【師走】植松良枝さんに教わる「ゆず味噌」 | 保存食暦 | cotogoto コトゴト
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季節の恵みを大切にいただく、保存食暦

2019年12月公開

爽やかな香りが食卓に季節感を加えてくれる果物・ゆず。
皮と果汁をたっぷり使い、香りを活かした「ゆず味噌」を
料理研究家・植松良枝さんに教わりました。
ごはんのお供はもちろん、ふろふき大根にのせたり、
ちょっと炙って酒の肴にしたり、
肉や魚にのせて焼くだけで香り豊かな一品になる便利なおかず味噌です。
アレンジレシピとして、
焼き味噌の香ばしさが後を引く「のし鶏のゆず味噌焼き」と、
ゆずの香りがフレッシュな「大根サラダ ゆず味噌ドレッシング」もご紹介します。

アレンジレシピのつくり方を見る


 

旬の食材のこと

旬の食材「ゆず」
皮にビタミンCが多く含まれるゆず

10月頃から収穫がはじまるゆずは、12月頃ピークに。
皮にビタミンCが豊富に含まれ抗酸化作用があるため、皮を直接いただける調理法がおすすめです。
また、ゆずは捨てるところのない果物。皮と果汁を使って残った果肉はゆず湯に。種には保湿成分があるので、洗って乾かした後ウォッカや焼酎に漬けると、手の消毒も兼ねた自家製ハンドローションがつくれます。

植松良枝さん
教えていただいたのは…

料理研究家 植松良枝さん

旬の食材を使った料理を得意とし、四季に寄り添った季節感のある食と暮らしを提案。旅好きとしても知られ、スペインをはじめヨーロッパ、東南アジア、インドなど、その土地ならではの食文化を体験しながら、さまざまな角度から「食べること」を追求しています。主宰する料理教室では、和食から世界各国のエッセンスを取り入れた料理まで、くり返しつくりたくなるシンプルなレシピを提案。近年は、和暦のイベントも開催。「バスクバルレシピブック」(誠文堂新光社)、「春夏秋冬 土用で暮らす。」主婦と生活社(冨田貴史氏との共著)、「春夏秋冬ふだんのもてなし 季節料理のヒントとレシピ」(KADOKAWA)など著書多数。



 

「ゆず味噌」のつくり方

用意するもの

用意するもの
材料(つくりやすい分量/
完成量約250g)
  • ゆず…大2個(320g)

  • (A)
  • 酒…大さじ2
  • みりん…大さじ2
  • 砂糖…大さじ3
  • 味噌…150g

  • ※味噌は信州味噌など、白っぽく甘味の強いタイプがおすすめです。使う味噌によって砂糖の量を調整し、好みの味に仕上げてください。

つくり方

ゆずの皮を剥く

1.ゆずは洗って皮を剥きます。皮を使うので、苦みが苦手な人は、白いワタがついてこないようなるべく薄く剥きます。

みじん切りにする

2.皮をみじん切りにします。

果汁を絞る

3.皮を剥いたゆずを半切りにし、果汁を絞ります。2個分絞ったら、種を濾しておきます。

ゆず以外の材料を火にかけながら練る

4.(A)と3を鍋に入れ、強火にかけます。煮立ったら中火にし、かき回しながら水分を飛ばしていきます。鍋の中身が飛びやすいので、鍋は深めのものを使いましょう。

【ポイント】
冷めるとかためになるので、ヘラで混ぜたときに少し筋が残るくらいの、ちょっとゆるめで次の工程へ。

ゆずの皮を加えて練る

5.2を加え、かき回しながら1~2分火を入れます。

ぽってりしたら出来上がり

6.ヘラで鍋の底をこするようにかき混ぜたとき、鍋底が見えるくらいの固さになったら火を止めます。粗熱が取れたら保存容器に入れます。冷蔵で2週間ほど保存が可能です。

植松さんが選んだ器は…

薬味入れ 1(東屋)

蓋つきで、横に広がりのあるかたちの白磁の薬味入れ。「薬味入れは、おもてなしの食卓などに一つは持っておくといいですよね。土物の薬味入れだとどうしても和のイメージになってしまいますが、白磁だから洋にもエスニックにも似合います。マスタード入れにもいいですね」

 




のし鶏のゆず味噌焼き

「ゆず味噌」は、焼き魚やお肉のグリルの仕上げにおすすめ。
焼くと香ばしさが加わって美味しさが広がります。
今回は、お正月のおせちにも使える「のし鶏」に活用。
鶏挽き肉に里芋の薄切りを加えて一緒に焼くと、
切ったときに断面がミルフィーユ状に見えてより豪華な印象に。
さらに、里芋がつなぎになってのし鶏の成形がしやすくなります。
冷めても味が変わらないので、おもてなしのときやお弁当にもどうぞ。

材料(4人分)
  • 鶏むね挽き肉…400g
  • 里芋…大1個(正味100g)
  • 生姜…1片(10g)
  • 溶き卵…1/2個分
  • 片栗粉…大さじ1
  • しょうゆ…小さじ1
  • みりん…小さじ1
  • 酒…小さじ1
  • 「ゆず味噌」…80g

  • あれば食用菊…適量
つくり方

1. 里芋は皮を剥き、縦半分に切ってから、2mm程度の厚さに薄切りにします。生姜はみじん切りにします。
2. 里芋以外の材料をボウルに入れ、よく混ぜます。
3. 里芋を加え、里芋を握るような感じで2と混ぜ、馴染ませます。
4. 天板にオーブンシートを敷き3をのせ、2cm厚の約18×12cmの大きさになるようのばして成形します。里芋が入ることで成形しやすくなります。
5. 180℃に熱したオーブンで20分ほど焼き、一度オーブンから取り出して「ゆず味噌」を表面にたっぷり塗ったら、さらに20分焼きます。
【ポイント】
オーブンで60分焼くことで火は通りますが、最高温度に設定したオーブントースターで2分ほど追加加熱すると、「ゆず味噌」に焦げ目がつき香ばしく仕上がります。

6. 粗熱が取れたら切り分けます。



植松さんが選んだ器は…

隅入り六角皿(JICON・磁今)

角に切れ込みの入った「隅入り」の六角皿。「六角形の器は、おもてなし感があって人が来た時の食卓や、おせちにもいいですね。シンプルな白色でも、角がドレープのような飾りがあるので、他の器と一緒に並べたときに食卓にリズムが生まれます」

大根サラダゆず味噌ドレッシング

ゆずの皮と果汁をたっぷり使った「ゆず味噌」は、
酢や油と混ぜるだけでフレッシュな香りが際立つドレッシングに。
ごま油と合わさったまろやかな味わいに、
七味唐辛子がぴりりと効いて後引く美味しさです。
大根だけでもいいですが、三つ葉やクレソン、紫キャベツやにんじんなど
家にある香味野菜や色のある野菜を加えると華やかなサラダに仕上がります。

材料(2人分)
  • 大根…φ10×5cm(180g)

  • (ドレッシング)

  • 「ゆず味噌」…大さじ3
  • 酢…大さじ3
  • しょうゆ…小さじ1
  • ごま油…大さじ2
  • 水または出汁…大さじ1~2
  • 七味唐辛子…適量

  • (彩り用に)

  • 三つ葉、クレソン、
    紫キャベツ…適量
つくり方

1. 大根は繊維に沿って千切りにし、冷水に放します。三つ葉、クレソンは食べやすいサイズ、紫キャベツは千切りにします。
2. ドレッシングの材料をよく混ぜ、器に盛ったサラダに回しかけます。



植松さんが選んだ器は…

オーバルプレート mist beige L
(イイホシユミコ)

広めのリムで囲まれた器の内側にほどよい深さのあるオーバル皿。「オーバル形で窪みもあり、多用器として使いやすい絶妙なデザインですね。サラダはもちろん、具だくさんスープやカレーなど、いろいろな料理に使えそう。『mist beige』の色は、和洋問わず他の器とも合わせやすいと思います」












 
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