなります。
豆全体に均一にお湯を浸透させるためには、
真ん中からお湯を垂らしはじめます。

お湯に触れた豆から炭酸ガスが出始めます。
このガスが上に上がってくることで、
「豆が膨らむ」状態になります。
蒸らしによる豆の膨らみ方は、2段階に分かれ、
はじめは中央だけが膨らみます。

徐々にお湯を垂らす範囲を、中心から外へ向かって
少しずつ円を描くように広げていきます。
豆のふくらみも、中央だけでなく、その周りにまで広がります。

垂らしたお湯は、下方だけでなく、横にも広がっていきます。
フィルター側の表面の豆にお湯がかかっていなくても、
内部ではお湯が浸透しているので、
ペーパーの際までお湯を垂らす必要はありません。
ここまで膨らむ範囲が広がったら、蒸らしは終了。

STEP3淹れたい量までお湯を注ぎます

▲お湯は、内側→外側→内側に円を描くように。内側が太く、外側にいくほど細く注ぎます。

豆が十分膨らんだら、内側から外側、外側から内側というように円を描くようにお湯を注いでいきます。
豆が膨らんだら注ぐのをやめ、沈んできたらまた注ぐといった具合に、
豆が自然に呼吸をしているくらいのテンポで注ぎます。
お湯を注いで、豆がきれいな円状に膨らんだら、均一にお湯が浸透しているということ。
1杯淹れる場合、5〜6回お湯を注ぐくらいの速度がひとつの目安。

ポイント!
お湯は、やさしく細く注ぎます

勢いよくお湯を注ぐと、余計なところまで飛び散ってしまい、
豆が暴れてしまいます。
なるべくポットの注ぎ口を近づけ、
細くやさしく注ぐようにします。
このとき、ポットを少し横に倒すように傾けると、
湯量を調節しやすいとか。

湯量は、外:内=1:3.5のイメージで

蒸らしと同様、ドリッパーの深さを意識して、お湯を注ぎます。
円錐形のドリッパーの場合、中央が豆の層が厚くなるので、
外側を注ぐときよりも内側を注ぐときの湯量を多くすると、
均一にコーヒーを落とすことができます。
湯量の目安は、外:内が1:3.5くらいのイメージ。

フィルターにお湯をかけないように

抽出のときも、フィルターの際まではお湯を注ぎません。
豆の層がほとんどないところにお湯を注いでも、
豆を通らないで下に落ちてしまい、
出来上がりのコーヒーが薄まってしまいます。
淹れ終わったときに、ペーパーがなるべく濡れていなければ、
無駄なくコーヒーを落とせたと言えます。
松葉さんはよく、「コーヒーを無駄にしない」という言葉を
口にしていました。

STEP4目標量になったらドリッパーを外します

今回は、出来上がり量を150ccの想定で豆の量も決めているので、
150ccまで淹れたら、まだコーヒーが落ち切っていなくてもドリッパーを外します。
最後まで落としきってしまうと、エグミが出てしまうので要注意。
抽出したコーヒーは、軽く振って、全体の濃度を均一にしてからカップに注ぎます。

余った豆の保存方法

豆も農作物のひとつなので、鮮度が大切。
長持ちさせるためには、冷凍や冷蔵保存をするイメージが強いですが、松葉さんは常温の密閉容器での保存をすすめます。
冷凍や冷蔵をしてしまうと、冷凍庫や冷蔵庫から出したときに、
外気との温度差で豆に水滴がついてしまうのです。
お湯を浸透させる前に豆が濡れてしまうと、豆の組織が湿気てしまい、エキスが出にくくなってしまいます。
そのため、豆の保存は温度よりも湿度管理が大切。
温度管理できる機械があるのであれば、豆の種類にもよりますが、10~13℃がいいとのこと。
夏場など湿度の高い時期は、除湿剤を一緒に入れて置くのもいいそうです。

ドリップの基本的な流れはここで終了。
「二杯目も飲みたくなるコーヒー」を目指して松葉さんがたどり着いた方法が、今回ご紹介したやり方。
これをひとつの基準として、豆の量や挽き具合、抽出スピードや抽出量などをいろいろ変えて、
ぜひ自分の好きな味、そしてそれを淹れるやり方を探していってください。
「正解がないのがコーヒーのよさ」なのですから。

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