2019年7月公開
自宅で栽培している人も多い夏野菜・ゴーヤ(苦瓜)。
美肌づくりに欠かせないビタミンCや夏バテ防止成分が豊富なため、
夏の食卓に積極的に取り入れたい食材です。
炒め物や天ぷらなどで食べることが多いですが、独特な苦みは好みが分かれがち。
苦みが苦手な人や子どもでも食べやすい「ゴーヤの佃煮」を、
フードスタイリスト・江口恵子さんに教わりました。
砂糖、みりん、しょうゆの他、お酢を入れることでさっぱりした仕上がり。
ごはんのお供としてはもちろん、
和えたり炒めたり、いろいろなアレンジも楽しめます。
アレンジレシピは、「豚しゃぶそうめん」と
「ゴーヤの佃煮チャンプルー」です。
独特の苦みが夏バテ防止に役立つゴーヤ
ゴーヤは、6~8月にかけて出回る夏野菜。
独特の苦みには、胃の粘膜保護や食欲増進効果があり、
夏バテ防止にぴったりの食材です。
肌を紫外線ダメージから守るビタミンCも豊富で、
加熱しても壊れにくいため、炒め物や揚げ物にも。
色が濃く、いぼに張りがあるものが新鮮です。
教えていただいたのは…
フードスタイリスト 江口恵子さん
インテリアスタイリストを経て、料理の道へ。雑誌やWEB、広告などへのレシピ提案、スタイリングなどで活躍。料理教室「ナチュラルフードクッキング」と、ナチュラルフードカフェ「ORIDO.吉祥寺」を主催し、「“まいにち食べたくなる”まっすぐにおいしい料理とスイーツ」を提案。著書「子どもと一緒に季節の食しごと&保存食」(マイナビ出版)、「作って伝える郷土ほっこりおやつ」(赤ちゃんとママ社)などの他、「ビンで保存する、おいしくなる。 シンプルライフの、春夏秋冬つくりおき」(ジェイブックス編集部)の企画や料理も担当。オフィシャルサイトは、こちらから。
材料(つくりやすい分量/
完成量約350g)
- ゴーヤ…大きめ2本(800~900g)
- きび砂糖…100g
- しょうゆ、みりん、米酢…各50cc
- 花がつお…5g
- 白ごま…10g
(A)
1.ゴーヤは洗って半分に切り、スプーンでワタと種を取ります。ワタに苦みがあるため、苦みが苦手な人はしっかり取ります。
。2.厚さ5mm程度にスライスします。
3.アクや苦みを取り、味を染み込みやすくするため、下茹でします。沸騰したお湯に塩一つまみ(分量外)を入れ、2を加えます。再沸騰してから2~3分茹でます。ざるに上げ、手で触れられる程度まで冷まします。
4.鍋に(A)を入れて煮立たせ、3の水分をしっかり絞って加えます。強火で水分を飛ばしながら煮詰めます。
5.汁気が減り、細かな泡から大きな泡へと変わってきたら、火を止めます。白ごまと花がつおを混ぜ合わせます。粗熱が取れたら容器に移し、完成。冷蔵で2週間保存が可能です。
江口さんが選んだ器は…
スープボウル 10(小石原ポタリー)
小石原の窯元とフードコーディネーター・長尾智子さんのコラボレーションによって生まれた“新しい民藝の器”のスープボウル。「ごはんが美味しそうに見えます。高台がないから、飯碗にもスープボウルにもデザートカップにも、万能で使いやすいかたちです。和にも洋にも合う柄だから、一つ持っておくと便利だと思います」
豚しゃぶ、きゅうりと一緒にそうめんにのせて、
夏にさっぱりと食べられるめん料理に。
めんつゆと共に回しかけるラー油の辛さと
「ゴーヤの佃煮」のやさしい甘さがよく合って、
食欲が落ちがちな暑い時期でも箸が進みます。
材料(1人分)
- 「ゴーヤの佃煮」…50g
- そうめん…1束
- 豚バラしゃぶしゃぶ肉…80g
- きゅうり…1/2本(50g)
- めんつゆ…40cc
- ラー油…適量
- 糸唐辛子…お好みで飾りに適量
つくり方
1. 鍋にお湯を沸かし、そうめんを茹で冷水でしっかり洗って水気を切っておきます。
2. 豚肉はボイルして氷水に取り、ざるに上げておきます。
3. きゅうりは細切りにします。
4. 器に1、2、3と「ゴーヤの佃煮」をのせ、あれば糸唐辛子をトッピングします。
5. めんつゆとラー油を回しかけて、全体をよく混ぜて食べます。
江口さんが選んだ器は…
オーバルプレート mist beige L
(イイホシユミコ)
ほっそりした楕円形で、広めのリムとほどよい深さのあるプレート。「盛りやすいかたちです。深さがあるから意外と入りますね。mist beigeは、豚しゃぶのベージュ色と相性がよく、淡いグラデーションが涼し気です」
チャンプルーとは、「混ぜこぜにしたもの」という意味の沖縄の方言です。
「ゴーヤの佃煮」を長ネギやそうめん、卵と一緒に炒めてチャンプルーに。
ごま油の香りとコク、「ゴーヤの佃煮」の甘みに卵が合わさり、やさしい味わい。
主食にもおかずにもなる一品です。
材料(2人分)
- 「ゴーヤの佃煮」…80g
- 長ネギ…20cm(50g)
- そうめん…1束
(茹でたものの場合150g) - 卵…2個
- ごま油…大さじ1
- 醤油…小さじ1.5
- ごま油…大さじ1
つくり方
1. 鍋にお湯を沸かし、そうめんを茹で冷水でしっかり洗って水気を切っておきます。この後炒めるため、既に茹でたものがある場合は、そちらを使っても大丈夫です。
2. フライパンにごま油大さじ1を入れて火にかけます。斜め薄切りにした長ネギを加えて、しんなりするまでじっくり炒めます。
3. 「ゴーヤの佃煮」を加えてさっと炒めたら、卵をよく溶いてフライパンに流し入れます。箸を大きく回してかき混ぜ、半熟状態になったら、そうめんも加えて全体をよく混ぜ炒め合わせます。
4. 最後に醤油とごま油大さじ1を回し入れて全体に絡めてでき上がりです。
江口さんが選んだ器は…
オクトゴナル 林檎灰釉(寺村光輔)
林檎の灰を用いた釉薬をかけた、細長い八角形の平皿。「チャンプルーの色が地味なので、合わせる皿は落ち着いた色味にしました。料理映えのする皿ですね。食卓の上で、丸い皿ばかりだと収まりが悪いのですが、楕円が入ると並べ方の構成がしやすくなりますよ」