管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2019 冬至
2019年12月公開
一年で最も昼間が短く、夜が長い一日である「冬至(とうじ)」を迎えました。
寒さに身を縮こまらせながら、「師走」の字のごとく
慌ただしい毎日に少し疲れを感じている人も多いのではないでしょうか。
体をあたためてくれる根菜類を食べたり、しっかりお風呂に入って体を癒して、
令和初となる新年を健やかに迎えたいですね。
冬至の献立
大根の天ぷら
調理時間:20分
425kcal(1人分)
今回ご紹介するのは、旬の大根を葉まで余すことなく使ったレシピ。
食べると衣のサクッとした食感の後に、
ジュワッと大根の旨味が染み出てきます。
大根の旨味を引き立たせるため、
シンプルに塩でいただくのがおすすめ。
冬至の日には、「ん」のつくものを食べると
風邪をひきにくくなるといわれているので
ぜひ今回のレシピをお試しください。
-
材料:約2人分
大根…5cm(200g)
大根の葉…30g
桜えび…大さじ4(15g)
(衣)
薄力粉…50g
マヨネーズ…大さじ1
冷水…大さじ5
揚げ油…適宜
塩…適宜
つくりかた
-
1.
大根は皮ごと5mm幅程度の棒状に切ります。大根の葉は小口切りにします。
【ポイント】
大根は細く切りすぎてしまうと、揚げる段階で水分が抜けて大根らしいシャクっとした食感がなくなってしまいます。食感をよくするためにも、5mm幅程度の太さが最適です。 -
2.
ボウルにマヨネーズと冷水を入れてよく混ぜ、薄力粉を加えて軽く混ぜます。
【ポイント】
衣にマヨネーズを加えることで衣の中の水分が蒸発しやすくなり、サクッとした仕上がりになります。薄力粉を加えた後、混ぜすぎてしまうとグルテンが発生してしまい、粘り気が出てサクッとした仕上がりにならないので、ダマをなくそうとたくさん混ぜる必要はありません。ダマは次の工程で崩れるので、ここでは軽く混ぜる程度に留めましょう。 -
3.
2に桜えび、1を加えて、全体が絡む程度にさっくり混ぜ合わせます。
-
4.
中温(160~170℃)に揚げ油を熱し、3をお玉半量分程度ずつ入れ、写真のように表面がカラリとするまでじっくり揚げます。器に盛り、塩を添えたら完成です。
【ポイント】
中温かは、衣を落として鍋の途中まで沈み浮き上がってくるかで確かめられます。また、先に塩で味つけしてしまうと揚げている間に大根から水分がどんどん出てきてしまい、カラッと揚がらないため、揚げる前には味つけはしません。仕上げに塩を添えるようにしましょう。
栄養のまめ知識
*今回の旬の食材である「大根」の葉は、緑黄色野菜で「β-カロテン」が豊富。β‐カロテンは、体内でビタミンAに変化して鼻や口、気管などの粘膜を保護してくれます。粘膜は細菌やウイルスなど、外敵の侵入を防ぐ役割を担っていますが、冬は乾燥しやすいので、ビタミンAを補うことが大切です。β-カロテンは今回のように油脂と一緒に摂ることで、体内での吸収がアップします。
*「大根」は表面がなめらかで艶があり、ひげ根の幅が均一でまっすぐ並んでいるもの。葉つきなら、葉がピンとしていて放射状に伸びているものを選びましょう。保存は葉と根を切り離した後、それぞれ霧吹きなどで湿らせた新聞紙に包んで冷暗所へ。食べやすいサイズに切って干しておくのもおすすめです。
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/