素材別 魚 イワシ
年間通して比較的手に入りやすく、食卓に上る機会の多いイワシは、
背の青い「青魚」の一種。
「不飽和脂肪酸」が多く、からだにうれしい効果が期待できます。
一般的にスーパーで「イワシ」として売られているのは「マイワシ」。
他にも、丸干しや目ざしに加工されることが多い「ウルメイワシ」や、
いりこ(煮干し)として出汁に使われる「カタクチイワシ」もイワシの一種。
アンチョビ、オイルサーディン、ちりめんじゃこなど加工食品も多く、
また、刺身につみれ、蒲焼、煮物など調理方法も豊富です。
ここでは、鮮魚で出会う機会の多いマイワシについて、ご紹介します。
旬
年間通して手に入りやすいイワシですが、
6~10月頃に獲れるものが最もよく脂がのっています。
栄養
イワシなどの青魚には、
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった
「不飽和脂肪酸」が多く含まれます。
不飽和脂肪酸は脂質の一種ですが、
血液をサラサラにする効果もある良質な脂です。
コレステロールや中性脂肪を下げたり、
脳の働きを活性化することで認知症の予防にも。
細胞の傷んだところを修復する力もあり、
アトピーや乾燥肌の改善にも効果的です。
不飽和脂肪酸は酸化しやすいため、新鮮なうちに生で食べるのが一番。
生以外で食べる場合には、
抗酸化作用のある緑黄色野菜と組み合わせて食べることで、酸化を防げます。
またイワシはカルシウムも非常に豊富。
カルシウムの吸収をすすめるビタミンDも多いので、
骨粗しょう症対策に優れています。
選び方
体の色が青くはっきりしていて艶のあるもの、
目が澄んでいて透明感があるものを選びましょう。
尾がピンと跳ねた状態で、身が硬いものが鮮度がいいです。
切り方・下ごしらえ
保存方法
常温:×
冷蔵:○
冷凍:○
イワシは漢字で「鰯」と書くように、陸揚げ後すぐに弱り、
鮮度の落ちやすい魚です。
内臓がついたままだと傷みやすいため、すぐに食べない場合には内臓をとり、
きれいに洗って、水分をしっかり拭き取りましょう。
そして空気に触れないよう1尾ずつぴったりとラップをかけ、
冷蔵庫または冷凍庫で保存します。
冷蔵の場合は1日程度、冷凍の場合は2週間程度の保存が可能ですが、
他の魚と比べてもなるべく早く食べるように心がけてください。
豆知識
イワシは元々、細かく薄いうろこに覆われていますが、そのほとんどが漁獲時に剥がれ落ちてしまいます。
そのため、店頭に並ぶイワシの多くはうろこがなく、調理が楽なのです。