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季節の恵みを大切にいただく、保存食暦

2018年11月公開

秋から冬にかけて出回る生の鮭を「秋鮭」と呼びます。
鮭は川で生まれて海洋で育ち、また産卵のため故郷の川に戻る習性のある魚。
銀鮭・紅鮭・白鮭など種類はさまざまですが、
そのうち白鮭が、秋から冬に日本の川に戻る秋鮭に当たります。
日本で漁獲されるからこそ、冷凍や塩漬けではない生の状態で手に入る秋鮭。
生鮭ならではの味や香りを活かしつつ、フレークに仕立てれば、
ごはんが進む一品としてはもちろん、さまざまな料理への展開も簡単。
今の時期ならではの秋鮭を、存分に味わうことができます。

そこで、冷蔵で2週間ほど保存が可能な「秋鮭のオイルフレーク」を
料理家・蓮池陽子さんに教わりました。
アレンジレシピとして、がらりと洋風に変化する
「鮭とマスカルポーネのサンドイッチ」と、
秋の味覚満載の「鮭としめじのおろし和え、ゆず風味」もご紹介します。

アレンジレシピのつくり方を見る


 

旬の食材のこと

旬の食材「秋鮭」
低カロリーで美肌効果もある秋鮭

鮭は赤身の魚のように見えますが、実は白身の魚。
赤いのは、鮭の餌であるオキアミなど甲殻類に含まれる
「アスタキサンチン」という色素によります。
アスタキサンチンは抗酸化作用が高く、
美肌作用や疲労回復作用が期待できます。
中でも秋鮭である白鮭は脂が少なく、低カロリー。
消化吸収しやすいタンパク質も豊富なので、
ダイエットにうれしい食材です。

蓮池陽子さん
教えていただいたのは…

料理家 蓮池陽子さん

ビストロ勤務後、クッキングスクールの料理・製菓講師を担当。自然学校からの依頼でアウトドアクッキングのプログラムに携わる中、食べものの背景やストーリーに関心を持つように。現在は、「食の物語を紡ぐしごと」をコンセプトに「Atelier Story」を主宰。商品の開発やプロモーションから、メディアへのレシピ提供・スタイリング、フードコーディネートなど、食べものを育む歴史や自然、風土、つくり手の想いなどを丁寧に紐解き伝える活動を行っています。「仕込んでいくから失敗しない66のレシピ キャンプの肉料理」(オークラ出版)、「素材は少なく、簡単に。ごちそうつくりおきレシピ」(朝日新聞出版)、「うまみがギュッ! 水なし煮野菜レシピ」(宝島社)など著書多数。オフィシャルサイトは、こちらから。



 

秋鮭のオイルフレークのつくり方

用意するもの

用意するもの
材料(つくりやすい分量/
完成量約240g)
  • 秋鮭…3切れ(300g)
  • 焼酎…大さじ1
  • 塩…小さじ1前後
  • 薄口しょうゆ…少々
  • 米油(Å)…大さじ1と1/2
  • 米油(保存瓶に注ぐ分)…適量

  • ※油は、鮭の味を損なわないよう、クセのないものを使います。米油の他、太白ごま油もおすすめです。また、脂の多い鮭を使用する場合は、「米油(A)」は入れなくても大丈夫。お好みで調整してください。

つくり方

下ゆでする

1.鮭の表面のくさみを取り、皮と骨を取り除きやすくするため、鮭を下茹でします。鍋にお湯を沸かし、鮭を入れて1分ほど茹でたら湯を捨て、鮭をざるに上げて水気を切ります。

【ポイント】
魚のくさみ取りに塩を振る場合もありますが、茹でることでくさみが取れるので、塩は振らなくて大丈夫です。

身をほぐす

2.骨と皮を取り除きながら、鮭の身を軽くほぐします。

炒る

3.鮭を鍋に戻し、焼酎と塩を入れて軽く混ぜたら火を点け、弱火で水分が飛ぶまで炒ります。薄口しょうゆと米油(A)を加えて軽く混ぜ、火を止めます。

【ポイント】
鮭の香りと味を生かす最大のポイントが、くさみ取りとして入れる酒に、麦や米などのすっきりした味わいの焼酎を使うこと。日本酒が一般的ですが、「香りと旨味が強すぎて、鮭の繊細な味が負けてしまいます」と蓮池さん。

瓶に詰める

3.熱いうちに、煮沸かアルコール消毒をした清潔な瓶に詰めていきます。保存性を高めるため、スプーンなどでぎゅっぎゅっと押し込むようにして、なるべく空気を抜くよう詰めます。

瓶に詰める

4.表面がしっかりかぶるくらい、米油(適量)を注ぎます。表面を空気に触れないようにすることで保存性が高まります。冷蔵で2週間程度保存が可能です。フレークをすくうことで表面が油から出ることがあったら、その都度油を足すと安心です。

蓮池さんが選んだ器は…

鉄散 線彫 めし碗 大(古谷製陶所)

素地の上に白泥による化粧を施し、透明の釉薬を掛けて焼成した「粉引き」の飯碗。「あたたかみがあるから土ものの器が好きですね。やさしい白色が、鮭の薄紅色を引き立ててくれます。少し縁の端が外に反っていて、口当たりがいいから、お茶漬けなどにもよさそうです」

 




鮭とマスカルポーネのサンドイッチ

ごはんのお供のイメージが強い「秋鮭のオイルフレーク」ですが、
主食をパンにしても相性抜群。
クセがなくまろやかなチーズのマスカルポーネと合わせれば、
秋鮭の香りと風味が引き立つサンドイッチに。
塩もみしたキュウリのパリパリとした食感がアクセントになって、
いくらでも食べれてしまいます。

材料(2個分)
  • 「秋鮭のオイルフレーク」
    …大さじ4
  • マスカルポーネ…大さじ3
  • きゅうり…1本(100g)
  • 塩・胡椒…少々
  • お好みのパン
    (8×14cm程度のサイズ)
    …4枚分
  • マヨネーズ、わさび…適量
  • イタリアンパセリ…適宜

  • ※マスカルポーネがない場合、クリームチーズでも代用できます。

つくり方

1. 「秋鮭のオイルフレーク」とマスカルポーネは軽く混ぜ、塩、胡椒で味を整えます。
2. きゅうりは縦半分にし、薄切りにして塩少々を混ぜ、15分ほど経ったら水気を絞ります。
3. パンの両面にマヨネーズ、わさびを塗り、1、2をのせ、刻んだイタリアンパセリを散らしてもう1枚のパンで挟みます。



蓮池さんが選んだ器は…

オーバルプレート S(ONE KILN)

鹿児島の磁器ブランド「ONE KILN」による、桜島の火山灰を釉薬に使用したオーバルプレート。「釉薬の独特の質感に惹かれました。黒は料理が映えるから、パンも鮭の色もきれいに見えます。オーバル形も使いやすいと思います」


鮭としめじのおろし和え、ゆず風味

「秋鮭のオイルフレーク」としめじを大根おろしでまとめ、秋の味覚を一皿に。
三つ葉とゆずの香りも手伝って、上品な味わい。
秋鮭の旨味をしみじみと堪能できます。
フレークの量は、さっぱりいただきたいときは少なめ、
ボリュームを出したいときは多めなど、お好みで調節してください。

材料(2人分)
  • 「秋鮭のオイルフレーク」
    …適量
  • 大根おろし…2~3cm分(50g)
  • しめじ…1/4パック(25g)
  • 三つ葉…1束(20g)
  • ゆず(薄切り)…適量
  • ポン酢…適量
つくり方

1. しめじは石づきを落とし、さっと茹でます。三つ葉も茹でて水に取り、絞って2cmほどの長さに切ります。
2. 器に「秋鮭のオイルフレーク」、大根おろし、しめじ、三つ葉を盛りつけ、適当な大きさに切ったゆずの薄切りを添えます。ポン酢をかけ、全体を和えながらいただきます。



デザートカップ(ジコン)

左:デザートカップ 渕錆

右:デザートカップ 白

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蓮池さんが選んだ器は…

デザートカップ (ジコン)

生成りに近い白肌と少しマットな質感が特徴的な、有田焼の足つきカップ。「『デザートカップ』という名前だけれど、多目的に使える器ですね。磁器ですが、マットな釉薬の質感のおかげで陶器のようなあたたかみがあります。足つきで高さがあるので、食卓の表情も出しやすいと思います」











 
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