管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2020 処暑
2020年8月公開
二十四節気は、“暑さが終わる”という意味の「処暑(しょしょ)」を迎えました。
8月も気づけば残りあとわずか。
暑い日が続き、9月も残暑が厳しくなるといわれていますが、
旬の食材で栄養を補ったり、1日の終わりに湯船にゆっくり浸かるなど
これからの季節のために、体の調子をきちんと整えたいですね。
処暑の献立
オクラ和出汁カレーうどん
調理時間:15分
546kcal(1人分)
「オクラ和出汁カレーうどん」は、旬のオクラの粘りや
出汁が利いて深みがある味わいに。
辛口のカレールーを使っているので、辛さはありますが
梅干しが入ることで全体にアクセントが加わり、
辛さだけにならず、味が単調になりません。
また梅干しの酸味のおかげで、夏バテ気味でも
重たく感じずに食べることができるのもポイント。
肉そぼろも入っているので食べ応えは抜群。
食べ盛りのお子さんでも満足できる一品です。
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材料:約2人分
冷凍うどん…2玉
カツオ出汁…600ml
削り節…4パック(12g)
カレールー(市販:辛口)
…2片(40g)
オクラ…8本
梅干し…大2個
揚げ玉…大さじ1
(肉そぼろ)
豚ひき肉…120g
生姜…親指大1本分
みりん…大さじ1
醤油…小さじ2
つくりかた
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1.
鍋に湯を沸かし、オクラをさっと茹でて取り出し、冷水に取って小口切りにします。
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2.
冷凍うどんを茹で、ざるにあげます。
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3.
カツオ出汁を入れて火にかけ、煮立ったら削り節を加えてさらに1分ほど煮ます。
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4.
3をざるで濾し、鍋に出汁を戻し入れ、カレールーを加えてとろみがつくまで加熱します。このとき、濾した削り節は捨てずに取っておきましょう。
【ポイント】
カレールーは辛口を使うと味にパンチが出ます。甘口や中辛しかない場合は、カレー粉を加えて味を調えましょう。 -
5.
フッ素樹脂加工のフライパンに豚ひき肉、3で煮出した削り節、せん切りにした生姜、みりん、醤油を入れて中火にかけ、炒り煮にします。
【ポイント】
フッ素樹脂加工のフライパンで、油を使わずひき肉の脂だけで炒り煮にすることで、余分な油を使わずカロリーを抑えられます。 -
6.
器にうどんを入れ、4、肉そぼろ、オクラ、梅干し、揚げ玉を盛りつけます。
栄養のまめ知識
*例年より厳しい暑さが続いています。暑い中での活動は「エネルギー」や「タンパク質」、「ビタミン」、「ミネラル」の消費を増やし、疲労感やストレスを引き起こします。食事でしっかり補い秋にむけ体調を整えたいですね。
今回の旬の食材である「オクラ」は、体内の筋肉細胞や神経細胞の働きに関わる「電解質」のバランスを保ち、疲労症状を防ぐ「カリウム」を豊富に含みます。「豚肉」は良質な「タンパク質」と、疲労を防ぐ「ビタミンB1」が豊富です。
*料理に添えた「梅干」には、「クエン酸」が多く含まれています。クエン酸には食物から摂った栄養をエネルギーに変換する作業を活性化し、疲労の原因である活性酸素をつくりにくくする働きがあります。
*「オクラ」は緑色が濃く鮮やかで、傷や黒く変色した部分がなく、表面がうぶ毛でびっしりと覆われているものが新鮮です。育ちすぎると筋っぽくなり、苦味が出るのであまり大きすぎないものを選びましょう。
今回のように小口切りにして使うことが多いと思いますが、丸ごとさっと茹でて、もろきゅうのようにシンプルにお味噌を添えるのもおすすめです。
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900円(税抜)~
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/