【霜降】だまっこ鍋 | 二十四節気の食べごろレシピ | cotogoto コトゴト
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管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2020 霜降

管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ


二十四節気 霜降 イメージ

2020年10月公開

二十四節気は秋の最後の節気となる「霜降(そうこう)」を迎えました。
朝晩には気温がぐっと下がり、地域によっては霜が降りる頃。
冬の訪れを少しずつ感じられるはずです。
季節の変わり目は、体調を崩しやすくなります。
旬の食材をふんだんに使ったあたたかい鍋で
栄養を摂りつつ、体をあたためましょう。


>> 二十四節気「霜降」について詳しくはこちら

霜降の献立

だまっこ鍋

調理時間:20分
588kcal(1人分)

「だまっこ鍋」は、新米の季節になると
きりたんぽ鍋と並んでよくつくられる、秋田県の郷土料理。
「だまっこ」とは、秋田県の方言で「丸める」という意味の
「だまける」、「お手玉」を表す
「だまこ」が由来だと言われています。
甘辛い出汁が染み込んだごはんは、
すり潰したことでもちもちとした食感に。
他にも旬の「まいたけ」や「ごぼう」、「春菊」などを
使うことで秋の味覚を存分に楽しめます。
肌寒い日の体を、ほっこりあたたかくしてくれるレシピです。

だまっこ鍋
材料:2人分

ごはん…250g
油…小さじ1

鶏肉…1枚(200g)
ごぼう…1/2本(90g)
まいたけ…1パック(100g)
長ネギ…1本(100g)
春菊…1パック(150g)

(A)
鶏がら出汁…3カップ
醤油…大さじ2
みりん…大さじ2
酒…大さじ1

つくりかた
  • 1.

    レシピ つくりかた

    鶏肉は一口大に切ります。ごぼうはささがきに、まいたけは手でほぐします。長ネギは斜め切り、春菊はざく切りにします。

    【ポイント】
    だまっこ鍋では本来は春菊ではなく、「根つきのセリ」を使うのが一般的。セリは秋田県で有名な地元野菜で、香り出しに最適な根も一緒に鍋に入れているそうです。セリ以外なら、春菊や三つ葉、香菜、クレソンなど香りの良い葉野菜を使うのがおすすめです。

  • 2.

    レシピ つくりかた

    ごはんはあたたかいうちにボウルに入れ、すりこぎで粒が残る程度に潰しましょう。

    【ポイント】
    すり鉢で行うとごはん粒が溝に入り込み、取り除くのに手間がかかるのでボウルを使うのがおすすめです。食感を出すために、粒が残るように潰すのがポイントです。

  • 3.

    レシピ つくりかた

    手に水を塗って直径3cm程度に丸めます。

  • 4.

    レシピ つくりかた

    鍋に油を薄く敷いて中火にかけ、3を並べて写真のように両面を色よく焼き、一旦取り出します。

    【ポイント】
    使用する鍋によっては、油を敷いて食材を焼くのに適さないものもあります。その場合はフッ素樹脂加工のフライパンを使用してください。

  • 5.

    レシピ つくりかた

    鍋に(A)を入れ、煮たったら鶏肉、ごぼうを入れ5分ほど中火で煮ます。多少アクが出てくるので、その都度取るようにしましょう。

  • 6.

    レシピ つくりかた

    まいたけ、長ネギ、春菊、だまっこもちを入れ、煮立たせたら完成です。

栄養のまめ知識

*スーパーやお米屋さんに新米が並ぶ季節になりました。新米は古米に比べて香りが高く、やわらかくて粘りが強い、白くてツヤがあるのが特徴です。 「お米」は昨今の糖質制限ブームにより「糖質のかたまりで太りやすい」、「ダイエットの敵」などネガティブに捉えられることも多くなっていますが、脳や体を動かすためのエネルギーの元になり、少量ながらビタミンB群やミネラルなども補給できます。そして意外にも、食物繊維の補給源にもなって豊富に栄養が詰まっているのです。(白ごはん1杯200gで食物繊維は3.0g、これは1日の目安量の1/6に当たります)

*白ごはん単体では血糖値を急激に上げ、脂肪がつきやすくなるのは事実。そのため、白ごはんを食べる際には、今回のように食物繊維の多い野菜やきのこといった、タンパク質の多い食材と一緒に食べるのがおすすめです。食べる際には野菜やきのこ、肉を先に食べ、白ごはんは最後に食べるとより、血糖値の上昇が抑えられ太りにくくなります。

*「ごぼう」の食物繊維は1/2本(150g)中8.7g含まれていて、野菜の中では群を抜いて豊富です。皮にもたくさん含まれるのでやさしく洗って、皮をむきすぎないようにしましょう。

*「まいたけ」などのきのこ類には、骨や筋肉を丈夫にし、骨粗しょう症の予防に有効な「ビタミンD」が含まれています。そのまま使ってもいいのですが、天日で干すことで大量にビタミンDがつくられますから、時間に余裕のある時は、半日くらい干してから使うと、よりいいでしょう。
ビタミンDは本来、日光の紫外線を浴びることによって、人の皮膚でもつくられている栄養素です。しかし、これからの季節は夏に比べて日に当たる量が少なくなるので、つくられる量も減る傾向にあります。外で適度に日に当たりつつ、食事からもビタミンDを積極的に摂取するよう心がけましょう。

*「春菊」は「βーカロテン」を豊富に含みます。その他のビタミンやミネラルもバランスよく含まれている栄養価の高い野菜です。

*米袋には精米した日付(精米年月日)が記されています。「お米」は精米した時点から味が落ちはじめますから、精米したての美味しさを味わうなら精米日から2週間程度で食べ切れる量を購入しましょう。
「お米」は呼吸しています。空気に触れたり、湿気を吸うことで劣化するのでしっかり密閉し、冷蔵庫の野菜庫で保存するのが理想です。

*「ごぼう」は持つとズシリと重く、皮に張りがあってひげ根が均等な間隔で並んでいるものを選びましょう。乾燥しやすいので、泥つきのまま新聞紙に包んで冷暗所に置いておけば、2ヵ月程度長期保存できます。洗ったものはキッチンペーパーに包み、さらにポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。1週間を目安に使い切りましょう。

*「まいたけ」は、カサの部分に厚みがあって、色が濃くて艶があり、パリッとしているものを選びましょう。古くなるにつれ、表面に水分がにじんでくるので注意です。

*「春菊」は色が濃く鮮やかで、葉先までシャキッと元気なものを選びましょう。鮮度が落ちてくると色褪せて黄色味をおびてくるので避けましょう。茎は太すぎず、やや細いものがやわらかくておすすめです。茎にもしっかりと張りがあるものが良品です。

美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター

香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。

HP:http://bisaijimasumi.com/

美才治真澄 プロフィール

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