

素材別 野菜 たけのこ

春の味覚といえば、たけのこ。
竹の地下茎から伸びた若芽の部分です。
竹にはさまざまな種類がありますが、
食用のたけのことして出回っているほとんどは
孟宗竹(もうそうちく)という品種のもの。
10日ほどであっという間に成長して竹になってしまうので、
たけのことして採れる期間はほんのわずか。
日光に当たるとすぐにアクが発生し、えぐみが出てくるので、
なるべく早くアク抜きをすることが美味しくいただくコツです。
旬
3~5月頃が旬です。
年間通して水煮が出回っていますが、
生のたけのこは香りも風味も格段に違います。
栄養
むくみの解消や塩分の排出を促すカリウムが豊富。
体の巡りをよくしたい春にぴったりの食材といえます。
また整腸作用のある食物繊維も含まれます。
選び方
全体がずんぐりとしていて、切り口が瑞々しいものを選びます。
皮は薄茶色で、穂先が黄色っぽいものが新鮮。
先が緑っぽいものは、日に当たりえぐみが強まっている可能性があります。
また根本のブツブツの数が少ない方が、えぐみが少なめです。
主な切り方・下ごしらえ
たけのこにはシュウ酸やホモゲンチジン酸といったアクの成分が含まれ、
そのまま食べると強いえぐみを感じると同時に、
カルシウムの吸収を妨げ結石の原因をつくります。
米ぬかと一緒に下茹ですることで、
米ぬかのカルシウムがシュウ酸に作用して、取り除くことができます。
掘り出してから時間が経つほどアクは強くなるので、
なるべく早くアク抜きをしましょう。
たけのこのアク抜きについて、
詳しくはこちらの1~4の工程をご覧ください。
豆知識
茹でたたけのこの切り口に、白い粉のかたまりのようなものが付着していることがあります。これは、アミノ酸の一種であるチロシンというもの。茹でることで白い結晶になり、納豆や味噌、チーズの表面に出る白い粉と同じ成分で、うま味の素ともいわれます。無害なので、そのまま食べて問題ありません。
保存方法
常温:×
冷蔵:○
冷凍:○
収穫後、時間が経つにつれてえぐみが強くなるので、
なるべく早くアク抜きをします。
アク抜き後は、茹で汁ごと保存容器に移して
冷蔵庫で保存し、早めに使い切りましょう。
冷凍する場合は、大きい状態だと解凍後に
スカスカした食感になってしまうため、小さく切ってから冷凍します。