【弥生】森崎繭香さんに教わる「いちごの白ワイン煮」 | 保存食暦 | cotogoto コトゴト
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季節の恵みを大切にいただく、保存食暦

2019年3月公開

ころんとかわいらしい雫形と華やかな赤色で、
食卓をぱっと明るい雰囲気にしてくれる「いちご」。
ハウス栽培でクリスマスシーズンから店頭に並びますが、
露地物が出回るのは春から初夏です。
徐々に小粒になり、価格もぐっと下がりますが、
気温が上がると日持ちしにくくなるので、一度に食べきれない分は保存食に。

フレッシュな美味しさを活かした「いちごの白ワイン煮」を、
お菓子・料理研究家の森崎繭香さんに教わりました。
煮る時間を短くすることで、いちごのかたちがきれいに残るうえ、
お菓子だけでなく料理にも展開しやすいあっさりした味わいに仕上がります。
そんな「いちごの白ワイン煮」は、チーズとの相性抜群。
アレンジレシピは、「いちごとカッテージチーズのサラダ」と、
「いちごとマスカルポーネのグラスデザート」をご紹介します。
シロップ自体も、炭酸やお酒で割ると美味しくいただけます。

アレンジレシピのつくり方を見る


 

旬の食材のこと

旬の食材「いちご」
ビタミンCや葉酸がとくに豊富ないちご

いちごは美肌や疲労回復、風邪予防に効果的な栄養素の
ビタミンCが豊富。いちご一粒に含まれるビタミンCは、
レモン1/2個に相当するというデータもあり、
一度に食べる量を考えると、効率的にビタミンCを
摂取できる食材と言えます。
貧血予防や妊娠中に摂りたい葉酸も果物の中では
トップレベル。ただしどちらも水溶性で熱に弱いため、
コンポートなどの場合は、加熱時間を短くし、
シロップごといただくのが栄養素的にもおすすめです。

森崎繭香さん
教えていただいたのは…

お菓子・料理研究家 森崎繭香さん

料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。 レシピ本の出版を中心に、雑誌や WEB へのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。2018年11月には、無添加おやつとごはんのお店「one’s daily」をオープン。「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「小麦粉なしでつくるたっぷりクリームの魅惑のおやつ」(日東書院本社)、「米粉で作るうれしい和のおやつ」(立東舎)など、著書多数。オフィシャルサイトは、こちらから。



 

いちごの白ワイン煮のつくり方

用意するもの

用意するもの
材料(つくりやすい分量/
完成量約480g)
  • いちご…正味200g
    (ヘタを取った状態)

  • (A)

  • 白ワイン…100g
  • 水…50g
  • グラニュー糖…100g

つくり方

ヘタを取る

1.いちごは洗ってヘタを切り落とします。

水気をふき取る

2.保存性を高めるため、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。

アルコールを飛ばす

3.鍋に(A)を入れて中火にかけ、沸騰した状態で1分程度アルコールを飛ばしたら、2を加えます。

ひと煮立ちさせる

4.ひと煮立ちしたら火を止めます。粗熱が取れたら保存容器に移し、冷蔵庫で2週間ほど日持ちします。熱いうちに煮沸した瓶に入れて蓋をし、逆さにして脱気すると、冷蔵で3~4週間保存できるようになります。
【ポイント】
ひと煮立ちで火を止めると、いちごのかたちはそのままに、甘さもあっさりフレッシュに仕上がります。

森崎さんが選んだ器は…

石川昌浩さんの筒型の小鉢(倉敷意匠)

とろりとしたはちみつ色と、ほどよい厚みが特徴的な吹きガラスの小鉢。「厚みのぽってり具合がかわいらしくて、『いちごの白ワイン煮』を盛りつけると、ほっこりティータイムな雰囲気になりますね。いちごをすくいやすい深さと口の広がりといったかたちも絶妙です。ガラスにほんのり色があるので、いちごがやさしく映ります」

 




いちごとカッテージチーズのサラダ

瑞々しい葉物のグリーンとカッテージチーズの白、
そこに真っ赤ないちごがアクセントになった
おもてなしの食卓にもぴったりな華やかなサラダです。
甘酸っぱさが移ったシロップは、ドレッシングに。
シロップの甘味には、ツンっとしないやさしい酸味のバルサミコ酢が好相性。
一般的な黒色のバルサミコ酢でももちろんいいのですが、
ホワイトバルサミコ酢の方がクセがなくいちごの風味が生かされます。
旬の野菜クレソンの苦みといちごの甘みのハーモニーも大人の味。
さらに生ハムなど塩気のある肉を加えれば、
これ一品でも十分なごちそうサラダになります。

材料(4人分)
  • 「いちごの白ワイン煮」…6粒(80g)
  • ベビーリーフ…1/2パック(40g)
  • クレソン…1/2束(20g)
  • 赤大根…30g
  • カッテージチーズ…30g

  • (ドレッシング)

  • 「いちごの白ワイン煮」の
    シロップ…小さじ1
  • ホワイトバルサミコ酢
    …小さじ2
  • 塩…ひとつまみ
  • オリーブオイル…小さじ1
  • 粗挽き黒胡椒…少々
つくり方

1. ベビーリーフ、クレソンは洗って水気を切ります。クレソンは軸のかたい部分は除きます。赤大根は薄いいちょう切りにします。
2. ボウルに「いちごの白ワイン煮」のシロップ、ホワイトバルサミコ酢、塩を入れてよく混ぜます。
3. オリーブオイルを少しずつ加えて混ぜます。
【ポイント】
油を少しずつ加えることで、油が乳化しやすくなります。乳化してとろりとした質感になると、食材と絡みやすいドレッシングに。

4. 油が乳化してとろりとしたら、1を加えて和え、器に盛りつけます。「いちごの白ワイン煮」、カッテージチーズを散らし、仕上げに粗挽き黒胡椒を振ります。



森崎さんが選んだ器は…

オーバルプレート L(ONE KILN)

桜島の火山灰を釉薬に使用した、表面全体を覆う斑点が特徴的なオーバル皿。「ダークな感じで格好のいい器ですね。お酒と合わせるのもおすすめのサラダなので、大人っぽい雰囲気にしたいと思って選びました。いちごの赤とカッテージチーズの白も映えます」


いちごとマスカルポーネのグラスデザート

「いちごの白ワイン煮」は、そのまま食べるのはもちろん、
ちょっと手を加えるだけで立派なデザートへと変身してくれます。
材料を順に入れていくだけでできる「グラスデザート」なら、
誰でも失敗知らずでとっても手軽。
クリームには、生クリームだけでなくマスカルポーネチーズが入っているので、
見た目よりもあっさりしています。
ぺろりと食べてしまうので、食後のデザートにもおすすめです。

材料(4人分)
  • 「いちごの白ワイン煮」…16個(220g)
  • 「いちごの白ワイン煮」のシロップ…大さじ2
  • マスカルポーネチーズ…100g
  • 生クリーム…100ml
  • グラニュー糖…大さじ1
  • 玄米フレーク…40g
  • ミント…適量
つくり方

1. ボウルに生クリームとグラニュー糖を入れ、泡立て器で泡立て、8分立てにします。
2. 1にマスカルポーネチーズを2回に分けて加え、その都度混ぜます。
3. グラスに玄米フレークを入れ、2、「いちごの白ワイン煮」の順で入れます。仕上げに「いちごの白ワイン煮」のシロップをそっと回しかけ、お好みでミントを添えます。



森崎さんが選んだ器は…

ルンド クリア 小(Sghr スガハラ)

ふわりと蕾が開きかけたようなかたちと、線状に入った筋模様が可憐な印象のグラス。「丸いころんとした佇まいがかわいいですね。『大』と『小』の2サイズあったのですが、ちょっとだけ食べたいという食後のデザートには、『小』がちょうどいいサイズだと思います」












 
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