1日をごきげんにはじめる!仕込み上手な朝ごはん
2023年8月公開
旅気分を味わう台湾朝食
口尾麻美さんに教わる
「涼麺(リャンメン)」
口尾麻美さんに教わる
「涼麺(リャンメン)」
朝ごはんは、メニューがマンネリになりがち……という人もいるのでは。
気分転換したい日は、異国の朝ごはんで気分をリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
旅をテーマにした料理を発信している
料理研究家、フォトエッセイストの口尾麻美(くちお あさみ)さんに
ピリ辛ごまだれを絡めた麺「涼麺(リャンメン)」と、
ちょっぴり甘い台湾式味噌汁「台式味噌湯(タイシィ ウェイゾン タン)」の
台湾の朝食メニュー2品を教わりました。
暑い時季でも体を冷やさないよう、温かいスープと飲み物を添えるのが台湾流の朝ごはん。
味噌汁の他、ほんのり温めて、お好みで砂糖を少し加えた豆乳も一緒にどうぞ。
早起きしてしっかり朝ごはんを食べ、朝から仕事に、運動に、買い物にと
パワフルに過ごす台湾の人たち。
彼らの朝ごはんに学べば、きっと元気いっぱいに1日をはじめられます。
教えていただいたのは……
料理研究家、フォトエッセイスト
口尾麻美さん
世界各国を旅して出会った料理を書籍や雑誌、イベント、料理教室などを通して発信。異国の家庭料理やストリートフード、食文化に魅せられ、写真に収める活動も行っています。また、旅先で集めた道具のコレクションを活かしたインテリアも注目されています。
2023年、東京・学芸大学に旅先で出会った各国のローカルフードを提供するレストラン「HÅN(ハン)」をオープン。
著書に「飯麺湯 台湾小吃どんぶりレシピ」(グラフィック社)、「おはよう! アジアの朝ごはん」(誠文堂新光社)など。
活動情報は、こちらから。
涼麺
(リャンメン/ごまだれ麺)
(リャンメン/ごまだれ麺)
ごまだれをかけた中華麺に、さっぱりとしたきゅうりをのせて。
麺にたれをよく絡めていただきます。
たれに入ったごまの香りや黒酢のコクのある酸味、
台湾の食べるラー油ともいえる花椒醬(ホアジャオジャン)の辛みが食欲をそそり、
もりもりと箸が進みます。
麺は、少し太めのものが、たれが絡みやすくおすすめです。
お好みで、砕いたピーナッツを最後にかけても、カリッとした歯ごたえを楽しめます。
仕込み上手のポイント
前日にたれをつくっておけば、朝は麺を茹で、きゅうりを切ればでき上がりです。
材料(2人分)
- (たれ)
- 練りごま(無糖のピーナッツバターでも)…大さじ3〜4
- しょうゆ…大さじ3~4
- 砂糖…大さじ1
- 黒酢…大さじ1
- 酢(穀物酢または米酢)…大さじ1
- 水…大さじ1
- 花椒醬(お好みで。食べるラー油でも)…小さじ2
- 中華麺(太麺、または半田素麺など太めの素麺でも)…2食分
- きゅうり…1本(80g)
つくり方
ボウルに練りごまを入れへらで滑らかにします。かたいようなら水を少し加えます。
残りのたれの材料を入れ混ぜ合わせます。
きゅうりをせん切りにします。
麺を指定の時間茹でたら、水で洗い、水気をきってサラダ油を少々入れ混ぜます。
麺を器に盛り、たれ、きゅうりをのせ、和えていただきます。
お好みで花椒醬を回しかけても美味しいです。
台式味噌湯
(タイシィ ウェイゾン タン/
台湾式味噌汁)
(タイシィ ウェイゾン タン/
台湾式味噌汁)
日本統治時代に台湾に広まった味噌汁は今では定番のスープの一つ。
味噌が薄めでかつおだしが効いた、少し甘めの味つけが台湾風です。
屋台、食堂では涼麺やカレーのお供としてよく出されるのだとか。
仕込み上手のポイント
だしを前日に取っておくことで、朝は具材を切って煮るだけで完成します。
材料(2人分)
つくり方
少し濃いめにだしを取ります(かつおだしの取り方はこちら)。
豆腐は1cm角のさいの目切りにします。
万能ねぎは小口切りにします。
わかめは水で戻します。鍋にだし、Aを入れて沸騰したら、豆腐、わかめなどの具材を加えて煮ます。
2に溶き卵を入れて混ぜ、卵に火が通ったら、ねぎを加えてさっと煮てでき上がり。
口尾さんの器選び
台湾の朝ごはんの風景をイメージした、シンプルな器を選びました。
麺を盛りつけた皿は、麺が映える、白くて余計な装飾のないものを。
台湾にもこういう感じのシンプルな器があるんです。
味噌汁のお椀は漆で、控えめな佇まいのものを。
実は台湾は湿度が高くカビの心配があるので、木の器はあまり使われていません。
漆のお椀を模した、プラスチック製でこのようなデザインのものがよく使われているので、
今回は大元である漆のお椀を選びました。
豆乳を入れたグラスは、ぽってり、どっしりとした大きめのものに。
大きいカップに目いっぱいまで豆乳を注いで、豆乳をたくさん飲むのが台湾流です。