素材別 野菜 しいたけ
きのこの中でも代表的な存在である「しいたけ」。
煮たり炒めたりの料理のほか、旨味成分が豊富に含まれることから
出汁に使われるなど、和食には欠かせない食材です。
きのこ類の中でもしいたけは不溶性食物繊維のβ-グルカンが豊富。
また、きのこ類は日光に当たるとビタミンDに変わる
エルゴステリンが含まれるので、
生だけでなく、干ししいたけも積極的に摂りたいところです。
豆知識
きのこは原木栽培と菌床栽培があり、原木は種菌を丸太に植える方法、菌床はおがくずと米ぬかなどを混ぜたブロックに植える方法です。しいたけの場合、現在では管理しやすい菌床栽培のものが生産量の9割ほどを占めています。
また、干ししいたけは傘の開き具合によって2種類に分かれます。傘が閉じ気味で丸く、肉厚な「どんこ」と、傘が開いて薄い「香信(こうしん)」です。しいたけが主役となる料理など食感や存在感を楽しみたいときは「どんこ」、それ以外は短時間で戻せる「香信」がおすすめです。
旬
春と秋の2回。
現在は人工栽培が多く、年間通して収穫されています。
栄養
きのこ類は不溶性食物繊維のβ-グルカンを多く含み、
しいたけはとくに豊富です。
β-グルカンは免疫力を高めてがんを予防する効果があります。
エルゴステリンという成分も多く含まれ、
日光に当たるとカルシウムの吸収を助けるビタミンDに変化します。
そのため、干ししいたけは生のしいたけに比べて
約12倍ものビタミンDを含んでいます。
生のしいたけでも、2~3時間ほど日光に当てるだけで効果が。
そのほか肌を美しく保ったり、脂肪燃焼効果のあるビタミンB2や、
体内の水分量を調整するカリウムも豊富です。
β-グルカンやビタミンB2、カリウムは水に溶けるため、
炒め物や揚げ物にするか、
スープなどにして余すことなく栄養を摂りしょう。
選び方
生のしいたけを選ぶ際には、
傘が開き過ぎず肉厚なもの、傘の裏のひだがきれいな白色のものを。
軸は短めで太いものが鮮度がいいです。
傘が開ききっていたり、ひだが茶色や赤色に
変色したものは鮮度が落ちています。
主な切り方・下ごしらえ
きのこ類は水洗いすると風味が落ち、傷む原因にもなります。
汚れが気になる場合は、軽く水洗いするか、ふきんなどで拭いてください。
保存方法
常温:×
冷蔵:○
冷凍:○
水気に弱いので、キッチンペーパーで包んで保存袋に入れて冷蔵します。
鮮度が落ちるのが早いため、その日に使い切らないなら
軸を落とし、食べる大きさに切ってから冷凍します。
きのこ類は冷凍することで旨味成分であるアミノ酸が約3倍に増します。
使う際には、旨味や水溶性ビタミンの流出を防ぐため、
凍ったまま調理しましょう。