家事の基本 下ごしらえ・保存の基本 素材別 肉 豚肉

素材別 肉 豚肉

家庭の食卓において、定番のお肉である豚肉。
タンパク質源であることはもちろんのこと、
疲労回復やイライラ、ストレスの解消にも役立つ
ビタミンB₁が豊富で、栄養源としても積極的に摂りたいものです。

豚肉のなかでも、部位によって
かたかったり、脂が多かったり、特徴が大きく異なります。
料理に合わせて、上手に使い分けることが重要です。

主な部位

肩の部位。
よく動く部分のため筋肉質で、脂肪は少なく赤身が多いです。
ややかためですが、しっかりとした旨味があります。
長時間煮込むと旨味が出やすく、
ポトフやシチュー、豚汁などの煮込み料理に。

肩ロース

肩の背中よりの部位。
赤身の中に脂肪が適度に入っています。
ロースと同じような料理に使われますが、
ロースよりコクや旨味が強く、こってりした味わいです。
とんかつやしょうが焼き、煮込み料理、炒め物など、
多種多様な料理に合います。

ロース

背中の中央の部位。
キメが細かく、肉質はやわらか。
赤身と脂身のバランスがよく、旨味が強いのが特徴です。
しゃぶしゃぶやとんかつ、ポークソテーなどに使われます。

ヒレ

ロースの内側にある貴重部位。
1頭あたり1kg程度しかとれません。
最もキメが細かくやわらかで、脂身が少ないのでヘルシー。
淡白な味なので、ヒレカツとしてとんかつなど、
油を使った料理に向いています。

もも・外もも

後足のつけ根の部位。
赤身が中心で脂肪が少なく、高タンパク低脂肪。
あっさりとした味わいです。
ローストポークやチャーシューに、
ももの中でもお尻周りの「外もも」は、特に脂肪が少なく、
キメが粗いため、薄切りにしたり、煮物に適しています。
また、ボンレスハムは、ももからつくられています。

バラ

あばら骨についている部位。
赤身と脂肪が層になっているため、
「3枚肉」とも呼ばれています。
脂肪が多いですが、安価なので買いやすく、
こってりとした味わいで用途は幅広く、
角煮や炒め物、チャーシューに。
また、ベーコンはバラからつくられています。

スペアリブ

骨つきのバラ肉のこと。
骨つきで料理することで、バラより旨味が強く出ます。
オーブン焼や、バーベキュー、煮込みや揚げ物に。

豆知識

「細切れ肉」は、肉の加工過程で出たさまざまな部位の切れ端をスライスしたもの。一方で「切り落とし肉」は、「バラ切り落とし」など、部位別でスライスして売られていることが多いです。

栄養

豚肉には、ビタミンB₁が豊富に含まれています。
これは、「疲労回復のビタミン」とも呼ばれ、
糖質の代謝や中枢神経、末梢神経の正常な働きを保つのに
欠かせない栄養素です。
ビタミンB₁が不足すると、
慢性的な疲れや眠気を感じることにつながります。
とくに、消耗しやすい暑い季節には、
夏バテ防止に積極的に豚肉を摂るといいでしょう。
イライラやストレスの解消にも一役買います。
ビタミンB₁は赤身に多く含まれ、
部位で最も含まれるのはヒレ、次にももです。

ビタミンB₁は、にんにくやニラ、ネギ、タマネギなどに多く含まれる
アリシンと一緒に摂取すると、体内への吸収率が高まります。

選び方

ピンク色で、瑞々しい光沢のあるもの、脂肪が白いものを選びます。
ドリップ(赤い肉汁)が溜まっているものは避けましょう。

主な切り方・下ごしらえ

  • とんかつやポークソテーなど1枚まるごと肉を使うときの反り防止に

    筋切り

豆知識

繊維に対して直角に包丁を入れると、熱の通りがはやくなるとともに、食感がやわらかくなります。

保存方法

常温:×
冷蔵:○
冷凍:○

すぐに使う場合は冷蔵で、
使わない場合は、冷凍保存がおすすめです。
生のまま使う量ごとに分けて、乾燥を防ぐためにラップでしっかりと包み、
金属製のトレイなどにのせて急速冷凍します。
氷水にくぐらせてから包んで冷凍すると、
表面に酸化防止の膜ができて、乾燥しにくくなります。
新鮮なうちに冷凍すれば、1ヵ月程度は美味しくいただけます。
長く保存すると、表面から水分が蒸発し、
脂肪が酸化する「冷凍焼け」が発生してしまいます。
使うときは冷蔵庫に移して、自然解凍しましょう。


監修

女子栄養大学生涯学習講師
弥冨 秀江(いやどみ ひでえ)先生

>> 詳しくはこちら

ご利用ガイド