管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2019 小雪
2019年11月公開
二十四節気も「小雪(しょうせつ)」を迎えました。
関東では今年最低気温を記録し、寒さが身に染みる時季になりました。
師走を前に気温はせわしなく変わります。
だんだん寒くなって体調を崩しがちですが、
栄養のあるものをしっかり食べて、本格的な冬に備えましょう。
小雪の献立
ホタテおこわ
調理時間:15分
320kcal(1人分)
旬のホタテを使ってつくる「ホタテおこわ」。
炊き上がったおこわに三つ葉と白ごまを混ぜ込めば、
香りもよく食欲をそそる一品に。
もちもちのおこわ、ぷりぷりのホタテが
程よい塩味でまとまり、おかわりしてしまうこと間違いなしです。
圧力鍋を使えば、炊き上がりまで約15分と時短が可能。
今回は「ピース圧力鍋 4.5L (鋳物屋)」を使用しました。
圧力鍋によって調理時間は異なるので、鍋に合わせて調整してください。
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材料:約6人分
もち米…3合(450g)
ボイルベビーほたて…
20個程度(200g)
三つ葉(ざく切り)…1袋(40g)
白ごま…大さじ1
(A)
塩昆布…大さじ2(16g)
酒…大さじ2
塩…小さじ2/3
水…400ml
つくりかた
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1.
もち米は水洗いしてザルにあげ、水気を切ります。
【ポイント】
通常おこわは、もち米を浸水してから蒸してつくります。今回はもち米を炊いてつくるので、浸水しなくても炊いている間に中心まで水分が行き渡り、美味しく炊きあがります。 -
2.
圧力鍋に1を入れ、(A)を加えてさっと混ぜます。
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3.
2の上にベビーほたてを散らして圧力鍋の蓋をし、低圧にセットします。
【ポイント】
「ピース圧力鍋(鋳物屋)」の場合、軽いほうのおもりを使用してください。 -
4.
強火にかけ、圧が上がってきたら弱火にして5分加熱します。火を止め、圧が下がったら蓋を開けて三つ葉、白ごまを散らしてしゃもじで全体を混ぜたら完成です。
【ポイント】
おもりが動いて、シュッシュッと蒸気が出てきたら、圧が上がってきた証拠です。圧が下がってきたかは、おもりを少し傾けてみて蒸気が出なくなったことで確認できます。
栄養のまめ知識
*ホタテに豊富に含まれる「タウリン」には筋肉の疲労を抑え、回復を早める働きがあります。効果を十分に得るには運動前に摂るのがポイントです。体を動かすパワーとなる「糖質」も運動前に摂ることで効果が得られます。この時季、日一日と寒さが増し朝晩はグッと冷えるようになりましたが、日中スポーツするにはまだまだいい気候。タウリンと糖質の両方が摂れる今回のレシピは、スポーツの前にぴったりのメニューです。
*「ベビーほたて(稚貝)」は、養殖の際に間引かれた成長途中のホタテのことで、冬から春にかけてが旬。立派なホタテは値段が張りますが、ベビーほたてはチルドや冷凍品などが手頃な価格で流通していて日常使いしやすいのがうれしい食材です。チルド品を買う場合は、ベビーほたての入ったトレーにドリップ(ホタテから出た液体、旨味成分も含まれる)が出ていないものを選びます。冷凍物は、冷凍のままおこわづくりに使えるので、1個ずつにほぐしてもち米の上に散らしましょう。
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/