野菜の下ごしらえ 下茹で
湯の中で加熱することで、本調理前に火を通して柔らかくしたり、味を染みやすくすること。またアクを抜いたり、野菜の色を鮮やかにする効果もあります。
茹でた後の冷まし方は野菜によって異なります。
さやいんげんでやってみました
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さやいんげんは、根元をそろえてヘタを切り落としておきます。最近のさやいんげんは固い筋が無いものほとんどなので、筋は取らなくて大丈夫です。
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ヘタは茹でた後、食べやすいサイズに切り分ける際に一緒に切り落としても問題ありません。
ちなみに茹でる前に食べやすいサイズに切ってしまうのは、表面積が増えて栄養素の流出が増えるのでNG。 -
2
たっぷりの水を沸騰させ、水の量の0.5%程度の塩を入れます。
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青野菜の場合、鮮やかな緑色に発色させるために塩を入れます。
塩の量は水の量の0.5%が目安。今回は1Lのお湯を用意したので、小さじ1(5g)の塩を入れています。
また、たっぷりの熱湯で茹でることも色鮮やかに仕上げるコツ。材料の5倍程度のお湯を用意しましょう。 -
3
ぷつぷつと軽く沸騰が続く程度の火加減にし、さやいんげんを入れて茹でます。茹で時間は、細いものの場合は約2~3分、太いものは約4分です。茹でる量にもよるので、箸で一本つまんでみて、かたさを見極めても。
point
この後煮物などでさらに火を通す場合には短め、そのままサラダやおひたしにする場合は長めなど、料理に合わせて茹で時間は調整してみましょう。
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4
茹で上がったらすぐに冷水を張ったボウルにとります。
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さやいんげんの場合はアクがないので、冷水で粗熱をとったらザルに上げて、水を切りながら完全に冷まして完成です。
ブロッコリーでやってみました
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ブロッコリーは、小房に分けておきます。太い茎の部分も食べられるので、切り分けます。
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ブロッコリーのように大きな野菜の場合は、短時間で茹で上げることを優先して、茹でる前に食べやすいサイズに切り分けます。
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2
たっぷりの水を沸騰させ、水の量の0.5%程度の塩を入れます。
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3
火が通りにくい茎だけ先に入れて約30秒茹でます。
point
茎の量が多ければ1分程度茹でても。
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4
小房を加えます。浮いてくるので、箸などで上から押して全体がお湯をかぶるようにします。沸騰したら、2~3分程度茹でます。茹でる量にもよるので、軸に竹串などを刺してみて柔らかくなっていればOKです。
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5
茹で上がったら、ザルに上げます。しっかりと湯が切れるよう、なるべく重ならないように広げて冷まします。
point
ブロッコリーは水にさらすと、蕾の部分が水っぽくなってしまうので、茹で上がったらそのままザルの上で冷まします。
急冷させないため、冷ましている間にも余熱で火が通ることを見越し、硬めに茹で上げることをおすすめします。
野菜別、茹でた後の冷まし方
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野菜別の茹でた後の冷まし方について、例外もありますが、大まかに分類してみました。詳しくは以下の通りです。
①冷水で完全に冷ます
緑色の葉物野菜は、緑色の色素「クロロフィル(葉緑素)」を褐色化させる酵素の働きを止めるために、急激に冷やすことがポイント。冷ました後は絞るなど、しっかりと水気をとりましょう。
またアクのあるほうれん草などの場合は、水にとることでアク抜きの効果もあります。
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ほうれん草
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小松菜
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春菊
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菜の花
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青梗菜
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アスパラガス
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ゴーヤ(苦味を抜くため)
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そのほか緑色の葉物野菜、アク・苦味のある野菜
②冷水で粗熱をとり、ザルに上げる
アクのない緑色の野菜は、色良く仕上げるために一度冷水にとりますが、水っぽくなることを防ぐため、粗熱がとれたらすぐにザルに広げて冷まします。同時に水気もしっかり切ります。
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さやいんげん
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さやえんどう
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オクラ
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そら豆
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そのほかアク・苦味のない緑色の野菜(葉物以外)
③そのままザルに上げる
クロロフィルの含まれない白い野菜や、含まれても少ない淡い緑色の野菜(キャベツなど)は、最初から冷水には入れずにザルに上げます。緑色の野菜でも、水にとると水っぽくなってしまうブロッコリーやニラ、ネギなどもこの方法です。
急冷させないため、冷ましている間にも余熱で火が通ることを見越し、硬めに茹で上げることをおすすめします。
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ブロッコリー
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カリフラワー
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キャベツ
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白菜
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ニラ
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ネギ
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もやし
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じゃがいも
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枝豆(水につけると塩気が抜けてしまうため)
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そのほか白色・淡色の野菜