管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2019 立冬
2019年11月公開
二十四節気は「立冬(りっとう)」を迎え、
吹く風もひんやりと冷たくなってきました。
とはいえ、一般的に本格的な厳しい寒さが訪れるのは、11月下旬頃。
今のような季節の変わり目は体調を崩しやすいので、
手洗い、うがいなどの対策や、旬の食材をしっかり摂って元気な体づくりをしましょう。
立冬の献立
鶏と栗の簡単ドリア
調理時間:30分
586kcal(1人分)
今回のレシピは、ヨーグルトを使ってつくる簡単ドリア。
ドリアはホワイトソースの調理が一番の難関ですが、
ヨーグルトを使うことで簡単につくることできます。
旬のほうれんそうや栗の甘露煮を使い、
ほのかな甘みのあるほくほくとあたたかな一品に仕上げました。
ヨーグルトの酸味がきいていることで重たくならず、
さっぱりといただけます。
ケチャップの量を調節すれば、
酸味を抑えることができるのでお子さまにもおすすめです。
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材料:2人分
鶏もも肉(皮なし)
…1/2枚(100g)
栗(甘露煮)…6個(60g)
ほうれんそう…2株(40g)
ご飯…250g
ミックスチーズ…60g
オリーブオイル…小さじ1
塩…小さじ1/6
(ソース)
プレーンヨーグルト
…1カップ
卵…1個
ケチャップ…大さじ1
にんにく(すりおろし)
…1/2片分
タバスコ…5~6滴
塩…小さじ1/2
つくりかた
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1.
ボールにソースの材料を入れて、よく混ぜ合わせます。
【ポイント】
ソースに色をつけるためケチャップを加えます。また、ケチャップを使うことでケチャップの甘みが作用し、ヨーグルトの味に深みが出るようになり、酸味を抑えられます。タバスコを加えることで、ピリッとした辛さが全体の味を引き締めてくれます。子どもにはケチャップを足すことで酸味を抑え、タバスコは減らすのがおすすめです。また、卵を加えることでソースにとろみがしっかりつき、焼き上がりが水っぽくなるのを防いでくれます。 -
2.
鶏もも肉は2cm角程度に切って、塩をまぶします。ほうれんそうはさっと茹でて絞り、3~4cmの長さに切ります。
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3.
フッ素樹脂加工のフライパンにオリーブオイルを敷き、中火にかけて鶏肉を火にかけます。写真のように鶏肉にうっすら焼き色がつく程度まで炒めましょう。
【ポイント】
フッ素樹脂加工のフライパンを使うことで油の使用量を減らし、カロリーを抑えることができます。 -
4.
耐熱容器にご飯を敷き、1をかけます。
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5.
4に3、シロップを洗い流した栗の甘露煮、ほうれんそうをトッピングして上からチーズを散らし、220℃に予熱したオーブンで焼き色がつくまで15~20分ほど焼きます。
【ポイント】
シロップをまとったままの栗の甘露煮だと甘さが際立ってしまうので、さっと洗い流しましょう。
栄養のまめ知識
*日ごとに寒さが増し、冷えが気になる季節になってきました。冷えや肩こり、頭痛、めまいなどの症状が現れたら、体内の鉄が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」かもしれません。また、冷えは体の免疫機能の低下にもつながるので、風邪やインフルエンザなどの感染症にもにもかかりやすくなってしまいます。
今回の主食材である旬の「ほうれんそう」は、それらの症状に効果的です。「鉄」が豊富に含まれているだけでなく、鉄の吸収率を上げ、免疫細胞の働きをよくする「ビタミンC」も豊富に含んでいて鉄不足解消に最適な食材なのです。
今回のレシピでは、免疫細胞の素となる「タンパク質」も鶏肉、卵、ヨーグルトでしっかり摂ることができます。
*「ほうれんそう」は葉先がピンとしていて、葉脈がくっきりとしているもの。根元の切り口が丸くて太いものを選びましょう。新聞紙に包み、冷蔵庫に立てて保存すると長持ちします。
*「鶏もも肉」は肉厚で艶があり、弾力が強いものを選びましょう。他の肉に比べると鮮度が落ちやすいので、購入後2日以内には使い切りたいものです。冷凍なら1ヶ月ほど保存可能です。
*「栗の甘露煮」は余ったら冷蔵庫で1週間程度、冷凍すれば半年間保存が可能です。
料理に使った器や道具
過去の立冬のレシピを見る
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/